AIの進化によって、「作ること」の難易度は劇的に下がりました。
これまで専門的な知識や技術を必要としていた制作物も、今ではAIを活用することで、一定以上の品質に仕上げられるようになっています。
そのような時代だからこそ、改めて問われるのは、「人にしかできない仕事とは何か」ということです。すでに、その変化を実感している人も多いのではないでしょうか。
クライアントは何を求めているのか。
その先にいる人々は、何を必要としているのか。
そして私たちは、何のために作り、そもそも本当に作る必要があるのか。
制作に携わる者は、「作る」という行為そのものを、今一度考え直す必要があります。
精度の高い制作物が当たり前に存在する世界では、完成物の品質だけで差別化することは、次第に難しくなっていきます。
では、クライアントは何に対して対価を支払うようになるのでしょうか。
私は、その答えの一つが「納得できること」だと考えています。
なぜこれを作るのか。
誰に、何を伝えるのか。
それによって、どのような価値を生み出すのか。
こうした意味や目的を深く理解し、関係する人たちが納得できる形に整え、社会へ広めていくことが価値になり今まで以上に追求されていく。
私は、コンセプトワークを制作の軸に据えたいと考えています。
人や企業が抱える課題と向き合い、その奥にある本質を見つけ、納得できる言葉や形へと落とし込んでいく。そのうえでAIを単なる制作ツールとしてではなく、共に考え、可能性を広げる存在としてワークフローに組み込んでいきます。
AIの登場によって混沌としつつあるWeb制作業界の中で、何を作るかだけではなく、「なぜ作るのか」から考えること。そして、人と企業が本当に納得できる価値を見つけ、提案すること。それが、これから私が取り組んでいくべき仕事だと考えています。
最後に、近年の文章に非常に多く使われている「初めに結論を述べる」行為へのアンチテーゼから始めませんか。
何が言いたいかわからないことが人として貴重な時代になっていると思います。