私が表現したい世界
彼女は探していた。
自分がこの世に生まれてきた理由を。
そして、どうして時々ふと「消えたい」と思ってしまうのか。
その理由も探していた。
長い間それを探しすぎて、このところは心も頭もパンク状態だ。
そんな彼女が最近至った答えは「過去に理由を探しても仕方ない」ということだった。
多くの本を読みあさっても、誰も自分と同じ体験はしていない。
自分の体験は自分のものでしかない。
そう考えると、これから生きる時間も、きっと誰にも似ていない自分だけのものになるだろう。
「今」から先の時間を「より良く」したい。
それが彼女の望みだ。
より良くなった彼女が、誰かの「より良い」に少しでも貢献できたら、きっとこれ以上の喜びはないだろう。