朝のルーチンは、Claude Codeを利用する前からだいたい30分。時間を決めておかないといつまでも情報収集をしてしまうのでタイマー付き。(タイマー付きなのに”だいたい”)
マーケの最新情報、セキュリティのアラート、HubSpotのアップデート、Anthropicのニュース、GA4関連の変更
CMO兼Pマーク担当として見ておくべきものは増え続けるけれど、RSSリーダーと自作のチェックリストで、それなりに回ってはいたのですが…。
ClaudeCodeをゴリゴリに使うようになって時間は変わらず、中身がガラッと変わりました。
結果として「何に時間を使うべきか」を問い直すことに…。
実は先週、この30分の中身を大きく入れ替えたんです。毎朝、Claude Codeに「D1タスクをお願い」と言うだけ。(Dairyタスク1のことですね)
裏側でRSSフィードを全部取りに行って、新着だけをピックアップしてくれるんです。
HubSpot、Anthropic、GA4、piyolog、徳丸さん、IPA、JIPDEC、The Hacker News。
私がいつも見ていたソースを一通り。
ここまでなら、いつものルーチン。
ClaudeCodeにしてからは、取得した記事を三つの観点で見てもらうようにしました。私がやっていた情報への感想や社内共有の要不要の判断を代わりにやってもらうことにしたのです。
一つはCMOの観点。「この記事を月トラのマーケ戦略に当てはめるとどういう意味があるか」「クライアントに影響しそうな変化か」。
もう一つはメルマガ担当の観点。「これは次号のネタにできるか」「どの層に刺さるか」「読者にとって早すぎるか、ちょうどいいか」。
最後にセキュリティ担当の観点。「アラートを上げるべきか、スルーでいいか」「Pマーク規程に影響するか」「社内に共有する必要はあるか」。
CMO、メルマガ担当、セキュリティ担当。
これは私が月トラで兼務している三つの役割そのまま。
(ベンチャーですからね…ふふふ)
だから自分の頭の中にはもともとこの三つの声がいて、毎朝バラバラに判断する必要があったんです。ぼんやりしていると共有すべき情報を逃してしまうから、わりと神経を使う。
それを、外に出して並べてもらうように。
三つの観点ごとに、同じ記事でも拾われ方が全然違います。
ある記事はCMO観点では重要だけどセキュリティ観点ではどうでもいい。別の記事はその逆。人間と同じように判断してくれることが多いので、ほどほどに信用できます。
全部の観点で「これは大事」と言われる記事は、当然ちゃんと読む。
全部を鵜呑みにはできない。まだ。
CMOの観点のAIが「これは重要です」と言ってきても、私は「本当にそう思う?」と問い返す。「全社に共有すべき」と言ってきたら、「本当に全社?この人とこの人だけじゃない?」と考える。
全部を鵜呑みにしない。自分ではこう思う、こう感じた、この情報が欲しいのはあの人とあの人であって全体ではない。
最終的な判断は自分の仕事。
情報収集と判断の時間が短縮されているので、「どう思う?」「関連情報はある?」と投げ返す時間もできてしまったんですね。
私の判断が雑になっていないか、見落としはないか、別の角度はないか。2往復くらいで1セット。これで30分。
RSSが公開されていないサイトだけは自分で見に行く必要があるけれど、楽ですね。
仕組みを入れ替えてから、明確に変わったことが一つある。
先週、住太陽さんのtheLetter更新をメルマガ担当観点のAIが拾ってきた。メルマガは購読しているので既読の内容。
でも「読者にとってちょうどいいタイミング」というラベルが付いていたので、再度ちゃんと読んだ。そしてその日のうちに、その記事を起点にしたLinkedIn投稿を書いた。翌日投稿して、YouTrustにも転載した。
以前の自分なら、この一本は生まれていなかったと思う。
「考える時間の密度が上がった」というのは、こういうことだと思う。情報との出会い方が変わると、アウトプットが変わる。
とはいえ、正直に書くと、うまくいっていないこともたくさんある。
初日に「情報取得期間を指定してね」と伝え忘れて、ルーチンが過去数年分を取りに行ったまま止まらなくなった。途中で止めた。
土日祝日の扱いも最初は考慮していなかった。連休前の金曜日に取り上げるべき記事を漏らしたことがある。
RSSが公開されていないサイトを見に行き忘れて漏れが出た。裏でRSSを取りに行っている間に私宛に「あのサイトは見ましたか?」と釘を刺してもらうことにした。
優先順位の判断にも、まだAIと私で齟齬がある。AIが「優先度:低」とラベルを付けた記事が、実は「生の情報をすぐ出さないといけないやつ」だったことが何度かある。チューニングの問題だとわかっているけれど、完全に一致することはたぶんない。
英語の一次情報は、AIが要約してくれても、私が読むのにどうしても時間がかかる。
日付と曜日の感覚もたまにずれる。「今日は何月何日何曜日で、ここは日本だよ」と毎回伝えないと変になる。(もっとも私自身の曜日感覚もあやしいので、これはこれでいいかなと思っている)
それから、自動で走るようにはしていない。毎朝、私が「やっといて」と言う必要がある。たまに忘れる。
こういう失敗を一つずつ直してきた。
まどろっこしい部分は多々あるけれど、気に入っていることもあって。
それは、自分の中の葛藤が外に出されて、並んで議論として読める形になっているということ。これがけっこう、読み物として面白い。
たとえば、CMOの観点の人格と、メルマガ担当の観点の人格で意見が割れるたとき。
同じ記事を、CMOは「戦略インパクトが大きい」と言い、メルマガ担当は「読者にはまだ早い」と言う。その二つを並べて読むと、自分が普段、頭の中でぐるぐる回していた葛藤が、目の前に二人分の声として立ち上がってくる。下手な小説よりも楽しい。
CMOの仕事はたぶん、「判断する量」と「判断の質」で決まる。
情報収集や整理は、AIがやったほうが速い。でも「これをどう読むか」「誰に届けるか」「自分は何を言うか」は、最後まで自分の仕事として残しておくべきだろう。
時間は30分のまま。その中身を、単純作業から判断の時間に入れ替えていく。失敗もまだまだあるけれど、まずはこれでいいんじゃないかと、今のところは思っています。