「そういえば、明子さんは何のお仕事をしているの?」
隆は、麻美子が買ってきたケーキを食べながら、明子に質問した。
「私のお仕事?」
「うん。会社で働いているの?」
「会社では働いていない」
「そうか、もしかして自分で会社をやっているとか」
隆は、自分と同じかなと思って、明子に聞いてみた。
「仕事はしていません」
「そうなんだ。専業主婦だったりするの」
陽子が明子に聞いた。
「はい」
「あら、そうなの。ご結婚されてるんだ。奥様だったのね」
明子の答えを聞いて、麻美子が言った。
「奥様?」
「うん。結婚しているの?」
「私?結婚はしていない」
「そうか、バツが付いているんだね。バツの付いた専業主婦さん」
隆が明子に聞いた。明子は、隆の話すバツの意味がよくわからないようだった。
「お子さんがいるの?子供」
「子供?うん、おうちにお母さんいるから、私はお母さんの子供なの」
明子は、瑠璃子に答えた。
「明子ちゃんが、おうちではお母さんがいて、子供なのね」
香織が明子に聞いた。
「え、明子ちゃんっていくつ?」
「24歳」
明子が陽子に答えた。
「あれ、香代ちゃんって今いくつだったっけ?」
「23」
「そうか、それじゃ香代ちゃんより一つ年上だ」
麻美子が言った。
「高校を卒業して、それからはお家で過ごしているって感じ」
「はい!」
明子は、香織に答えた。
「そういうのは専業主婦とは言わないんじゃないか。家事手伝いって言うんだよ」
隆が明子に説明した。
「なんかよくわからないけど」
明子は、隆に答えた。
「さて、そろそろ帰りましょうか」
隆がラッコのキャビンの席を立った。
「帰るんですか?」
「そうだよ。明子ちゃんもお家でお母さん待っているだろう?」
「あ、はい」
明子は、隆に答えた。
「今日のクルージングヨット教室は終わりですか?」
「そう、終わりだね」
隆は、明子に答えた。
「来週もあるんですか?」
「クルージングヨット教室のこと?」
明子は頷いた。
「来週もあるよ。っていうか、来週はお勉強でなくて実際にヨットへ乗るよ」
「来週はお勉強は無いんですか?」
「無い。もうお勉強は無いから、ヨットに乗って楽しむだけ」
隆は、明子に答えた。
「私ってお勉強が苦手だから、お勉強がないの嬉しいです」
「そうか、お勉強嫌いなんて、俺や陽子みたいだな」
「確かに」
陽子は、隆に言われて頷いていた。
主な著作「クルージングヨット教室物語」「ジュニアヨット教室物語」「プリンセスゆみの世界巡航記」「ニューヨーク恋物語」「文筆のフリーラン」「魔法の糸と夢のステッチ」など
東京国際ボートショー開催中の横浜マリーナではクルージングヨット教室生徒募集中!