仕事は「後入先出し」で回せ。――脳のメモリを解放し、本質的な仕事に腰を据えるための仕分け術
「仕事は、古いものから順に片付けるべきだ」 もし、あなたがそう信じてタスクの山に埋もれているなら、一度そのルールを捨ててみませんか?
私は、会計用語でいうところの「LIFO(後入先出法)」、つまり、新しく届いた相談や依頼から先に判断し、打ち返していくスタイルを大切にしています。これは単なる「せっかち」ではなく、限られた時間で最大の成果を出すための、戦略的なタスク管理術です。
1. 「すぐ終わるもの」を脳から消去する
相談や依頼が届いた瞬間、私はまず「瞬時の仕分け」を行います。
- すぐできるか
- じっくりやるべきか
- 納期感はいつか
実は、日常の業務の多くは「細々としたもの」です。これらを「後でやろう」とスタックさせるのは、脳のメモリを無駄に消費し続けることと同じ。新しく入った小粒なタスクをその場でサッと片付けてしまうことで、ようやく「本当に腰を据えて取り組むべき重い課題」に全神経を集中させる余白が生まれるのです。
2. 「待たせない」という、もう一つの品質
LIFOスタイルの真骨頂は、自分だけで完結しないタスクへの対応にあります。 「第三者に確認が必要なもの」は、迷わず最優先で投げます。自分がボールを持っている時間を最小限にすることで、相手の時間を奪わず、プロジェクト全体の停滞を防ぐ。
また、相手の「今すぐやってほしい」という温度感にも敏感です。もちろん、物理的に無理なときは自分の都合を伝えて現実的に調整しますが、その「判断と返信」の速さこそが、相手の安心感に繋がり、プロとしての信頼を積み上げていくのだと感じています。
3. 「沈んだタスク」を腐らせない管制塔
もちろん、LIFOだけでは「いつかやるべき重いタスク」が底に沈んでしまいます。 そこで、先日お話しした「自作ダッシュボード」が管制塔として機能します。
毎日必ず見るタスクリストに「じっくり取り組むべきもの」を刻み込み、小粒なタスクを一掃して空いた時間に、一つひとつ丁寧に紐解いていく。時には、メモしたまま動きがなく、お互いに必要性がなくなったタスクが自然消滅することもあります。それはそれで、結果として「本質的ではなかった」と判断できる一つの新陳代謝です。
結びに
「届いた順にやる」のは公平かもしれませんが、効率的とは限りません。 新しい風を敏感にキャッチし、淀みなく打ち返す。その「仕分け」の精度を上げることが、自分自身のコンディションを守り、ひいてはクライアントの組織を加速させることにつながる。
2026年、私はこのLIFOを武器に、クライアント様と密度の高い伴走を続けていきます。