2013年、IODATAは業績悪化に伴い、早期退職者を募り、当時の従業員の20%が会社を去っていく状況となりました。
この時を境に、私たちは改めて、「ビジネスとは何か」「IODATAは一体何のために存在するのか」「自分たちが生み出そうとしてきた“利益”とは一体何か」といった本質的な問いに向き合うようになりました。
ある意味で常識だと思っていたことを疑ってみる。その本質について、今一度考えてみる。そして、このプロセスを通じて、自分たちが本当に大事だと思うことを軸に据え、それにふさわしい思考や行動を通じて、価値を生み出していく。それができれば、自ずと利益をいただくことができるのではないか。
青臭い書生論のように見えるかもしれません。「ビジネスの究極の目的は存在し続けることで、そのためには利益を上げることが不可欠」と言われています。私たち自身も、確かにその通りだと思って仕事をしてきました。
しかし考えれば考えるほど、経済合理性を追求し、利益を上げること自体がビジネスの目的ではなく、手段に過ぎないのではないかと思うようになりました。そして、たどり着いたのは、企業が存在し続ける目的は「自分たちの想いにしたがって、世の中をよりよくする何か(これを価値だと考えています)を生み出すため」であるという、極めてシンプルで当たり前のことでした。
私たちは、社名に込められている通り「データのInputとOutputを便利にする」ということを、創業来ずっと手掛けてきました。今後も手掛ける商品やサービスは変化するかもしれませんが、基本的な“なすべきこと”はこれからもずっと変わらないと考えています。