Vol.02 第1章:すべては、あの日から始まった
Vol.02「金か、心か。」第1章:すべては、あの日から始まった
人は、本当に追い込まれたときにしか、変わらない。
これは、きれいごとではなく、現実だと思っている。
今でこそ、経営者として仕事をしているが、当時の自分は、まったく違った。
特別な能力があったわけではない。
だが、ひとつだけ確かなものがあった。
それは、強烈な劣等感と、それを覆すための覚悟だった。
15歳の頃、ある女性に心惹かれた。
気づけば、自分でも意外なほどに好意を寄せていた。
彼女は、ただのアルバイト先の女性ではなかった。
鋭い感性を持ち、この場所に収まるような人ではないと、どこかで感じていた。
やがて彼女は、自分の進むべき場所へと進んでいく。
その姿を見て、私は焦り、悔しさを覚え、そして強烈な劣等感に飲み込まれていった。
その後、彼女が話す世界は、自分とはまるで違う場所にあった。
高校生の自分には何もできないという現実が、どうしようもなく突きつけられた。
だからこそ、決めたのだ。