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便失禁は、グローバルで、20歳以上のおよそ10%に発生している疾患です。便失禁は肛門括約筋が傷ついたり弱ったりすることで発生します。こうした損傷は出産時に発生することも多く、そのため便失禁は男性より女性患者さんが多い傾向にあります。
医学的には、切迫性失禁と漏出性失禁で区別されます。切迫性失禁では、外肛門括約筋の障害が原因となって発生することが多くあり、症状としては便意は感じるものの、トイレまで我慢できずに漏れてしまいます。既存の治療方法では、食生活の改善や下痢止め剤など(初期保存的療法)やバイオフィードバック療法など(専門的保存的療法)を行い、効果が不十分な場合、肛門括約筋形成術などのメスを伴う外科治療が必要となります。
イノバセルの治療法は従来の外科治療とは異なり、患者さまご自身の骨格筋細胞を培養し、患者さまご本人の肛門括約筋に注入することにより、損傷した外肛門括約筋の機能を取り戻すことで根治を目指します。
ICEF15は、これまでに300例近くの投与実績があり、現在、第 III相試験を実施準備中です。