3分のドキュメンタリー動画を作ろう。という授業があった。これは私が我が道をひた走ろうと決めたきっかけの授業である。
2022年6月、私はクーラーのよく効いた部屋の中で逡巡していた。「かますべきか、そうでないか……」
身体の内に秘める面白への好奇心は、自由を求めていた。そこに立ち塞がるのは18年間堅牢に外聞を守ってきた羞恥心である。
羞恥心は叫んだ。「ここでスベってしまえば、貴様は卒業まで消えることのない深き業を背負うことになる!それでも良いのか?」
好奇心も叫んだ。「今動かねば、私はこの学校に来た意味がない!私たちは自分をさらけ出すために、ここへ来たのではないのか!」
議論は平行線のまま水平線まで過ぎていく勢いであった。
ここに、盤外から一手が打たれた。
「面白そうだし、やってみたらええんちゃう?」
それは講師の言葉だった。
講師という絶対的権力者からの免罪符を手に入れた、私の好奇心は強かった。反論する羞恥心をばったばったと薙ぎ倒し、あっという間に動画を完成させた。あまりにもあっという間だったので、2本目も作れてしまった。
この時点で私の道は一つとなった。
発表の時間、正直後悔していたが、もう逃げ場はない。オンライン授業で、全員カメラとマイクをオフにしていたことがせめてもの救いか。
それでは発表を始めます。
「モーニングルーティーン」