皆さんは、『次世代医療基盤法』をご存知でしょうか？ 正式名称を『医療分野の研究開発に資するための匿名加工医療情報に関する法律』といい、「医療ビッグデータ」の土台となる患者一人ひとりの医療情報を、個々の医療機関から集め、医療分野の研究開発のために利活用できるようにすることを目的として、2018年5月に施行された法律です。 私たちは、 社名の由来でもある「Integrated Clinical Care Informatics」のとおり、医療データを統合して情報処理（分析・加工）する会社で、2019年5月に日本医師会のグループ会社として設立し、2020年6月には『次世代医療基盤法』に基づく「認定医療情報等取扱受託事業者」として認定されました。

私たちは、「医療ビッグデータ」を収集し、その利活用を促進することで、健康長寿社会の形成に資することをミッションとしています。 …と言われても、具体的にこれまでと何が変わるの？と疑問に思われる方も多いかもしれませんね。 病気やケガなどで医療機関を受診したとき、患者一人ひとりについて、診察・検査・治療などの幅広い医療情報が記録されていることは、皆さんもご存知のとおりかと思います。 日本全国の個々の医療機関に分散して保有されている、これら膨大な量の医療情報を統合し、集約したものが「医療ビッグデータ」です。 この「医療ビッグデータ」を利活用するにあたって、これまでは『個人情報保護法』が適用されることにより、医療データ（要配慮個人情報）を医療機関から第三者（ビッグデータ取扱事業者など）へ提供するにあたっては、「オプトイン」（あらかじめ本人が同意すること）が必要でした。 この「オプトイン」の同意を得ることができない場合には、個人を識別できないように加工された匿名加工情報として第三者に提供することで、本人の同意は不要とされています（公表義務等があります）。 個々の医療機関から匿名加工された医療データが集まる場合は、同一人物が複数の病院を受診していたとしても、統合（名寄せ）ができないために別人のデータとして取り扱われることになります。 このため、せっかくの「医療ビッグデータ」を最大限に利活用することができないまま、医療分野の研究開発も制限されてしまっているのが現状です。 では、これが『次世代医療基盤法』では、どのように変わるのか？ 簡単に言えば、「国から認定された事業者が、「オプトアウト」により名寄せ可能なデータを収集し、安心かつ正確に統合・集約することができる」ということです。 医療機関は、『次世代医療基盤法』に基づく国からの認定を受けた事業者（認定事業者）に限って、「オプトアウト」（あらかじめ通知を受けた本人又は遺族が停止を求めないこと）により（匿名加工せずに）医療データを提供することが可能となります。 認定事業者は、提供された医療データを統合（名寄せ）した上で、特定の個人を識別できないように加工された匿名加工医療情報として、研究機関や製薬会社などの利活用者に提供します。 このように、統合（名寄せ）が可能なデータが認定事業者に集約されることで、「医療ビッグデータ」が最大限に利活用され、医療の向上につながることが期待されています。 『次世代医療基盤法』が目指す「医療ビッグデータ」の利活用を実現し、医療の発展に貢献するべく、私たちはチャレンジを続けていきます。

『次世代医療基盤法』の認定事業者は、情報セキュリティ等に関する厳格な基準で国の認定を受ける必要があります。 皆様の大事な医療データをお預かりするためには当然のことですね。 ◆高い情報セキュリティを確保し、十分な匿名加工技術を有するなどの一定の基準を満たす ◆医療情報を取得・整理・加工して作成された匿名加工医療情報を提供するに至るまでの一連の対応　を適正かつ確実に行うことができる などの要件を満たす必要があり、私たちICIも、2020年6月に「認定医療情報等取扱受託事業者」として認定を受けています。

当社は、医療機関／地方公共団体／地域医師会／地域医療連携ネットワーク協議会／健康保険組合／介護事業者等、国の医療機関や地方公共団体から医療情報を収集いたします。 こうした各方面からの医療情報の収集業務として、収集スキームの立案・構築、患者（住民）への通知方法の立案・実行、データ連携のシステム構築（システム部門との連携）等をご担当いただきます。 ◆具体的な業務内容◆ ・地域医師会、地域医療ネットワーク協議会、医療機関、地方公共団体等から次世代医療基盤法に則った医療情報の収集 ・上記団体とデータ収集のための患者（市民）への通知、データを提供してもらう対価、具体的なデータ収集方法等（システム連携含む）の調整等 ・地方公共団体、地域医療ネットワーク協議会等とのチャネルの維持・拡大 ・その他、上記関連業務 ◆必須スキル・経験◆ ・ヘルスケア分野でのコンサルティング業務、提案営業の従事経験（3年以上） ・医療機関、地方公共団体、地域医療連携ネットワーク協議会等に対する医療情報、ITソリューションに関連したコンサルティング業務、提案営業の従事経験（2件以上） ◇歓迎スキル・経験◇ ・官公庁等向け提案書の作成又は作成支援の経験 ・保健医療福祉分野におけるIT、ビッグデータ関連業務の従事経験 ・地域医療連携、地域包括ケアシステムの関連業務の従事経験 ・医療機関、地方公共団体、地域医療連携ネットワーク協議会等と良好な関係を構築・維持する能力 ◆求める人物像◆ ・健康長寿社会の形成に資するという当社の理念に共感いただける方 ・成長意欲が高く、スタートアップ企業を自ら成長させたいという気概をお持ちの方 ・チームワークを尊重し、積極的にコミュニケーションの取れる方 ・職業倫理を遵守できる方 ◆その他◆ ・在宅勤務制度あり（頻度は応相談） ◎ICIで働くことの魅力◎ 「ビッグデータ時代」と言われて早数年、医療ビッグデータ業界がなかなか前進できない中、『次世代医療基盤法』により、医療ビッグデータの利活用が進むことが期待されています。 『次世代医療基盤法』の認定医療情報等取扱受託事業者である当社で働くことは、これまでにない種類・規模のデータを扱うことで、新たなスキルを身につけられる可能性があると言えます。 また、普段なかなか触れることのできない法律やセキュリティ技術についても学ぶことができる環境です。 何と言っても、医療の発展に貢献できるという喜びを噛みしめながら、その実現に向けて全社員が一丸となれることが、私たちICIの一番の魅力です。 イメージしにくいこともあるかと思いますので、当社の事業に少しでも興味をお持ちいただけた方は、まずは一度フランクにお話ししてみませんか？ご応募お待ちしております！