【大嶋淑之・新潟】映像は「温度」を伝える仕事だ
Photo by Jarosław Kwoczała on Unsplash
皆さん、こんにちは。新潟を拠点にフリーランスの動画クリエイターをしている大嶋淑之です。
Wantedlyをご覧の皆さんは、きっと「仕事」に対して情熱やこだわりを持っている方々だと思います。僕もその一人。動画制作という仕事を通じて、日々さまざまな企業や、そこで働く人々と出会っています。
この時期、特に感じるのは、映像は単なる「情報伝達ツール」ではなく、「温度」を伝える仕事だということです。
ここで言う「温度」とは、文字通り暑さや寒さのことではありません。企業やそこで働く人々の「熱意」や「想い」、そして製品やサービスに込められた「温かさ」を指します。
最近、ある企業の採用向け動画を制作しました。その企業は、社員同士の風通しが良く、活気があるのが特徴です。僕は、その「活気」をどう映像で表現するかを考えました。
撮影現場では、社員の皆さんが生き生きと働く姿をカメラに収めました。でも、単に業務風景を撮るだけでは、その企業の本当の魅力は伝わりません。
僕は、休憩時間やランチの様子など、少しプライベートな瞬間にカメラを向けました。笑い声が飛び交うオフィス、真剣な表情で議論を交わす会議室、そして、仕事終わりにご飯に行く約束をする仲間たち。
そうした何気ない瞬間にこそ、その企業の「温度」が宿っていると感じたからです。
特に印象的だったのは、新入社員のインタビューシーンです。入社して数ヶ月の彼らが、少し緊張しながらも、目を輝かせて「この会社が好きです」と語ってくれたんです。その言葉には、単なる建前ではない、心からの「温かさ」がありました。
僕は、その「温かさ」を映像でどう伝えるかを徹底的に考えました。
たとえば、社員の笑顔が溢れるシーンでは、あえて手持ちカメラで撮影し、少しブレを入れることで、その場の臨場感と「熱量」を表現しました。また、インタビューシーンでは、背景をぼかし、話している人にフォーカスすることで、彼らの言葉一つ一つに込められた「想い」が伝わるように工夫しました。
映像の編集段階では、色調補正で全体的に暖色系のトーンを加えたり、穏やかなBGMを選んだりすることで、視聴者が映像全体から「温かさ」を感じられるように仕上げました。
完成した動画を見た人事担当者の方から、「この動画を見たら、きっと多くの学生さんがうちの会社の『温度』を感じてくれるはずです」と言っていただけた時、僕の仕事の意義を改めて感じました。
僕の仕事は、企業の理念や文化を、単なる文字や数字ではなく、「熱意」や「温かさ」といった感情として、求職者の方々に届けること。
この時期は、新しい出会いと、その一つ一つの「温度」を大切にしながら、次の作品に取り組んでいます。