NEC社員から起業家へ。矢内綾乃の経歴にある想いと価値観
矢内綾乃です。
現在、わたしは2社の法人を経営しながら、オーガニック・エシカルショップの運営、宇宙サービス事業、キャリア支援事業、SES/フリーランス支援事業など、複数の領域で事業を展開しています。
一見するとバラバラに見えるかもしれませんが、すべては「持続可能な未来を創造する」というビジョンでつながっています。
今回は、NECでの経歴と、そこから起業に至るまでの意思決定、そして現在の事業とのつながりについてお話しします。
「このままでいいのかな」と思うことはありませんか?
キャリアを積み重ねていく中で、ふと立ち止まって考える瞬間はないでしょうか。
「このままでいいのだろうか」
「自分は、本当にこの道を望んでいたんだろうか」
これは、かつてのわたし自身が感じていた違和感です。
大学院まで進み、大手企業に就職し、安定した環境で働く。
周囲から見れば順調なキャリアでした。
それでも心のどこかに、「納得しきれていない自分」がいました。
就活当時の意思決定|“未設計”だったキャリア
振り返ると、当時のわたしはキャリアを“設計していなかった”と思います。
周囲が就職活動を始めたから、自分も動く。
大学推薦を使えば、大きく外すことはない。
「研究開発」という言葉がなんとなくかっこいい。
そうした意思決定の積み重ねのなかで、日本電気株式会社(NEC)に入社しました。
もちろん、NECは非常に恵まれた環境です。
ただ、自分の中には「自分で選びきった」という感覚はありませんでした。
この“納得感のなさ”が、後のキャリアの転機につながっていきます。
NECで得たものと、感じた限界
NECでの仕事は、想像以上に高度で専門性の高いものでした。
半導体エンジニアとして、量子・電気・物理・光学といった幅広い分野に触れ、
特許や論理構築、構造的思考など、多くのスキルを磨くことができました。
本当に恵まれた、刺激的な環境だったと思います。
一方で、そのなかで、ある気づきも生まれました。
寮で出会った、MITや北京大学など海外トップ大学から来たインターンの方々。
彼らはたった数週間のうちに独学で日本語を覚え、圧倒的な集中力で朝から晩まで研究に没頭していました。
その姿を見たとき、こう思いました。
「この仕事は、生活費さえあれば時間を惜しまず研究開発に没頭したい人、天才な人に任せた方がいいのではないか。。」
やりがいはあります。
しかし、自分がこの分野に人生をかけて没頭し続けるイメージは持てませんでした。
視野を広げた出会いと、意思決定の転換
転機となったのは、寮の後輩の紹介で出会った一人の経営者でした。
その方は、わたしと同じ年齢で、会社員エンジニアから3年で起業し、事業を展開している方でした。
「同じようなキャリアから、こんな選択肢があるのか」
その事実だけで、自分の中の前提が大きく揺さぶられました。
印象的だったのは、時間の使い方についての会話です。
平日は終電まで働く、という状況は同じ。
しかし、その方は土日の時間を未来のために使い、理想の人生に直結する行動に一点集中していたのです。
この出会いから多くの気づきを得て、可能性を感じたわたしは、
少しずつ行動を変え、起業という選択をし、今に至ります。
NECでの経験が、今の事業に活きている理由
起業して強く感じているのは、NECでの経験は決して無駄ではなかったということです。
むしろ、今の事業の土台になっています。
例えば、エンジニア支援事業においては、
・優秀なのに自分の市場価値に気づいていない
・キャリアの選択肢を知らずに悩んでいる
といった課題を、実体験をもとに深く理解することができます。
また、技術者としての視点と、経営者としての視点。
個人と企業、双方の立場を理解したうえで支援できることは、大きな強みです。
「あの経験があったからこそ、今がある」
そう思えるキャリアを歩めていることに、感謝しています。
正解ではなく、「納得」で選ぶキャリアへ
大学院に進み、大手企業に就職する。
そのままキャリアを築いていくことも、素晴らしい選択です。
一方で、もし違和感を感じているのであれば、
一度立ち止まり、自分の理想と向き合ってみることも大切だと思います。
重要なのは、「どの道が正解か」ではなく、
「自分が納得して選んでいるかどうか」です。
視野を広げ、現状と理想を俯瞰しながら、
自分が本当に望む生き方に舵を切る。
変化するのに、遅すぎるということはありません。
まずは小さな一歩からでも、未来のために行動を変えていきましょう。