ジュニアヨット教室物語25
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「え、マジっすか」
「佐々木は、ここから歩いてすぐのところなんですよ」
「そんな近くから通っているんだ」
「俺は、杉田の方なんですけど、学校が佐々木と同じ、この近くの中学校なんで」
小林は、洋ちゃんと話していた。
佐々木も、洋ちゃんと同じ中1で、横浜のマリーナ近くの磯子に住んでいて、近所の磯子の中学校に通っているらしかった。
小林は、電車で2駅の新杉田に住んでいて、磯子の佐々木と同じ中学校に通っていて、それで仲が良くなって、今回一緒に横浜のマリーナのヨット教室に通うことになったらしかった。
「俺は、健ちゃんと近所の、幼馴染みで健ちゃんのお母さんがヨット教室のことを教えてくれて、2人でここに通うことになったんだ」
「そうなんですね」
小林は、洋ちゃんに頷いていた。
「片桐も、俺らと同じ中1なんですよ」
「片桐?」
洋ちゃんは、小林に聞き返した。
「片桐先生の長男」
「ああ、あの彼のことか」
朝、皆がお喋りしていたら、片桐先生の話を聞くようにと即していた優等生のことを思い出していた。
「洋ちゃんち幼馴染みの同級生ということは、健ちゃんも中1」
「ええ」
健ちゃんは、佐々木に頷いていた。
「ほら、お喋りしていないで早く片付けないと帰れなくなるぞ」
ヨットの片付けの手が止まっていた洋ちゃんたちに、片桐先生が注意した。
「はーい、片付けます!」
洋ちゃんは、佐々木や小林と一緒に、OPの船体を持ち上げて、艇庫に移動しながら返事した。
「速かったですね、優勝ですね」
レースで優勝したことで、生徒たちから褒められたことで、洋ちゃんも、健ちゃんも、他の生徒たちとも、すっかり仲良くなれてしまっていた。
朝、ヨット教室に来た時には、健ちゃんしか知らなかった洋ちゃんだったが、一気に同学年の中1の友達がヨット教室にたくさん出来てしまっていた。
主な著作「クルージングヨット教室物語」「ジュニアヨット教室物語」「プリンセスゆみの世界巡航記」「ニューヨーク恋物語」など
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