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今の勉強について

Photo by Scott Graham on Unsplash

私は現在、慶應義塾大学大学院経営管理研究科に所属しているが、学部時代は数学を専攻していた。そのため現在大学院において、特に財務系科目において数学のバックグラウンドを活かして学びを深めている。

例えば、MBAのカリキュラムの一環として行われた買収ゲームでは、特に企業価値評価で適正な買収価格を算出するため尽力した。2006年にあったHOYAとPENTAXのケースで、単にPENTAXという企業全体の成長率を計算するだけではなく、部門ごと、事業ごとに細分化して、将来的な成長性を考慮することに重きをおいた。また、M&A後の管理方法をどのように最適化すれば企業価値を最大限に引き出せるか、という PMIを見据えた視点を持つことで、財務諸表だけでは見えてこない企業の成長性を評価することを意識した。私は当初から、HOYAに提示された買収価格が過小評価されているのではないかと考えていたため、グループメンバーに対して丁寧に説明した結果、最終的に私のチームは買収を成立させない決断をした。全体発表時には、買収を成立させる決断をしたチームが多く、周りからは驚かれたが、最終的に教授と一致した見解を発表することができた。私はこの経験を通じて、正しいと思うことを貫くことでチームを導くことに喜びを感じながら、チームメンバーを誰1人置いていかないためにコミュニケーションを取り続けたことが重要であったと考える。

また、私が所属する大学院では財務以外の分野においても数字を扱うことがとても多い。そこで私は、自身が持つ数学のバックグラウンドを活用し数値を扱う科目において他の学生よりも数字を扱うことに慣れているからこそ、周りの学生に対して知識を共有することで貢献したいと考え、学年向けに勉強会を開催してきた。財務理論や経営科学の中間レポート・試験準備の際には、より詳細な財務諸表分析の仕方や、企業価値の算定の方法、統計的手法の活用などを誰でもわかるような形で説明できるように工夫した。その結果、学習会の参加者は全員、企業価値の分析レポートを自力で作成できるようになり、試験でも平均以上の成績を収めることができた。

そして現在研究室では、AIと財務の分野を融合した研究を行っている。AIの活用がますます重要になってくる金融・クオンツ分析の領域において、有意義な研究をしていくことを目指している。


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