🥋 子どもを通わせている保護者の方へ──剣道は「技」ではなく「人」を育てる道です

道場に通うお子さんの姿を、見守っている皆さまへ。
きょうも稽古に向かう姿に、少し背筋を伸ばすような気配を感じていませんか。

剣道は、単に「強くなるための技」を磨く場所ではありません。
そこには、もっと深い学びがあります。

たとえば、黙って話を聞く姿勢。
「お願いします」「ありがとうございました」と、自然に出る挨拶。
小さな礼の動作ひとつに、相手を尊重する心が込められています。

試合で負けて、悔しさに涙する日もあるでしょう。
でもその悔しさを、誰のせいにもせず、黙って受け止める経験は
この先、何かに挑むときの大きな力になるはずです。

剣道の道場には、派手な勝利や目立つ評価はありません。
けれど、時間をかけて積み重ねた日々は、
お子さんの中に「折れない心」「まっすぐな背中」を育ててくれます。

先生の厳しさも、礼の習慣も、いずれ本人の血肉となり、
将来、どんな場所でも通じる“在り方”を築いてくれると信じています。

どうか、あせらず、比べず、静かに見守ってあげてください。
剣道は、ゆっくりと、人を育てていく道ですから。