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ジュニアヨット教室物語17

Photo by Buddy Photo on Unsplash

「さっき、ヨットを下ろしたスロープから、今度は逆に上げれば良いんですよね」

「たぶん、そうじゃないかな」

2人の乗るヨットが、沖合いから横浜のマリーナまで戻ってくると、話していた。

「それじゃ、俺が、このままスロープに突っ込むから、適当なところで船から降りて、スロープから上げてくれるか」

「わかりました」

健ちゃんは、ヨットがスロープに近寄ったら、船から降りて、船を陸地に上げるつもりでいた。

「そこのヨット、そっちじゃないよ!こっちこっち」

洋ちゃんが、スロープの方に向かって、ヨットを進めていると、ポンツーンにいた先生に手招きされた。

「こっちにおいで!」

先生は、洋ちゃんたちのことを呼んでいた。

「そっちですか」

よくわからないが、洋ちゃんは、ポンツーンにいる先生の指示通りに、ポンツーンの方へと向かった。洋ちゃんの操船するヨットが、ポンツーンに近づくと、ポンツーンの先生が手を伸ばして、2人の乗るヨットを捕まえて、付いていた舫いロープを手に取り、ポンツーンに付いているクリートに結んだ。

「あ、ここで良いんですか」

「また、あっちから陸上に船を上げるのかと思っていました」

健ちゃんが、先生に言った。

「どうせ、お昼ごはんを食べ終わったら、また午後から乗るだろう」

先生が答えた。

「だから、お昼を食べ終わるまで、ここに繋いでおいて、午後になったら、また舫いロープを外して、出航すれば良いだろう」

「なるほど」

洋ちゃんと健ちゃんの乗るヨットが、1番最初に陸へ戻ってきていた。

「お願いします!」

2人に遅れて、他の生徒たちのヨットも、次々と陸に戻ってきて、2人が停泊したポンツーンの横に、同じように次々とヨットを停泊させていた。

ポンツーンは、子供たちが乗っていたOPヨットでいっぱいになっていた。

「陸に着いたら、ライジャケは脱いでもいいよ」

先生に言われて、生徒たちは、着ていたライジャケを脱いでいた。

「脱いだライジャケは、無くさないように、自分の乗っていたヨットにに置いておきましょう」

ポンツーンから陸上のクラブハウスに戻っていく生徒たちに声をかけていた。


作家プロフィール

主な著作「クルージングヨット教室物語」「ジュニアヨット教室物語」「プリンセスゆみの世界巡航記」「ニューヨーク恋物語」など

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