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<開発組織インタビュー>「一般的なSREの仕事+α」で開発の効率化を図る、成長段階の今だからこそ楽しんで取り組む土台づくり。

今回はバニッシュ・スタンダードの開発ユニットのSREチームの3名にインタビューをしました。ぜひご覧ください!!(もう1つのチーム、「サービス開発チーム」のインタビューはこちらから)

ー 土屋 陽平(つちや ようへい)※TOP写真:左 ー

2012年新卒としてエンジニア派遣会社へ就職し、インフラエンジニアとして客先常駐しつつ複数システムの保守運用を経験。2015年に電子書籍取次を行うIT企業へ転職し、自社サービスのインフラ保守運用を担当しながらBtoCサービスのアプリケーション開発に携わる。2021年9月にバニッシュ・スタンダードにジョインし、SREチームでRailsからGoへのリプレースを遂行中。

ー 岡本 智毅(おかもと ともき)※TOP写真:中央 ー

大学卒業後、インターネットが楽しいからという理由でネットワークエンジニアを志し、2006 年に IT 専門の人材派遣会社に契約社員として入社。複数の現場でサーバ関連業務を経験した後、 2009年にインターネットサービス開発企業にインフラエンジニアとして転職。データセンタからクラウドというインフラを取り巻く大きな変化の中多種多様な案件に従事し、 2020 年にバニッシュ・スタンダードに SREとして入社。

ー 宇都宮 英幸(うつのみや ひでゆき)※TOP写真:右 ー

2012年新卒で株式会社GREEに入社し、サードパーティ向けのプラットフォームの運用開発を担当。その後人材系ベンチャーなどを経て2016年に株式会社ネクストビートに入社。保育園向けSaas事業の開発責任者、プロダクト責任者に従事した後、2021年3月にバニッシュ・スタンダードに入社。SREチームでSTAFF STARTの品質向上に携わっている。


― SREチームについて

― SREチームのミッションや役割について教えてください。

宇都宮:今期のOKR(目標管理フレームワーク)にも入っているのですが、開発組織全体の生産性を上げることが今掲げているミッションですね。そのために、開発業務でボトルネックになっている技術的負債だったり、セキュリティ面の課題解決をしたり、通常業務の自動化の仕組みを考えて実践していくような役割を担っています。

岡本:本来SREとは「Site Reliability Engineering(サイト リライアビリティ エンジニアリング)」の略ですが、それを踏まえて少し補足させていただきます。一般的なSREというのは ”サービスやインフラの信頼性を支えているエンジニア” のことを指すのですが、今のバニッシュ・スタンダードのSREはそれとイコールかというと、もう少し広い意味になります。サービスの信頼性や安定性を高める働きというのはもちろんなのですが、いわゆるDevOps的な観点で開発者たちがストレス無く、気持ちよく開発に従事できる土台作りのようなところも今、大変重要な役割として捉えていて、それに対して取り組んでいるのが我々SREチームです。

宇都宮:おそらく一般的なSREとは少しイメージが違いますよね。一般的なSREは ”お客さんに提供するソフトウエアの開発やシステム運用管理を担当する” をイメージすると思いますが、うちのSREはもう少しスコープが広いです。

— なるほど。通常のSREに加えて社内の開発チームが気持ちよく働ける土台作りを担っているというのは、具体的にどういうことをされているのでしょうか?

岡本:例えば、エンジニアがサービスの機能開発を自分のローカル環境でゴリゴリ開発をしますよね。そのプログラムをそのままポンと世に出していいかというとそうではなく、きちんとテストをして世に出してもいいものなのかを担保してから世に出す必要があります。そのためのテストであったりプログラムを本番環境にデプロイするというサービスリリースまでの工程に、まだ改善の余地があると思っています。

現状、わりと面倒なフローを踏んでリリースをする流れになっているのですが、人間がやらなくていいところはシステムに任せるようにして、サービス開発エンジニアのみんながリリース作業で苦労しないようにしていきたいですね。ここでいう ”苦労しないように” というのは、「工数を減らして楽にリリースできる土台を作りたい」ということ。例えばこのような開発体験の改善が役割のひとつです。

― 開発効率化の部分も、チームの目標やOKRに入っているのですか?

宇都宮:入っていますね。Objective(目標)は「開発に集中できるシステムにする」と定義しています。

― クライアントに提供している管理画面やアプリの保守などを担い、サービスの効率化を図るという部分もSREチームの任務なのですか?

土屋:そういったサービス面の保守は、SREチームの役割と少し違いますね。サービス面の保守は、もうひとつのチームである「サービス開発チーム」の仕事です。”保守する” というと、”バグが発生した” とか ”システムのキャパシティに限界が...” みたいな部分から発生するような作業が多いと思うんですけど、SREチームの仕事は、インフラやアーキテクチャの観点からシステムをきちんと整理していくことで、サービス開発チームの方たちが日々ビジネス課題の改善に集中できる環境をつくっているイメージですね。

宇都宮:そうですね。SREチームの役割は、端的に言えば技術的負債の解消や根本的なシステム改善がメインになります。なので、クライアントに直接的に影響するビジネス的な課題とは別に工数をとることが必要な場合は、SREチームの領域になるかな。

― 他社とは異なる「バニッシュ・スタンダードのSREチーム」ならではの仕事の魅力はありますか?

岡本:他企業の求人案内などを見ていると、バニッシュ・スタンダードと同じく ”開発者が開発する土台を良くしてあげる” というミッションを謳っている企業さんもありますよね。それ以外のうちのSREチームの特殊な部分というと、開発者の効率を上げることに加えて、アプリケーションのリプレイスも行うという部分ですかね。そこが他のSREとは違う範囲かなと。あくまでSREと呼ばれる人たちが本来期待される役割をベースで行いつつ、システムの改善という観点で今現在でいうと言語の書き換えを行うという仕事は特徴的だと思います。

一般的な「SRE」という言葉から連想される仕事内容におさまらないので、そういった意味でもうちのエンジニア採用は、サービス開発チームとSREチームで最初から明確に分けて採用するというよりも、おひとりおひとりの適性を見てどっちの方が良さそうだね、と決めていったり、適宜所属を見直すことが多いかもしれません。

― それぞれが担っている仕事について

― みなさんは具体的にはどんな仕事をしているのですか?

土屋:宇都宮さんと僕はアプリケーションのリプレイスがメインですね。

宇都宮:そうですね。ソースコード改修の進捗は割と順調ですが、本番環境への反映部分が正直結構遅れています。やはり互換性を維持しながらクライアントに影響がないようにリリースする部分がかなりシビアだというのと、環境(サーバの数・種類)が多いので、環境ごとにテストをする工数が膨らんでいる状況です。現状の仕様を理解してコードをリプレイスしたとしても、今までと同じように動くようにしつつ、さらに今後、保守や運用がしやすいような設計を考えていかないといけないので、時間をかけてでもしっかり取り組んだ方がいいと思っています。

ただ一方で、クライアントから見ると直接的に機能が増えるわけではないので、協力を仰ぎづらいという面もあります。もちろん、クライアントから見てもシステムの信頼性や安定性が増すというメリットはあると思うのですが。

また、リプレイスしている最中にもサービス開発側の活動で元のソースコードが改修されることもあります。リプレイスをしようと思ったら ”また機能が増えるじゃん!” ということがたまにあったりします(笑)。今、そのリプレイスを4名で行っている最中です。

― リプレイスに対して、どういうときにやりがいを感じますか?

土屋:僕たちはシステム課題に向き合うチームなので、ビジネス的なインパクトというよりも技術的な部分ですね。いかに保守管理しやすく、拡張しやすくて、バグも生みにくいようなコードを書けるかを考えるときですかね。

宇都宮:そうですね。例えば、どこにどんなコードを書くべきかしっかり整理というか設計されていなくて、日々の実装で迷ってしまうことが実際にありました。そういう部分を解消したかったので、”このエリアはこういう役割にして、こういうコードを書いていこう” と全て明確に決めて作りました。サービス開発側のエンジニアから、工夫した部分に対して ”分かりやすくていいね” とお褒めの言葉をいただくと、やはりやりがいになりますね。

― 社内の開発効率化というところにも貢献しているのがわかりますね。

土屋:SREチームの活動はビジネスに直接インパクトすることは多くはないですが、開発の効率であったり開発体験の向上という面で貢献しています。他には、”提供するサービスの質を落とさない” とか、 ”サービスが停止するなど問題が発生している時間を減らす” とか、そういった品質の部分で貢献できているかなと思います。

― 岡本さんはリプレイス以外のことを担っているのですか?

岡本:インフラエンジニアとして、STAFF STARTがAWSというクラウドサービスの上できちんと動くための土台作りを行っています。リプレイスに関係ないところで言うと、最初にお話したSREの本来の役割である、”STAFF STARTというサービスが、ユーザーがどんどん増えていったとしても安定して使い続けられる、みんなが困らないような形で安定性を高める” という観点で、いろいろな取り組みを進めています。

― 直近で一番大きな課題はどんなものですか?

岡本:正直、課題はかなり多いんですけど(笑)……直近でいうと、チームのOKRに掲げている ”サービス開発のメンバーが効率よく、気持ちよく開発できる” ようにするということを、現状のミッションとして重視しています。それ以外でインフラ面で改善していきたい課題で言うと、ランニングコストの部分ですね。システム的にもまだまだ無駄と言えるような部分が残ってしまっている状態なんです。そのせいで、本当はここまでお金をかけなくても実現できる部分にも不要にお金をかけて安定させているように見えてしまっているかな、と。無駄なお金を使わずに、システムの最適化を提案して実際に手を加え、最終的にはコストを減らすことで、会社の業績に貢献できると思っています。この部分は今はOKRとして目標に掲げてはいないですが、当たり前のこととして改善していかなきゃいけないと思いますね。

― STAFF STARTは継続的にクライアント(契約)数が伸びていますが、そういう成長期のサービスだからこその難しさややりがいはありますか?

岡本:当然ですが、クライアントが増えるほどトラフィックやデータ量も肥大化していくという難しさはあります。STAFF STARTには、スタッフさん自身のデータやスタッフさんの投稿データ、売上のデータなど、大量のデータがどんどん入ってきます。また、専用のインフラ環境を構築する形になるパターンもあるのですが、最近はセールスの皆さんがその契約をどんどん取ってきてくれていることもあり、それに応じて専用環境を立てていくことになって、システム全体の管理コストが上がるという課題が発生したりします。

現状、有難いことにSTAFF STARTは上り調子なので、引き続きデータもインフラ構成も増大してくことが予見されます。なので、2年後とか5年後に向けて ”今のままでいいのか?” という話が絶対出てきますし、目の前のシステム課題を解決しながらも並行でスケーリングについても考えていかなければいけないところが、難しくもあり楽しいと思いますね。

やりがいに関しては...やりがいしかないですよ(笑)。ここを改善すれば、もっと楽に開発ができるんじゃないか、もっと管理しやすいんじゃないか、という部分がいまだに山ほどあると思っています。そういうところを、悩みながらも少しずつ改善していくことによって、サービス開発のみんなであるとか、その向こう側にいるエンドユーザーが喜んでくれると思うと嬉しいですよね。たくさん改善しなきゃいけない部分があって大変ではあるのですが、よくなることで喜んでくれる人がいることが、モチベーション、やりがいになっています。

― 入社したきっかけについて

ー みなさんがバニッシュ・スタンダードに入社したきっかけや決め手を教えてください。

岡本:岡本:一番大きい理由は、前の職場で一緒に働いており自分の特性を分かってくれていた、しかもとても信頼できる人(小林さん)から、”こんな面白い会社があるよ” と紹介してもらったからですかね。

また、前職は多種多様な企業の開発案件を引き受ける会社で、自社サービスを作っていくというよりは、他企業と協力しながらそちらのサービスに貢献するスタイルでした。それに対して、STAFF STARTはスタッフさんを幸せにしてあげるというサービスに集中して取り組める部分が魅力でしたね。当時の入社の決め手を振り返ると、実際にエンドユーザーに幸せを届けられる可能性があるサービスに取り組むことができるのは私にとって非常に大事な部分だったのかなと思います。

宇都宮:僕もふたつ理由があって、プロダクトが会社のビジョンに沿ったものであるというのがひとつですね。よくある話だと思うのですが、プロダクトとビジョンって離れていってしまうことが珍しくないし、ビジョンがおざなりになりがちなんですよね。でも、バニッシュ・スタンダードは、ビジョンを実現するためのプロダクト開発を貫いているし、社会貢献性の高いプロダクトだなあと思いました。

もうひとつは、この急成長段階にあるフェーズの会社で、技術的負債の回収に工数を使おうっていう判断するの難しいと思っているのですが、開発の半数弱程度の人数をしっかりそっちに割いてやっていこうという方向性があり、そこに共感したことです。特にバニッシュ・スタンダードのように営業力が強い会社は、負債回収に対して ”何それ?利益生むの?” という雰囲気になりがちだと思っています。負債回収を軽んじる会社は嫌だと思ったのですが、そうじゃなかったことに安心感がありましたね。

土屋:僕もふたつあって、ひとつはさっき宇都宮さんがおっしゃった内容とかぶるのですが、STAFF STARTというプロダクト自体がすごくいいなと思ったからです。転職先は、自分がその会社が生み出しているプロダクトに貢献したいかどうかという観点で探していました。いくつか候補として挙がった会社の中で一番素直に自分がサービスの成長に貢献したいと思いました。

もうひとつは、僕のスキルとやりたかったこととのバランスですね。キャリアとしてはインフラ歴が長く、アプリケーション開発はここ2年ぐらいでスタートしたのですが、インフラで今まで培ったスキルと、自分がチャレンジしてみたいアプリケーションの開発の両軸で仕事をさせてもらえる会社を探していました。バニッシュ・スタンダードのSREチームでは、インフラも作るし、アプリの開発もやってるという話を聞き、自分の経験を活かしつつ、やりたかったことができるということが決め手になりました。

― SREチームのメンバーについて

― SREチームのメンバーはどんな人が多いですか? チームの雰囲気を教えてください。

岡本:個性豊かな人が多いバニッシュ・スタンダードの中では、比較的尖っていない……というか穏やかな人が多いですかね(笑)。あとは、自分はこれまではほぼ1人でインフラ周りを見ていたので、もう1名インフラエンジニアの方が入ってきてくれて寂しさが軽減されました(笑)。1人のときはインフラ領域に対して責任を持たなければいけない人間が自分しかいないことのプレッシャーが大きかったですが、独りよがりになってしまうことのリスクを払拭でき、役割を分散することによってまだまだやれるなという部分が出てきましたね。まだ余裕が生まれたとは言えないかもしれませんが、1人の時と比べると間違いなく可能性が広がりましたね。

― どんな人がSREチームで活躍すると思いますか?

岡本:安定感のあるようなキャラクタの人だとさらにチームが安定するなあと思いつつ、「バニッシュ・スタンダード」なので、尖ってる人が1人くらい居るとそれはそれでバランスが取れるのかな…とも思います。あとは、いろいろなことに気付くことができる視野の広い人が良いですね。ひとつのことに集中して取り組むのは良いことだと思うんですけど、潜在的な課題や不穏な兆候に、広い視点で気付ける人だと良いですよね。そして、それを自分ごとにできる人だと、今求める人材にかなりフィットするんじゃないかなと思います。

― 視野が広い、自分事にできる、って大事な要素ですよね。

宇都宮:そうですね。僕も視野が広い人が良いと思いますね。ひとつのタスクに関しても、”周りのソースコード読んでみたら、こうした方がいいよね” ということがあると思うんです。だから、広く見た上で、判断ができるって大事かなと。

あとは、ビジネス視点と現実とのバランスの取り方が上手い人が良いですね。システムとしてはこれが理想型だけど、一旦やるのはここまでやっておいて、今後こうなったらこうしようと思えるようなバランス感。将来像がきちんと見えるということでしょうかね。

土屋:僕はまだ入ってまだ日が浅い方なので、こういう方が来た方がいいとは偉そうに言える立場ではないんですが、最近入社した人間として、こういう人だったらいいかなという意見を。

さっきのおふたりの話とかなり違うんですけど、バニッシュ・スタンダードは、比較的ワイワイしてるし、賑やかな人が集まってる会社です。なので、そういう会社の雰囲気に耐性がないと厳しいかなとは思います。あとは、技術的負債を解消していくチームなのでその負債に対してきちんと向き合えるかが大事かなと思います。過去の古いコードを見て、”何でこうなってるのかってわからない” とか、それに対してムカムカしてもいいとは思うんですけど(笑)、そんなこと言っていても解消しないので、じゃあそれをどう改善していくのか、どうしてこうなったのかを理解した上で、それを解消していくという心持ちがある方がいいかなと思います。

ー 最後にこの記事を読んでくれた方にメッセージをお願いします。

土屋:この規模感の会社、そしてこの成長過程で、SREとしても技術的負債を解消していくっていう組み合わせって、結構珍しいかなと思います。ベンチャーのスピード感、そしてその技術的負債みたいなところに興味があり、チャレンジしたいっていう人にはぜひ来てほしいなと思います。

岡本:先ほど ”ワイワイした雰囲気に耐性がありそうな人” という話がありましたが、ワイワイは微笑ましいものの、それがウェイウェイに発展されてしまうと自分には絶対耐性が無いはずなんですね(笑)。耐性が無いのになんで働き続けていられるのかと考えると、バニッシュ・スタンダードって基本みんな人が良いからだと思うんです。スキルセットや人柄は全然違っていても、各々がプロフェッショナルとして日々自分らしさを出し切って取り組んでいるというのが伝わってきます。そういう人が多いので、ウェイウェイした雰囲気にもどこかプロ意識が感じ取れて、不思議と居心地の悪さを特に感じるようなことは無いんですよね。

さらにもうひとつ。現在、上り調子で過渡期でもあるからこそ、色々な部署・チームができてきて徐々に「組織」になってきています。まだ、不完全な状態ではあれど、「会社」というかたちになっていこうとしてるフェーズに身を置ける面白さはとても感じますね。だから、”このタイミングを逃すと勿体ないですよ!” という点は伝えたいです。

宇都宮:良くも悪くも、改善できる余地が山ほどあるんですよね。そういう状態にも関わらず、ビジネスとしては伸びてるということはすなわち、改善していくことがビジネスにインパクトしてくるわけで。そういった意味で、SREっていう仕事をしながら、すごくビジネスにコミットしていることを感じられる仕事ができていると思うので、システム改善をしていくという部分に対してモチベーションがある人に来てほしいと思っています。ぜひご応募お待ちしています!


ー ありがとうございました!

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