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ABOUT
デザインや印刷物に関わるすべての方が熱い視線を送る、有名な印刷・紙・加工の実践情報誌。2023年6月に出版された「デザインのひきだし49」の特集は「グッズ大全 ~本誌が一番つくりたいグッズを徹底紹介」。その表紙/実物サンプルの付録3点(フラット箔押しシール・ポストカードシール・両面シール)を当社で製作させていただきました。
【課題】
〈表紙〉
・加工機のカタログ値(310×310mm)を大幅に超える263×330mmの指定寸法
・大きな面積への箔押しの再現性。全体的に均等にムラ無く刃物が入ってくれるかの懸念
・刃型を使用する際に圧をかけすぎてしまうと、下層まで抜けてしまう心配
〈実物サンプル:フラット箔押しシール〉
・線幅0.1mmに満たない細い明朝体の細部に渡る文字再現。
・ベタ面の多いイラストに対して極限まで加圧をせずに箔を転写する。
・箔ズレを出さない極限まで追い込んだ見当調整。
〈実物サンプル:ポストカードシール〉
・平滑度の低い剥離紙面への印刷
・紙粉によるピンホールの発生が懸念される上質紙に対して広いベタ印刷面をいかに綺麗に印刷するか
〈実物サンプル:両面シール〉
・ガラス面や透明なアクリルなどに貼る想定で表面/接着面の両面で異なる情報が見えるステッカー。
どちらの面から太陽の光が当たっても裏側の情報が透けない仕様にする。
【当社からのご提案・製作に留意したポイント】
〈表紙〉
・印刷での積層ラベルを希望されたが、印刷機寸法を上回ったため箔押しの積層ラベルをご提案。
・版のサイズも刃型サイズも許容値を越えるサイズのため、再現の可能性について慎重に検討。
・上層のシール材料で隠れてしまう下層の箔押しと位置を正確に合わせるための整合性。
〈実物サンプル:フラット箔押しシール〉
・剥離紙面から見ても圧がかかっていないように見えるほど微細な圧調整。細文字とベタ面のイラストという異なる条件を両立させるための調整。
〈実物サンプル:ポストカードシール〉
・シール面も剥離紙面もオフセットにて印刷。平滑性の低い剥離紙面にも滑らかな印刷を施した
・ピンホール防止のために全面にアンカーメジウムを印刷。
〈実物サンプル:両面シール〉
・白コート(裏に銀蒸着されたPET素材)を使用、裏面の銀を活用して隠蔽層を作っていく。ただし貼り合わせた後に糊面の印刷エラーは確認できないため、通常の工程よりも細部に渡ってエラーを取り除く配慮が求められる。
・全抜き形状が複雑。作業を効率的に進めるための加工下準備。
【スタッフクレジット】
クライアント:株式会社グラフィック社 「デザインのひきだし」編集部 様
デザイン:〈表紙〉ZUCK 様
〈実物サンプル:フラット箔押しシール〉黒田潔 様
〈実物サンプル:ポストカードシール〉100%ORANGE 様
〈実物サンプル:両面シール〉中澤耕平 (STUDIO PT.)様
ディレクション:安部秀徳 (有限会社エイコー印刷)