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BPM店長日記 連載vol.4

こちらは 2020/06/01 弊社コーポレートマガジン「ニュースタ!」にて掲載されたものです。

Vo.3はこちら↓

BPM店長日記 連載vol.3 | NEW STANDARD株式会社(旧株式会社TABILABO)
こちらは 2020/04/08 弊社コーポレートマガジン「ニュースタ!」にて掲載されたものです。 Vo.2はこちら↓ 皆さん、こんにちは。池尻大橋にあるイベントスペース&カフェ「BPM」店長の阪田です。このBPM店長日記は、2018年2月のBPM設立から日々の運用の裏側までを話していくコーナー。2014年にメディア「TABI ...
https://www.wantedly.com/companies/tabilabo/post_articles/411781

皆さん、こんにちは。池尻大橋にあるイベントスペース&カフェ「BPM」店長の阪田です。このBPM店長日記は、2018年2月のBPM設立から日々の運用の裏側までを話していくコーナー。2014年にメディア「TABI LABO」を立ち上げ、デジタルを主戦場にしていた僕たちが、リアルな場をどのように設計し、黒字事業として成立させたのか、ざっくばらんに綴っています。

前回はBPMのコンセプト「Feel Your Heartbeat」と、新たな顧客体験への挑戦についてお話しました。第4回は、BPMのビジネスサイドの話です。

前回お伝えしたように、BPMは「リアルな場での体験を通じ、発見や共感を創りたい」という想いから始まりました。立ち上げ当初は、無事にオープンさせることと運営オペレーションの構築に奔走し、事業のKPIに黒字化という話は一切入っていなかったんです。

しかし、事業として継続させていくためには売上はやはり重要です。試算してみたところ、毎月300万円の売上をつくれば黒字にはなることがわかりました。BPMはイベントスペースとカフェの2つの側面がありますが、オープン当時は併せて毎月30万円ほどの売上しかありませんでした。

オープンから2ヶ月、いよいよ事業の黒字化に向き合わなければならないタイミングで、BPMはメディア事業から新規事業という位置づけに変わりました。新規事業室のメンバーとともにBPMのアセットや強みを整理し、「どうすれば売上をつくれるか?」を考えていきました。その際の勝ち筋として見えてきたのが、レンタルスペースです。1日貸し出せば30万円程度になるため、10日貸せば黒字になる目論見でした。

レンタルスペースの成約のためには、インバウンドセールスとアウトバウンドセールスの2つのアプローチがあります。これまでアウトバウンドセールスは一切行っていなかったので、まずはアウトバウンドメールから始めることにしました。

インバウンドセールスは2種類あり、自社のコーポレートサイトからの流入と、スペースマーケットなどのプラットフォームからの流入があります。自社サイトはSEO対策を練って検索に引っかかるようにし、プラットフォームは親和性のあるサイトをリストアップして片っ端から登録していきました。

こうして並べてみると、やっている事自体はシンプルなのですが、大事なのはそれらのアクションをアップデートし続けることでした。

アウトバウンドメール1つをとってもBPMのアセットを定義した上で、それらが求められるシーンを想定。そのシーンを求めている業界・業種を導いた上で、当てはまる企業をリスト化していきます。対象者が決まったら、“対象者が内見に来たいと思う状態”をゴールに設定して、必要な要素を書き出します。例えば、対象者がイベント企画会社で、調理器具の新商品発表会の場所を探しているとするならば、彼らが内見に来たいと思うために必要な要素は、「立地」「広さ」「設備」「金額」などが考えられます。次に、それぞれの要素を満たす為の条件を考えます。立地なら、企画会社目線で言うと、招待客が迷わないとか搬入・搬出が楽、だったり、招待されるユーザー目線で言うと、電車で行きやすいとか駅から近い、など。このように、どんどん具体に落としていって、それらを対象者に伝わるような文面やトークスクリプトに落としてアクションしていきます。

もちろん、大体は予想通りの反応にならないので、一通りアクションをし終わったら検証して、どこがうまくいかなかったのかを辿っていくと、「そもそも要素にコレも必要だよね!」とか「彼らが求めている立地って実はこうだよね!」と気づくので、次のアクション時にアップデートができるわけです。

このように一つひとつのアクションのアップデートを積み重ねることで、たった2ヶ月で黒字化を達成できました。

レンタルスペースの目的は様々ですが、特に多いのが新商品の発表会やPRイベント。BPMにはキッチンが併設されているので、調理器具のデモンストレーションがしたいという相談も来ますね。ほかにもプロジェクターやマイク、控室もあるし、コーヒーだって提供できる。様々なニーズに応えられるんです。BPMをつくった当初は想定していませんでしたが、多目的性が強みになっています。BPMがいつの間にか人気番組に出ていたこともありました(笑)。

レンタルスペースで手堅い収益モデルが出来てきたので、自社イベントとカフェに関しては売上を気にせずに、僕らが体現したいコンセプト「Feel your heartbeat」に基づいた施策の実験に集中することができました。

しかし、この日記を執筆をしている最中に「COVID-19」というパンデミックに襲われました。僕らの強みだったイベントスペースやカフェという、1つの空間に多くの人が集まる事で収益を得ていた業態は非常に強い影響を受け、一気に厳しい状態となりました。

これからのウィズコロナ・アフターコロナの時代に、僕らのような業態はどうすれば事業成長できるのでしょうか。次回以降は、これからの時代に求められることと、僕たちがその中で事業成長を続けていくために行っていることをお伝えできればと思います。

◾️ BPM店長日記vol.5
「イベントスペースの売上として月300万円が吹き飛んだ」 BPMは今回のコロナ禍をいかにして乗り越えたか?
◾️ BPM店長日記vol.6
アフターコロナは、 OMO型ライフスタイルを送る時代へ
◾️ BPM店長日記vol.7
スタートアップのように カフェを経営する、BPMの組織論

「BPM(=Beats Per Moment)」は、NEW STANDARD株式会社が運営するカフェ/BAR・キッチン・イベントスペース・ショップを兼ね備えた多機能空間です。「Feel your Heartbeat」をコンセプトとして、この場の熱量やグルーブ、異なる価値観にふれることを通して、みなさんに鼓動が高まる「体感」をお届けしています。またサウンドクリエイター瀬戸 勝之氏による、360度の立体的かつ臨場感とパワーにあふれる「3Dサウンド」を導入しており、音楽ライブやアート展、ポップアップなど様々なイベントを実施しています。

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