西脇 「私はリクルートが2社目で、入社してそろそろ4年がたちます。祖父や・父の影響で、経営に携わりたいという思いが学生の頃からあり、就職活動時はリクルートとコンサルティング会社から内定をもらっていました。どちらに行くか迷ったのですが、海外を含め多様なビジネスに携わりたかったことと、コンサルティングも事業運営も両方経験したかったことから、まずはコンサルティング会社へ入社し、その後事業運営に携わりたいと思っていました。実際に前職は3年在籍し、コンサルタントとして一定の経験ができたので、リクルートで事業をやるために転職しました。入社後は、既存事業である旅行領域でサービスのリニューアルなどを経験したのち、異動を経て新規事業担当となり、現在はローンチ前の事業立ち上げを行っています」

入澤 「私もリクルートが2社目で、入社して4年ちょっと。前職ではヘルスケアのサービスに携わっていました。前職で最後に行っていたのは遺伝子検査サービスの立ち上げです。唾液を採取して送り、検査をすれば、病気になりやすいかどうか等の遺伝的傾向がわかるサービスです。転職は前職の人事がリクルートに転職して、私に声をかけてくれたのがきっかけです。前職ではヘルスケアのサービスを展開しても、ユーザーになるのはもともと健康意識の高い人ばかり。本当にサービスを届けたい、不健康な生活をしている人たちには届けられなかったのです。いいサービスは作っていたので、後はコミュニケーションの問題だと考え、発信力のある会社でアイディアを形にしたいと思いました。リクルートライフスタイルは、実績もブランドも申し分ありません。入社してからは「Seem」という、スマホで精子の濃度と運動率を測定できるサービスの立ち上げを行っています」

西脇 「リクルートライフスタイルの新規事業の始め方はいろいろありますが、私が今立ち上げているサービスはテーマだけが与えられたのみで、やり方は自由という感じでした。一見するとトップダウンに見えるかもしれませんが、自分自身も課題意識を持っているテーマだったので、自分ごととして捉え、検討を推進するに至りました。『そのテーマはリクルートがやるべきじゃない』という提案も可能なので、本当に自分がやりたいと思える仕事に集中することもできます」

入澤 「私の場合はもともとヘルスケアサービスの立ち上げを行いたかったので、自ら企画し経営層にも自分で提案しました。正直、経営層を説得するのは大変でした。単に収益化が見込めるだけでなく、『リクルートがやる意味』がなければ事業立ち上げの許可が得られないからです。最後は『世の中の不を解決するためのまだ世界にないサービス』であることが、承認のポイントになりました。これまでは既存の市場に、リクルートのアセットを持って事業を投下するのが一般的でしたが、0から世の中にないサービスを作るということが響いたのだと思います」

入澤 「会社のトップとの距離が近いのも大きな特徴ですね。私が事業を立ち上げる際も、社長と担当役員とメッセンジャーでやり取りをしていたくらいですから。本人のやる気次第でどんなこともできる環境だと思います。 また、転職して驚いたのはスタッフたちの当事者意識が強いこと。いろんな事業に携わっている人たちとミーティングをする機会があったのですが、担当事業のテーマはもちろん、担当事業以外のテーマについても、当事者のように意見を言い合っていたのです。

西脇 「リクルートライフスタイル社内に当事者意識の高い人が多いのは私も実感しますね。リクルートライフスタイルが提供しているサービスはどれも、業界を牽引するものばかり。だからこそ、社員一人ひとりの目線は自社サービスだけでなく業界全体に向いている気がします。どうしたらサービスがよくなるのか、という視点の他に、どうしたら業界がよくなるのか、という視点での意見が多いように感じますね。

『リクルートってお金儲け好きだよね』というイメージを持つ方もいるかと思いますが、入社してみると『社会的な価値を見出そう』という姿勢が強いと感じました。実際、利益を出すことも大事ですが、クライアントや業界のために新しい価値を出そうと動いている人が多いです」

入澤 「新規事業の立ち上げというのは簡単なことではありません。始める時には、やるべき理由よりもやらない理由の方が断然多く見つかります。私が事業を起こす時も、業界の慣習だったり、法律だったり、できない理由はたくさんありました。しかし、周りのせいにしていれば、できないことばかりなので、視点を変えなければなりません。自分が頑張ればなんでもできるということはありませんが、自分起点で考えれば、どんなことにも作用することはできます。だからこそ自分の意思で判断し行動できる人を求めています。

一方で、オーナーシップを持ちながらも人に頼ることができる人が向いています。自分起点で考えますが、課題を解決するのは自分1人でなくてもいいんです。うまく周囲の人を巻き込みながら、進めていける人がいいですね。主体性とともに巻き込み力も両立して持つことは難しいですが、事業の立ち上げを行っていればどちらも必要になってきます。今はなくてもこれから身に付けたいという方にとってもいい環境だと思います」

西脇 「まさにそのとおりで、新規事業はロジックだけで考えればリスクも大きいですし、やらない理由ばかりが見えてきます。だからこそ、そんなやらない理由を探し当てる変な賢さよりも、『どうしてもやるんだ』という気持ちが大事だと思います。既存の事業と違い、自分の気持ちをしっかり事業に乗せられないと推進できないので強い想いが必要です。

リクルートは会社に骨を埋める覚悟も必要ありませんし、肩肘張って入社するような会社ではありません。上記のような自分のやりたいことを実現したい、何か世の中に新しい価値を提供したい、といった強い想いがある方にはおすすめです」