クルージングヨット教室物語143
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「熱燗にしない?」
麻美子が、雪に聞いた・
「いいね、熱燗にしよう」
雪だけでなく市毛さんも、麻美子の熱燗の提案に賛同していた。
鍋でお腹がポカポカしてきた皆は、食べ終わったあとはお酒が進んでいた。
「麻美子、今日はずいぶん飲んでいない?」
「うん、かなり飲んじゃった」
麻美子は、隆に答えた。
「帰りは、車の運転無理そうだから、隆が運転してね」
「ええ、あのデカい車を俺が東京まで運転するのか」
「そう、ゆっくりで良いから安全運転で運転してよね」
麻美子は、隆に言った。
本当は、お昼を食べ終わったら、また海に出航するつもりでいたのだが、皆お酒も入ってしまって、暖かいキャビンから出れなくなってしまい、午後はずっとポンツーンで過ごすことになってしまった。
「しかし、このヨットは本当に冬は良いわ、最高だわ」
「今年の冬は、もう皆でラッコに乗る感じかな」
キャビンの暖かさは、松浦さんたち皆にも好評だった。
「なんか賑やかで楽しいね」
いつもは、あんまりお酒を飲まない瑠璃子まで今日はお酒を飲んでいた。
横浜のマリーナにヨットを保管しているオーナーさんたちが皆、ラッコのキャビンに集まって飲んでいるので、明るく陽気な瑠璃子のキャラクターが大いに盛り上げていた。
パイロットハウスのメインサロンでは、お酒を飲んでいる人たちで盛り上がっていたので、いつの間にか、お酒を飲んでいない隆は、香代とアフトキャビンに入ると、そこでのんびり昼寝をしていた。
香織も少しだけお酒を飲んでいたので、宴会でお酒を全く飲んでいないのは、陽子だけだった。
主な著作「クルージングヨット教室物語」「プリンセスゆみの世界巡航記」「ニューヨーク恋物語」など
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