登山憧れの場所 槍ヶ岳登頂クエスト【失敗】
みなさんは槍ヶ岳という山をご存じでしょうか。登山を多少やったことがある人なら聞いたことがあるかもしれません。
「そんな山を聞いたことが無い」という人も、実は皆さん知っているんです。
その歌とは「アルプス一万尺」という歌です。歌詞の中に「子槍の上で…」という歌詞がありますが、
あれは実は槍ヶ岳のてっぺんの横にある子槍という山を指しているんです。
そんな子槍の上でなんて到底踊れるわけないのですが、そんな登山憧れの場所に3連休にアタックしてきました。
結果としては「失敗」に終わってしまいましたが、是非またチャレンジしたいと思いましたので、こちらに思いを綴りたいと思います。
1. いつもドキドキ登山計画編
いつも仲良くさせてもらっている登山仲間のSさんから、なんの前触れも無く「ナカシー、槍山登りたくない?」(槍ヶ岳のことを登山好きは槍山といいます)とぶっこみをマラソン中に入れられました。
あ…出たよ過激な奴が、と内心は一瞬思いましたが、条件反射的に「いいですよ」と言ってしまいました。
あとで後悔することもあれば、すごく良かったと思う体験もあるので、私にはこの選択を良くも悪くも断るということが殆ど無いように思います。(いや断れよ・・・)
そして日付を聞いたら3連休でキャンプして、「そこから夜に出て登頂しましょう!」という計画らしいです。なんとも状況をつかめなかったので、どんなプランかを確認したところ以下のようなプランだそうです。
13日
- 10:00 横浜出発
- 15:00 平湯キャンプ場
- 20:00 消灯
14日
- 01:00 新穂高登山センター出発
- 12:00 槍ヶ岳登頂
- 18:00 新穂高登山センター下山
- 20:00 キャンプ場で飲み会
15日
- 適宜撤収
うん…なんかよくわからないですが、01:00出発となっていますが、これは???
どうやら01:00から登り始めないと間に合わないらしいです。まあいいかという気持ちでそのプランに乗ることにしました。(だから断れって!)
2. 地獄の登頂開始まで
当日、家から定刻通り10:00に出発したのですが、まずここがよくなかった。3連休ということもあって、どこの道路も渋滞のオンパレード。松本に着くまでに当初の15:00から2時間も押す形で現地についてしまいました。
現地に着くとひんやりして涼しく、半ズボンでは寒いくらいの場所なんだということを車を降りてから理解しました。テントを設営して、近くの温泉に行こうということで平湯温泉という施設があり、そこでお風呂に入りました。お風呂は源泉かけ流しでとても良い施設でしたので、是非興味がある人は行ってみてください。
温泉に入り早めに寝ましょうとなり、テントに入って寝ることになりました。車の疲れもありすぐに寝てしまったのですが、1時間ちょっとして外がワイワイガヤガヤするのにすぐに目が覚めてしまいました。
みなさんキャンプ場で夜何をしますか?そうです、BBQや火起こしや花火といった夜の楽しみをみんな満喫していました。その賑わいの声や煙に巻かれ、テントの隙間から入る冷たい風でとても寝れる状況で無くなってしまいました。
その結果1時間ちょっと寝ただけで出発する羽目になってしまいました。
また、次の日の12時から雨予報となっていたため、時間を2時間早めて23:00から出発となりました。
ここで一つ教訓です。
「キャンプ場はキャンプするところで寝るのには適さない」当たり前ですね。
3. 怖すぎる夜の登山
みなさん夜の山って行ったことありますか?通常の登山は昼間やるものですが、今回は深夜からのスタートとなりました。ヘッドライトを手掛かりに山道を登りました。
夜山の恐怖
新穂高は水が豊かな場所なのですが、この日は連日雨の影響もあってかなりの水量となっており、ダムから落ちる「水の音」が「ドドド!!!!」夜道谷から聞こえ、より一層怖さを演出しているように思いました。ふとYouTubeの遭難者たちが水場に降りていく事故を思い出します。
また先に進むとガレ場には「この辺で遭難して流された2人を探しています」という看板や、暗い中の一本橋を慎重に渡らなければならないといったスリリングな場所など、経験したことが無いような場所を通って前に進みました。
※上記は川にかけられた橋で増水すると沈むそうです。
突然の雨
歩き始めて4時間ほどしたときからぽつぽつと雨が降り始めました。山の天気なので簡単に変わってしまうとは思っていましたが、こんなにも早く天気が変わってしまうとは思いませんでした。
頑張って早く次の槍平小屋まで目指しましたが、雨は強くなる一方。何とか槍平小屋まで着き、山小屋に入った時には雨も本降りになってきていました。
クエストリタイア
ここまで来てあと4時間程度の急登をすることを考えましたが、これからの状況的に天気が回復する見込みは無いと判断して下山を決意しました。(これがのちの英断となります)周りには小屋に宿泊されている人もたくさんいらっしゃって、殆どの方はそのまま続行されましたが楽しみはまたの機会ということで心を落ち着かせました。
帰りは雨も少し落ち着いて明るくなったこともあって、かなり安心して帰ることができました。
途中雨が降っていなかったので「失敗したかな」とも思いましたが、下山して車に乗ったとたん大雨になったので、自分たちの決断が正しかったんだと改めて思いました。
※上のような景色が見れます
4. 松本での慰労会と終わりに
その日は昼前までテントの撤収と、温泉でのんびりして松本のホテルで宿泊しようとなりました。テントで泊まるって言われたら速攻帰ろうって思っていましたので、内心ほっとしました。
松本についてホテルにチェックインするまでに、1次会で日本酒、チェックインしてから2次会で沖縄料理、3次会で北海道料理という飲んだくれになってしまいました(予想通りですが…)。
松本の居酒屋で一つ気づいたのですが、信州は日本酒が豊富で料理もおいしいと感じました。水が豊かなので、それだけ全体のポテンシャルが高いなって感じました。
最後に、「無事に帰って来るまでが遠足(登山)」といいますが、今回は本当にその言葉通りだと感じた旅となりました。踏み込む勇気もあれば、引き返す勇気も必要なんだと改めて考えさせられました。
是非近いうちにリベンジしたいと思います。