【長田総一郎Tips】スタートアップが「マーケット・プロダクト・フィット」を見極める3つのサイン
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こんにちは、長田総一郎です。
スタートアップ支援をしていると、「PMF(プロダクト・マーケット・フィット)って、
どうやって判断すればいいんですか?」という質問をよく受けます。
理論的には「顧客が継続的に使い続け、推奨してくれる状態」と説明できますが、
現場では「なんとなくイケてる気がする」程度の感覚で判断してしまうことも多いのが実情です。
そこで今日は、私が複数のスタートアップで事業成長に伴走する中で発見した
「PMF達成の3つのサイン」をシェアします。
1. 顧客からの「催促」が始まる
PMFに近づくと、こちらからアプローチしなくても「いつリリースですか?」「新機能はまだですか?」
と顧客から連絡が来るようになります。
これまで支援した企業では、このサインが出てから3ヶ月以内に売上が2倍以上になるケースが
8割を超えています。顧客の能動的な関与こそ、真のフィットの証拠です。
2. 口コミによる新規獲得の自然発生
マーケティング施策を打たなくても、既存顧客からの紹介で新規顧客が増え始める現象です。
NPS(ネット・プロモーター・スコア)が50を超えたあたりから、このサインが現れることが多いですね。
重要なのは、紹介してくれる顧客が「なぜ紹介するのか」の理由を明確に言語化できること。
ここが曖昧だと、一時的なブームで終わってしまいます。
3. 競合他社からの「真似」が増える
少し意外かもしれませんが、競合が自社のサービスや機能を真似し始めるのも重要なサインです。
これは市場が「そのソリューションに価値がある」と認めた証拠だからです。
ただし、真似されても慌てる必要はありません。PMFを達成していれば、
顧客との関係性や改善スピードで差別化を図れるはずです。
PMF後の戦略転換
この3つのサインが揃ったら、戦略を「探索」から「拡張」にシフトするタイミングです。
マーケティング予算の配分を見直し、スケールに向けた体制づくりに注力しましょう。
スタートアップならではのスピード感で、この転換点を見逃さないことが成功への鍵となります。
皆さんの事業でも、ぜひこの3つのサインを意識して観察してみてください。