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国内外のゲーム開発・事業開発の経験をThirdverseへ。Creative Design Division マネージャー に就任した入江泰輔が「今しかない」とVR業界に参入した理由。

2021年4月。VRゲームの開発を行うThirdverseにCreative Design Division マネージャー / アートディレクターとして入江 泰輔が入社いたしました。

4歳でゲームの楽しさを知った彼は18歳でシリコンバレーに渡り、エンジニアリングとデザイン技術を習得します。そして現地のスタートアップ企業にてゲーム開発に携わり、気がつくと在米歴10年。

その経験を日本へと持ち帰った後は、大手企業でのゲーム開発、コンテンツ制作や新規事業の立ち上げ、大規模な組織マネージメントに携わります。多様な経験を積み、また自身で起業することも考えたはずの彼がなぜ今、スタートアップであるThirdverseに入社したのでしょうか。

<Profile>
アートディレクター 入江 泰輔(いりえ・だいすけ)

17歳よりエンジニアとしてIT関連事業立ち上げ、18歳でシリコンバレーに渡米。Academy of Art Universityにて学位を取得後、現地のゲーム系スタートアップ企業にシニアデザイナーとして従事。日本に帰国後はグリー株式会社、株式会社サイバーエージェント、楽天株式会社にてアートディレクター、開発ディレクター、新規事業推進などで現場経験を積み、その後マネージメント領域を中心に組織の立ち上げ、拡大に注力。2021年4月株式会社Thirdverse入社。

1)起業 or Thirdverse。後者を選んだ理由とは

ーゲーム開発において日米双方で多彩な経歴を持ちながら、VR業界に興味をもったきっかけを教えてください。

入江:シリコンバレーでエンジニアリング、デザインを学び、帰国後もスマートフォン向けを中心にゲーム開発に関わる中で、「近い未来にXR(当時はそんな言葉なかったですが)が来る」という感覚はずっと持ち続けていました。当時は業界の方との会話や記事の中で。今は既に沢山のVR体験コンテンツがあるので、もう始まっているという方が正しい表現だと思います。子供の頃からゲームが大好きでしたが、初めてVRを体験した時の「テレビよりも面白い!」という体験が、忘れられないのも大きいです。

私自身、将来的に「MR(Mixed Reality)」領域にチャレンジしたいという目標を持っており、そこを見据えた上でまずはこの領域に携わりたいとずっと考えていました。

知人を介してThirdverseのFounderの國光(宏尚)さんに出会うまでは、近い将来MR関連で起業しようと考えていたくらいです。

ー起業を考えながら、なぜThirdverseに興味を持ったのでしょうか?

入江:國光さんからThirdverse構想を聞き、私が目指す世界観と近いなと感じたことがきっかけです。Thirdverse構想では、國光さんは映画『レディ・プレイヤー1』の世界を目指すと話しています。私が目指していたのは、『サマーウォーズ』の世界観を現実にすることです。表現する作品名が違うだけで、それぞれが目指す世界は同一線上にあるものだと感じました。

ー仲間と捉えることも、ライバルと捉えることもできる状況だと思います。起業ではなく、Thirdverseに入社しようと決めたのはなぜですか?

入江:私の目的は、起業し社長になることではなく、目指す世界を実現するための手段の1つに起業という手段があったというだけです。國光さんから話を聞いた際に感じたことは「もし既に同じ道を目指す組織と仲間がいるとして、志が似ていたり、私の培ってきた知見が役に立つのであれば、そこで力を尽くすことも1つの手段」だと思いました。Thirdverseには多くの仲間が集まっていること、今後事業の拡大とともに組織も大きくなっていくという話を聞き、「この場所で頑張ってみるのも一つの選択肢」と入社を決めました。

ーとはいえ前職の立場を考えると、かなり思い切った転身ですよね。ご家族からの反対は、ありませんでしたか?

入江:妻にはストレートに「東証一部上場企業の今のポストを捨てて、シード期のスタートアップを選ぶ理由を教えて。」と言われました(笑)。

ー誰もが疑問に思うことですよね。

入江:そうですね(笑)。でも、結婚する前から将来的に起業する選択肢があることは妻には伝えていて、「いつかは起業するよ」という形で妻に了承は得ていたので、「それがいつのタイミングか?」というだけでした。うちはまだ子供が小さいので、まだ小さいうちに動いてみようと思い、妻には納得してもらいました。

2)VRゲーム開発において、見落としてはいけないデザインの掟

ーThirdverseでは、どのようなポジションで活動されていくのでしょうか?

入江:肩書きはCreative Design Division マネージャー兼アートディレクターです。Thirdverseのアート組織を統括しながら、現在開発中の新規タイトルのアートディレクターも務めています。2021年4月現在、一緒に働くデザイナーは7名です。

ー前職迄では大勢のスタッフをマネジメントされていたとのことで、かなりギャップがありそうですね。

入江:直近の前職ではそうでしたが、これまでの経験を振り返ると組織を0から立ち上げ、組織化するという経験も積んできています。7名が少なく感じるかもしれませんが、シード期のスタートアップとしては妥当な規模だと思っています。私のミッションは我々が目指す目標をアート、デザインの切り口でブレイクダウンし、戦略策定を行い、それを仲間と実行に移していくことだと思っています。シード期ということもあり、様々なフェーズがもちろんあるとは思いますが今はまず、組織の地盤を構築していくのに全力を尽くす時期だと思っています。

ーご自身もVRコンテンツでのデザインは初めてとのことですが、これまでと違うと感じることはありますか?

入江:ひととおり見た印象ですと、ゲーム開発という意味では大きく違うところはないと感じました。インタラクションはVRならではで、ユーザーへ提供するデバイス体験が大きく比重を占めていると感じますが、基本的な構造自体は一緒だと感じています。というのも、私はデザインと同じくらいエンジニアリングも学んできているので、製品を構造から判断するようにしています。また、ゲーム開発はコンシューマー向けもスマートフォン向けも同じ進化をたどってきています。コンシューマーで言えば、「ファミコン→スーファミ、PS→PS2→PS3….」と、デバイスのパフォーマンスに依存しながら、技術も進化してきました。スマートフォンの時代では基本的には同じ道を、ただUXという新しい分野を考えながら全力疾走で駆け抜けた印象です。VRもいま現在同じ道を繰り返そうとしていて、市場で一番アクティブなVRデバイスは、Oculus Quest 2です。イメージだとPS2〜3程度のグラフィックは表現できるデバイスですが、工夫がかなり必要です。そのスペックの中で、今までの技術を転用しVRで表現することからまずは始めようと思っています。

ー入江さんのThirdverseにおけるミッションは、どのようなものでしょうか?

入江:私たちは、アーティストではなくデザイナーです。あくまで商業的に売れるものを創ることがミッションです。「ユーザーが満足するものは何か?」を常に模索し続け、一人でも多くの方に満足してもらうことを一番に目指すべきだと考えています。

あえてこの立場で言うと、「グラフィックが良い製品か?」というと言うと一概にそうとは言えなく、ユーザーに満足してもらう適切なグラフィック表現を行うことが最初に考えることだと思っています。それはどのデバイス向けであっても、大きなサイズの企業でもスタートアップでも、変わらないことだと思います。

ーそうすると、これまでコンシューマー向けやスマートフォン向けゲームを主戦としてきたデザイナーにも、VR業界で挑戦するチャンスはあるのでしょうか?

入江:もちろん十分にあると思っています。今後XR市場が伸びていくことは、誰の目から見ても明らかです。興味があるのならタイミングをみて飛び込んだ方がいいと思います。既にこの市場で挑戦を続けている先駆者たちの後に入ることになりますが、まだまだアーリーステージなのでデザイナーとしての参入障壁はそれほど高くありません。大事なのは「いつ、どこで」挑戦するか?という意思です。あとは「どうやってそれを実現するか」を考えて動くしかないですよね。

ー大きな企業とスタートアップ、双方の経験を持つ入江さんから見て、スタートアップを選ぶ魅力は何ですか?

入江:サイズが大きい企業と大きく違う点としては、スタートアップは個人に任せる裁量の大きさが違うと思っています。大きな会社は人が豊富な分、業務や流れを細分化でき、仕組み化も比較的容易です。複数の事業ポートフォリオの掛け算を行い、事業を拡大することも可能です。ただスタートアップはある程度揃うまでそれができません。この「できない」をポジティブに捉えれば「任せてもらえる範囲が広い」「自らの行動が会社の成長に直結する」ことになり、これが一番の魅力だと思っています。興味があればスピード感をもって挑戦でき、経営陣との意思疎通も早く、自分の意思で大きな一歩を踏み出せるわけですから、一個人として成長できるスピードは格段に違うと思っています。

この記事を読んで転職を検討されている方がまだ20代であれば、スタートアップは経験を貯めるのには絶好の場です。20代はいかに自分の知見の「引き出し」をどれだけ増やすかが非常に重要で、それが30代中盤以降の「仕事への向き合い方」の支えになることは私の実体験としても間違いないと感じています。

一方、私と同じくらいの年代の方だとすると、多くは今まで蓄えた引き出しから知識を引き出してモノづくりをし始めるフェーズだと思っています。そしてThirdverseではその引き出しを十分に活かせる組織を作っていきたいと思っています。もちろんVRの基礎的な知識は学んでもらう必要はあるとしても、これまでの経験が0になることはありません。むしろコンシューマー、スマートフォンタイトルでやってきた経験の全てが活かせると思っています。

大手のポジションを辞してまで、と言われることもありますが、今の私は妻から見ると、「楽しそうに働いている」そうです(笑)。根っからのゲーム好きとしては、それが一番大切な気がしています。

3)VRが普及した未来、新たな体験を届けるのはThirdverseであること

ー入江さんがこれから挑戦していくことを教えてください。

入江:Thirdverseは、これからもVRゲームを市場で“出し続け”ます。現在開発中のタイトルの他にも、今後並行して複数のプロジェクトを開発していくことになります。今後優秀な仲間が増えれば、並行開発できるプロジェクト数は更に増えることでしょう。コンシューマー向けタイトル、リッチ化が進んだスマートフォンゲームを1本開発するのに3~5年かかることが一般的になってきた中で、VRゲームの開発期間はまだ約1年程度のサイクルです。私たちが世の中に新しいコンテンツを生み出し続けることで、1人でも多くのユーザーが新しい体験に触れる機会を提供し、市場の成長に貢献したいと思っています。

2021年現在、ご家庭にVRデバイスがある割合は今はまだ低いかもしれません。ですが20年前のパソコン、10年前のスマートフォンも同じ状況だったと思っています。パソコンが一家に一台もなかった時代から今は一人一台の時代へ、スマートフォンが老若男女問わず一気に広がったように、XRデバイスの急激な普及は、もはやタイミングの問題だと思っています。

きたるべき時に向けて、今できることを一つずつ。ユーザーがコンテンツに出会うきっかけを、創り続けていければと思っています。

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