クルージングヨット教室物語229
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「おはよう!」
鶴見の家で麻美子がピックアップしてきた明子に隆は挨拶した。
「おはよう!」
明子は、嬉しそうな笑顔で隆に返事した。
「今日は、初めてヨットに乗る日なんだよね」
「そうだね。ロープの結び方は覚えているか?」
「え、忘れたかも」
明子は、隆に答えた。
「大丈夫。また覚えれば良いさ」
隆は、大声で笑ってみせた。
その後、横浜のマリーナに行く前に、陽子と香織の家へ寄って、2人をピックアップした。
「瑠璃子とかは迎えに行かないのか?」
「行かない。瑠璃ちゃんは電車で行くって」
麻美子は隆に答えた。
「それじゃ、これで後は、横浜のマリーナに行くだけだ」
「そうね」
麻美子は、アクセルを踏んで出発した。
「なんか皆でドライブに行くみたい」
「そうね。このまま車でドライブも良いかもね」
陽子は、明子の言葉に賛成していた。
「じゃ、今日はマリーナで他の皆もピックアップしたら、そのまま三浦半島でもドライブするか」
隆が言った。
「やだ、勘弁してよ。私ずっと運転手じゃないの」
麻美子が慌てて反対していた。
「それはそうだよね。麻美ちゃんだけ疲れちゃうよね」
「陽子って、車の運転はしないのか?」
「免許は持っているよ」
陽子が答えた。
「私と同じペーパードライバーだよね」
香織が言った。
「瑠璃子もペーパーだって言っていたよな」
「後、運転できるのは雪ちゃんだけ」
麻美子が言った。
「雪の運転するの見たことないな」
「雪ちゃんは、車の運転は上手だよ」
以前、雪の運転する車に乗ったことある陽子が言った。
「そうなんだ」
「車の運転は上手っていうのは・・ヨットの運転は下手みたいじゃん」
隆が陽子に言った。
「私、別にそんなこと言っていないじゃない」
陽子が抗議した。
皆の会話を聞いて、楽しそうに明子が笑っていた。
「え、おもしろかった?」
「ううん。学校を卒業してから、お友達とかと話したりするの久しぶりだから」
「ああ、そうだよな。家事手伝いじゃお母さんとしか会わないものな」
隆が明子に言った。
主な著作「クルージングヨット教室物語」「ジュニアヨット教室物語」「プリンセスゆみの世界巡航記」「ニューヨーク恋物語」「文筆のフリーラン」「魔法の糸と夢のステッチ」など
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