【阪田和典】ターゲットは心の中にいる
Photo by Giulia Bertelli on Unsplash
私は今、フリーランスのWebマーケターとして数多くのスタートアップと一緒に仕事をしています。マーケティングの仕事をしていると、常に新しい挑戦が待っていて、学びが尽きることはありません。特にこの時期、少し変わった発見をして、それが今後の仕事にどう影響するかワクワクしています。
最近、あるスタートアップで「ターゲット層は誰か?」という話をしているときに、ふと気づいたんです。「ターゲット層」という言葉が、あまりにも抽象的であることに。広告やSNSマーケティングをする際、ターゲット層を決めるのは基本中の基本。しかし、よくよく考えてみると、そのターゲット層をどう描くか、どう具体化するかに深い意味があるんです。
通常、ターゲット層の設定は「年齢」「性別」「居住地」などの基本的なデモグラフィックから始まりますよね。でも、その「データだけ」でターゲット層を語るのは、少し物足りないと感じることが増えてきました。最近感じるのは、「生活スタイル」や「心理的な要素」に着目することが重要だということです。
例えば、スタートアップが提供しているのが「高品質なオンライン学習プラットフォーム」だったとしましょう。従来のターゲット層設定なら、「25歳〜40歳の働く人」「学習に興味がある人」など、単純なデモグラフィックだけで済ませてしまいがち。しかし、このターゲット層の背後に潜んでいる「深層のニーズ」を見つけることが、実はマーケティングの成功に繋がるんです。
そこで出てきたのが、最近流行りの「自己投資に対する心理的な欲求」に焦点を当てたアプローチ。単に「学びたい人」だけではなく、「自分をより良くしたい」「キャリアアップに真剣な人」など、心理的な要素が深く絡む層にターゲットを絞ることで、より具体的なメッセージを作れるようになりました。
この「心理的な側面を重視するターゲティング」を意識するようになったことで、マーケティング活動がより成果を上げるようになったんです。単なる数字や属性でターゲットを絞るのではなく、彼らが本当に求めているものや感情にアプローチすることが、どれだけ重要なのかを実感しました。
さらに、SNSマーケティングをしていると、過去にどんな反応を示したのかという「行動データ」も非常に大切だと感じています。単に「いいね!」や「コメント」といった表面的な反応だけでなく、どんなコンテンツに深い関心を示しているのか、どういった情報をシェアしているのかを追跡することで、より細かなターゲット設定ができるんです。
今この時期、仕事を通じて気づいたのは、マーケティングは「人間理解」が基本だということ。最初は「ターゲット層」「データ」「ROI」という言葉だけが先行していたけれど、実際に仕事をしていく中で、マーケティングにおける成功のカギは「データの裏にある人間の心」をいかに読み解けるかにかかっているのだと感じています。
これからもマーケティングの仕事を続けていく中で、もっと「人間らしいマーケティング」を追求していきたいと思っています。時にはデータを超えた直感や感情を大切にすることが、新しい発見を生む瞬間があるんですよね。これが今、私がマーケティング業界で感じている一番大きな発見です。