プレスリリースの書き方よりも大切なこと<スタートアップ、ベンチャー向け>
広報やPRに関するノウハウでいうと、まず真っ先に出てくるのが「プレスリリースの書き方」ですよね。もちろん、メディアに読んでもらえて、記事にしてもらえるようなプレスリリースの書き方を習得するのはPRパーソンとしてとても大事なことだと思います。
ですが、「書き方」を習得することよりも大切なことがあります。
PR活動の立脚点であり、製品やサービスとメディアをはじめとするステークホールダーの良好な関係を築くために大事にしなくてはならないことです。
それは、製品やサービスのストーリーです。
なぜ、ストーリーが大事なのか?
メディアはそのストーリーに共感して、関心を持ち、取材したいと思うから。
かならずしも、ストーリーに共感せずとも記事を書いてくれると思うが、ストーリーに共感してくれた記者とは良いリレーションを築くことができるし、記事を書いてくれるときも、より深い内容を書いてくれることが多い。
ということで、そのストーリーを作るために整理すべきポイントをご紹介します。
①どんな課題を解決する製品、サービスなのか?
PR活動の出発点です。その製品やサービスはどんな人やコトの課題を解決することができるのか。その課題を分かりやすい言葉で説明できるようにしておく。そして、その課題にはどれほどの「新規性」や「社会性」があるのかをアピールすることができると、よりメディアに取り上げられやすいです。
②なぜその課題に取り組むのか?
なぜ、その課題に取り組んでいるのか?もう少し噛み砕くと、「誰」がその課題に取り組みはじめたのか?「誰」が「どんな想い」でその製品やサービスを作ったのか。そのストーリーをPR担当者はしっかりとヒアリングをし、エピソードをまとめておきましょう。
③どんな市場なのか?
その製品やサービスの競合はあるのか?市場規模は?もしくは、これまでにない革新的なサービスなのか?(革新的であるならば、これまでのどんな市場に影響を与えるものなのか)これらのような、記者が記事を書くために必要とする素材を数字で用意しておきましょう。
④将来の展望は?
その製品やサービスを通じてどんなことを成し遂げたいのか?また、それを達成するための中長期的な戦略と目標を具体的な数値や施策を交えて用意しておこう。これは、トップや役員陣、また中期経営計画担当者へのヒアリングをもとに、ストーリー×数字で語れるようにしましょう。
上記にあげたポイントを創業時のメンバー等にヒアリングし、整理して、メディアへの配布資料として準備しておくと、メディアにとって有益な情報となり、より深い理解を得ることができるでしょう。
===
会社・団体のストーリーを<作成→蓄積→活用>できる、経営者・広報・人事担当者向けの無料サービス「PR Table」
2014年1月に書いたブログより転載