21歳で起業、カフェ事業で大失敗。そこから見つけた「地域×若者」という人生のテーマ
■ 「社会人になりたくない」から始まった
山口県宇部市の高専生だった頃、僕はずっと「社会人になりたくない」と思っていました。レールの上を歩くことへの違和感。でも、じゃあ何をしたいのかは分からない。モヤモヤを抱えたまま、豊橋技術科学大学への編入をきっかけに愛知に移り住みました。
そして2020年、コロナ禍のど真ん中。世の中が止まっている間に、「いま動かなかったら一生動けない」と思い、起業を決意しました。
■ カフェ事業の失敗と、クラファンの大コケ
最初に立ち上げたのは「Caffet(カフェット)」というカフェ事業。結果は、見事に失敗。クラウドファンディングにも挑戦しましたが、こちらも大コケ。正直、心が折れかけました。
でも振り返ると、この失敗の経験こそが自分の原点になりました。何がダメだったのか。自分は本当は何をやりたかったのか。泥臭く考え続ける中で、Tongaliビジコンで最優秀賞をいただき、2021年に株式会社Liremを創業しました。
■ 「動きたいのに、動けない」経営者との出会い
起業してから、地域の中小企業の経営者とたくさん話す機会がありました。そこで何度も聞いた言葉があります。
「このままじゃいけないと分かっている。でも動けない」
新しいことをやりたいのに、社内のリソースは既存事業で手一杯。コンサルに頼んでも報告書が積み上がるだけで現場は変わらない。この「動きたいのに動けない」というジレンマが、全国の地域企業で起きていることを知りました。
■ 若者は「最強のカタリスト」だった
一方で、僕の周りには面白い学生がたくさんいました。経験はないけど、発想は自由。しがらみがないから、経営者の常識を軽々と飛び越えていく。
ある農業の新規事業プロジェクトで、学生が「農家さんを推し活できたらいいんじゃないですか?」と言い出したんです。大人なら「何を言ってるんだ」と一蹴する発想。でも実際にヒアリングを重ねたら、そこに本当のニーズがあった。
この経験で確信しました。地域の中小企業が持つ技術・顧客基盤・信頼と、若者の自由な発想・デジタルスキル・行動力を掛け合わせれば、「斜陽産業」は「可能性産業」に変わる。
■ 火-Okoshiと燠火 ── 二つの事業で地域から日本を変える
いまLiremでは二つの事業を展開しています。
一つは「火-Okoshi(ひおこし)」。経営者や若者が自分の内発的動機と向き合い、「自分の軸」を見つけ、そこからミッションと事業を立ち上げる教育プログラムです。全国5エリアに展開し、これまで300名以上の起業家・社内起業家を伴走してきました。
もう一つは「燠火(おきび)」。学生チーム×起業家メンター×企業アセットの三つの掛け算で、地域中小企業の新規事業(0→1)を起こすプログラムです。創業115年の石油企業がまったく新しい農業事業を生み出したり、温浴施設が「第二の柱」をつくったり、実際に「火」がつき始めています。
■ 仲間を探しています
僕たちの挑戦はまだ始まったばかりです。
東京一極集中のサイクルを逆回転させて、地方に意志ある人が集まり、自分らしく豊かに生きていける社会をつくる。大きな話に聞こえるかもしれませんが、目の前でやることはとてもシンプル。地域の経営者と膝を突き合わせ、学生と一緒に現場を走り、一つずつ「火」をつけていく。
この挑戦に共感してくれる仲間を、本気で探しています。少しでも気になったら、まずは気軽に話しましょう。