クルージングヨット教室物語75
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「ご一緒にいるのは、隆の新しいガールフレンドですか?」
麻美子は、隆が陽子と香織と一緒に、麻美子やラッコのメンバーたちが食事しているパラソルのテーブルのところにやって来たので、質問していた。
「新しいガールフレンドって、香織ちゃんのこと?」
隆の代わりに、陽子が麻美子に聞き返していた。
「なんかポニーテールの長い髪の可愛らしい女の子と隆が仲良く歩いているなって思って見てたの」
麻美子は、笑顔で陽子に答えた。
「大内香織っていいます」
香織が、麻美子に挨拶した。
「麻美子です、こんにちは」
麻美子も、香織に挨拶した。
「今日は、1日じゅう隆の面倒をみていただいたのかしら?」
「いえ、私の方が隆さんと陽子ちゃんに、ヨットのこといっぱい教えてもらえて面倒みてもらってました」
香織は、麻美子に答えた。
「お船は、どちらのお嬢様ですか?」
「あ、アクエリアス」
香織は、麻美子の質問に返事していた。
「あら、アクエリアスさんのお船なの?」
麻美子は、香織から聞いて、驚いていた。
「夏のクルージングとか、うちのラッコはアクエリアスさんと一緒に出かけたのよ」
「アクエリアスの生徒さんなんだけど、ぜんぜん乗りに来ていなかったんだってさ」
隆は、麻美子に説明した。
「彼女、学校の先生だよ」
隆は、麻美子に言った。
「え、何、そのピンクの飲み物は?サワー?チューハイ?」
隆は、麻美子が持っている紙コップの中身を覗きこんだ。
「違うわよ。ただのグアバジュース」
麻美子は、隆に答えた。
「ね、香代ちゃん。隆にさ、ビール持って来てあげてくれない」
麻美子は、2杯目のビールを取りに行こうとしていた香代に頼んだ。
「え、飲んでもいいの?」
麻美子は、グアバジュースを飲みながら、隆に頷いていた。
「養護学校の先生なんだ」
麻美子は、香織と話していた。
「ずっと、ラッコさんって夏のクルージングはアクエリアスと一緒だったんですか?」
「そうよ。ずっと一緒に同じコースを走って行動していたのよ」
「私も、夏のクルージングに参加すれば良かったな」
麻美子から聞いて、香織は答えていた。
それから、ビールパーティーが終わるまで、中村さんたちアクエリアスのメンバーが座っていたテーブルではなく、ラッコのメンバーたちのテーブルで一緒に過ごしていた香織だった。
主な著作「クルージングヨット教室物語」「プリンセスゆみの世界巡航記」「ニューヨーク恋物語」など