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社会課題解決型ビジネス“百年ソーラー九州事業”の開始について
~九州における中小型太陽光発電所の集約・長期安定運営による社会課題解決に向けた取り組み~
2025年3月25日
九州旅客鉄道株式会社
三菱UFJ信託銀行株式会社
芙蓉総合リース株式会社
ヒラソル・エナジー株式会社
九州旅客鉄道株式会社(本社:福岡県福岡市、代表取締役社長執行役員 :古宮洋二 、以下「JR九州」)、三菱UFJ信託銀行株式会社(本社:東京都千代田区、取締役社長:長島厳、以下「三菱UFJ信託銀行」)、芙蓉総合リース株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長 :織田寛明 、以下「芙蓉総合リース」)、ヒラソル・エナジー株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役:李旻、以下「ヒラソル・エナジー」)は、九州エリアの太陽光発電所を取り巻く廃棄・放棄課題の解決と長期安定稼働による脱炭素化を推進するために、「百年ソーラー九州合同会社(以下「百年ソーラー九州」)」と匿名組合契約を締結しました。
1 事業の概要
“百年ソーラー九州事業”とは、九州エリアの中小型太陽光発電所の取得・集約により、長期安定運営と九州のカーボンニュートラル達成に貢献する社会課題解決型ビジネスです。
日本にある太陽光発電所のうち、発電量が1MW未満の中小型太陽光発電所が全体の9割を占めていますが、これらは2012年のFIT制度開始後に急速に普及したものであり、20年間のFIT期間満了後に発電所の廃棄・放棄が懸念されています。また、2050年カーボンニュートラルの達成に向けてはこれらの既設太陽光発電所をFIT期間満了後も適切に維持管理し、長期安定的に事業継続することが必要とされますが、すでに同規模の発電所ではオーナーの高齢化や厳しい経営環境などにより、管理や修繕が行き届かないケースが散見されます。
特に九州における中小型太陽光発電所は発電容量ベースで国内の16%を占め、出力抑制が他エリアと比較して特に多いエリアでもあることから、経営環境の悪化により事業継続を諦める発電事業者の増加が懸念され、前述の課題への対応がより重要となります。
この課題解決のため、九州の中小型太陽光発電所を取得・集約し、デジタル技術を活用した長期かつ安定的な発電所の運用を目的として「百年ソーラー九州」を新設し、JR九州、三菱UFJ信託銀行、芙蓉総合リース、ヒラソル・エナジーの4社がそれぞれ匿名組合契約を締結します。加えて地元金融機関である株式会社肥後銀行(本店:熊本県熊本市、代表取締役頭取:笠原慶久、以下「肥後銀行」)等からの融資による資金調達を通じ、地方創生プロジェクトとしての位置づけを明確にします。
2 事業の特徴
「百年ソーラー九州」では、2027年までに合計10MWの九州エリアにある中小型太陽光発電所の取得を計画しており、取得した太陽光発電所はアセットマネージャーを担うヒラソル・エナジーの技術を活用して性能評価・分析を実施し、必要に応じで本来期待される発電量に回復させるリパワリングを行います。ヒラソル・エナジーは、独自に取得した気象データと30分単位の発電データを活用したモデリング技術により、発電所の性能の強弱や課題を特定し、確実な手法で太陽光発電所のリパワリングを実施します。これまでにも発電性能を大幅に向上させた実績として、山梨県における「百年ソーラー山梨株式会社」で合計1MW、18カ所の発電所の集約・運営を実施しています。
ヒラソル・エナジーの技術とノウハウを活用したリパワリングにより太陽光発電所の性能を再生し、発電所の長期安定的な運営を担うことで九州の再生可能エネルギー電源の比率を増加させ、九州におけるカーボンニュートラルの達成に貢献します。
“百年ソーラー九州事業”に対する各社の期待
【JR九州】
JR九州は地域に根差した事業者として、本事業を通じて九州における太陽光発電所の課題解決に貢献していくとともに、集約した発電所から生み出された電力や環境価値の将来的な活用に期待しております。今後も「JR九州グループ環境ビジョン2050」に基づき、環境課題を新たなビジネス機会として捉え、前向きに解決策を講じていきます。
【三菱UFJ信託銀行】
三菱UFJ信託銀行は「MUFGカーボンニュートラル宣言」に基づき、社会およびお客様の脱炭素化支援を進めており、本事業においては、出資先であるヒラソル・エナジーの技術を社会実装することで、九州エリアの脱炭素化電源の安定供給と地産地消の推進に貢献したいと考えております。
【芙蓉総合リース】
芙蓉総合リースは、再エネ事業をはじめとする多様なエネルギー事業に積極的に取り組むことで、脱炭素社会の実現に貢献してまいります。全国各地での太陽光発電事業の運営経験を活かし、本事業の共同出資各社と協力して、FIT制度後も持続可能なビジネスモデルを構築したいと考えております。
【ヒラソル・エナジー】
ヒラソル・エナジーは、プロジェクト組成をはじめ、発電所の取得・集約化支援やリパワリング、FIT期間終了後まで続く長期安定的な保守管理等、一連のアセットマネジメントを実施することで、百年ソーラー構想を全国展開し、太陽光発電の長期安定稼働を実現したいと考えております。