1
/
5

6/20 「まほうのみかんと思うかな」

こんばんは、あるいはこんにちは。

今日は「こにゃにゃちはー!」と言いたい気分な伊藤香澄です。(下記アニメのセリフ)

6月20日月曜日、東京は今日も晴れ。

外出にはそろそろ日傘がほしい日差し。


「まほうのみかんと思うかな。なにしろ、ちょうが化けたもんだから――。」

CLAMPさんによる漫画を原作とするアニメ「カードキャプターさくら」を久しぶりに視聴したところ、国語のシーンで聞き覚えのある文章を耳にしました。

ネットの集合知にあたったところ、どうやら「白いぼうし」というお話の一節らしい、ということが分かりました。

国語の授業で習った文章って、案外覚えているんですよね。

ルロイ修道士のオムレツ、盆土産の「しゃおっ」とするエビフライ、くじらぐも……。

「白いぼうし」もこれらと同じく覚えていたようです。

それでこのフレーズを調べたときのことなのですが、ネットにはこれで授業をした先生方の記録や研究が見受けられました。いくつか見てみるとなかなか面白いもので、子供が線を引いた箇所に書いた「思ったこと」が今の自分にとって目からうろこだったり、読み直した「白いぼうし」の解釈で論争が起きていた理、それを挙げた論文があったり……。

論文は以下にリンクを貼りますので興味がありましたら読んでみてください。

タクシー運転手の「松井さん」の優しさを強調するか、孤独さと幻想を強調するか。

どこからどこまでが現実で、どこからどこまでが空想なのか?

教える立場だからこそ深く作品を切り拓き、どんな解釈が来てもいいように、うまく授業の着地点を決められるように、そんな努力を感じました。

孤独な「松井さん」を隠蔽する『白いぼうし』の作品構造 : 『白いぼうし』の複数の読みの存在に着目して - 広島大学 学術情報リポジトリ (hiroshima-u.ac.jp)


懐かしい!

当時の自分はこう思っただろうか?

今は別の考え方になるかもしれない……。


親になって、子供が自分と同じ内容を習うとこんな気分なんでしょうか?

音読が宿題で出ると私は母にいつも聞いてもらっていたものですが、学年を重ねるごとに面倒がったりどうにも恥ずかしくなったりしてしまいました。

読みの練習をまじめにやらねばならぬ云々、ということもありますが母がちゃんと聞いていてくれたのならもっと聞き手を意識して読んだ方がよかったなあ、と今更ながら反省。

教科書に限らず、大人になって読む児童書や絵本特有の面白さがあるのかもしれませんね。

これに関連する話題として、ちょうど先日購入して読んだ児童書が面白かったのでこちらもURLを貼ってご紹介させていただきます。

虹いろ図書館のへびおとこ :櫻井 とりお|河出書房新社 (kawade.co.jp)

独特なタイトルですがファンタジーではなく、少数派の悩みや感じ方を持つ少年少女と図書館の少し怖くて優しいお兄さんのお話です。

小学生の女子社会に馴染めない気持ちや、親に心配をかけたくないけれど確かにある不満や反抗心、男女というよりも同年代で似た立場で成立する奇妙な友人関係。

不登校や保健室通いに馴染みが無い方は少し共感しにくいかもしれませんが、小説に出てくるすべての要素を経験して共感できる方が希少、というかいないでしょうから興味を持ったら読んでみてください。

どうやら続編がでている様子。明日出かけたときにでも買って読んでみます。


では、本日も読んでいただきありがとうございました。

また明日の更新でお会いいたしましょう。