クルージングヨット教室物語203
Photo by leoon liang on Unsplash
「今日も海は静かだね」
隆は、岸壁から海を眺めているかよの横に行くと話した。
「うん」
香代は、隆に頷いていた。
「帰りも、ラッコは香代が操船だけど大丈夫か」
「隆さん、またアクエリアスに乗るの?」
「ああ」
隆が答えた。
「それじゃ、帰りも香代ちゃん頑張ってラッコを操船するんだから、お昼はベラシスに寄って、横須賀カレーを食べない?」
麻美子が岸壁にやって来て、2人に言った。
「いや、今日の昼はベラシスに寄るのはやめよう。ベラシスは大きなボートとかいっぱい停まっているし、普段乗り入れ慣れていないマリーナだから、立ち寄るのはやめにしよう」
「そうか」
麻美子は、隆に答えた。
「ちょっと、ベラシスのカレーを久しぶりに食べてみたかったけど」
「それじゃ、来週は皆ラッコでベラシスに食べに行こうか」
麻美子が香代に答えた。
「うん」
香代は、麻美子に頷いた。
「それにしてもさ、ベラシスとか横浜ベイサイドマリーナって、ものすごく大きなボートを所有している人って多いのね。いったい何の仕事をしている人たちなんだろうね」
麻美子が隆に言った。
「さあ、何の仕事をしているんだろうね」
隆も首を傾げた。
「少なくても、貿易商とかポッと出のIT会社とかの仕事はしていないな」
「そうね、うちの会社じゃ、そんなボート買えないわ」
麻美子は隆に苦笑した。
「それにしても、この時期でこれだけ凪いている海って珍しいな」
隆は、香代に言った。
「朝ごはんにしましょう」
麻美子がラッコに向かって戻り始めた。
「待ってー」
隆と香代が麻美子を追いかけて行く。
主な著作「クルージングヨット教室物語」「ジュニアヨット教室物語」「プリンセスゆみの世界巡航記」「ニューヨーク恋物語」「文筆のフリーラン」「魔法の糸と夢のステッチ」など
東京国際ボートショー開催中の横浜マリーナではクルージングヨット教室生徒募集中!