1
/
5

「女性になりたい」と思った瞬間

Photo by gbarkz on Unsplash



<子供ながらに感じた羨ましさ>

運動が得意ではなくピンク色のものを好んで持ち歩いていたこともあって、幼稚園児から小学生にかけて女の子と遊ぶことが多かったです。

中学生になると「女の子が羨ましい」と感じ始めました。まだまだ自分一人でできることは少なかったですし、それ以上に「周りからの目」が気になって、女の子らしい容姿や好みを真似るという発想までには至りませんでした。

高校生になると、男性ばかりの環境になりました。理詰めが得意な反面、世間体から外れることに対して強く嫌悪感を示す傾向があり、私には「屁理屈なのではないか?」「なぜこれだけの人数がいるのに、考え方を統一したがるのだろうか?」と疑問を感じました。また当時の私も含めてではあるものの、「身なりに対して意識が薄いこと」にも抵抗がありました。モデルのような容姿である必要はないと思いますが、ヘアスタイルや肌のケアなど女性なら一般的なことでも男性にとっては他人事でした。女性の綺麗な身なりに憧れていた自分、次第に男性社会に対する抵抗感が強くなっていきました。

専門学生になり、旅行の勉強が始まりました。成績不振というレベルではありませんでしたが、優秀からも離れていた高校時代には劣等感を感じていました。一般教科がなくなり専門教科のみになったこともあり、その劣等感を払拭するために勉強は人一倍努力しました。A・B・C・Dの四段階評価で、1年次の前期では少々のBがあったものの、後期では全ての教科でA評価を獲得しました。2年次には特待生として認められ、成績優秀者と呼ばれるまでになることができました。一方で高評価の裏側には「先生に好かれる必要」があったことも確かでした。やはり女性的な意識を出すのはよくないと我慢してしまいました。私の専攻は旅行であったことから普段の授業での影響は少なかったものの、エアラインやブライダルなどの女性比率が高い専攻の同級生と顔を合わせる場面では、女性だけではなく男性の雰囲気も大きく異なっていて、羨ましく感じたのと同時に環境の力を思い知りました。



<自分に対して素直に>

東急レールウェイサービスに入社すると、高校時代の雰囲気に逆戻りするかのように完全な男性社会の一人となりました。単純に男性ばかりなのもそうですが、やはり「常識・当たり前という言葉を多用する」「異色・異端は周囲から距離を置かれる」は共通していました。大手企業グループで、仕事内容としては絶対に必要なものですが、この雰囲気に耐えかねたことから退職を決断しました。

逃げることが先行してしまった私は、やりたいことに関して一切考えていませんでした。しかし無職のままというのは自己肯定感を下げてしまうので、現在の成田郵便局で勤め始めました。すると、これまでとは異なり女性が主となる環境となりました。特に外務に異動した後に属することとなった団地班は時短で働きたいママさんに向けたもので、バイクに乗ることができなくても配達業務ができるように自転車の配備もありました。班員との交流が深まっていくと、「人生の先輩としての知見」「年齢を重ねても女性は綺麗でいられること」を間近で感じました。今まで漠然と「周囲の目線」を気にして、女性らしさを体現することを怖がっていましたが、そこから抜け出さない限り自分が変わることはないと思いました。

思い切ってメイク道具を揃えてみたり、初めて美容室で髪を整えてもらったり、幼少期の自分のようにピンク色で可愛らしいものを持ち歩いてみたり、ウィメンズの洋服を着てみたりと、無意識に作ってしまっていた「心の壁」を少しずつ壊していきました。

最初こそ批判的な意見がありましたが、次第に好意的な印象が増えていき、他の男性社員にはないおしゃれな雰囲気があるとの意見まで聞こえてくるようになりました。やはり「勇気を出して、その場から動き出してみることが大切」だと、私の人生に大きな教訓を与えてくれました。


<理想に向かって>

自分の殻を破ることに対して抵抗感が解消されつつある今、内面の改革に加えて、市場価値という実務的で社会人として大切なことも磨いていきたいと考えるようになりました。郵便局では正社員を目指そうと思うと、バイク隊へ異動することが必須です。やはり男性比率が圧倒的に高いので、過去の自分のように迷子になってしまうことが予想できます。自分の視野を広げるため、そして自分に対してもっと素直に生きるために転職を決意しました。

女性は全てにおいて恵まれていて、男性は不幸といった偏りのある考えは一切ありません。身体は男性ということで、多少の力仕事など活かせる場面はあるかと思います。しかし私自身が理想とする生き方と世間の常識にはギャップがあり、「世間的な男性らしさ」「男性はこうあるべき」という理由なき価値観の押し付けは生きづらさの原因でした。

周りの考えを変えることはできないけれど、自分を変えることはできる。まずは現状をありのままに受け入れて、その上で変わる具体的なアクションプランとして転職から始めています。更に自分をブラッシュアップできるように、本当の女性のチカラを借りながら一緒に前進していきたいです。

少しでも共感いただける方・女性会社員・女性代表取締役の方は、ご連絡を心よりお待ちしております。もちろん、こちらからも積極的に応募させていただきます。どうぞよろしくお願い致します。

(最後までお読みいただき、ありがとうございます。)


小髙 栄祝(おだか ひろのり)