30代未経験でフロントエンドエンジニアに転職するまで
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1. なぜエンジニアを目指そうと思ったのか
前職がミュージシャンで、20代の頃からドラマーとして仕事をしていたのですが、昨今のコロナ禍の影響もあり、仕事が激減してしまう羽目に。
それをきっかけに将来のことを考えるようになったのですが、以前から漠然と興味のあった「IT」の業界で何か仕事はないだろうか?と思い探してみたところ、エンジニアという職業が目に留まりました。
そこから動画やWebの記事でエンジニアについて調べるうちに徐々に興味が湧いてきて、転職に挑戦してみようという気持ちになりました。
エンジニアという職業に魅力を感じた理由としては、
- 時間や場所にとらわれずに働けそう
- コツコツと作りたいものと向き合える
- 手に職がつく
- 今後も発展していく業種で、人手が必要とされる職業
- 今までやってきた音楽と掛け合わせて何か作ってみたい
- Webサービスを自分で作れるようになって、周りの人たちの役に立ちたい
- 学歴を求められない
などが挙げられます。
最初は、特にその「働き方」の部分に魅力を感じていたように思います。
2. どんなことを学んできたか
基本的に、自分は独学で学習をすすめました。
主に学習してきた技術スタックは、下記になります。
- HTML, CSS
- Ruby/Rails
- JavaScript
- React, Redux
- TypeScript
- firebase
- aws
- Github
プログラミング学習スタート
最初の1ヶ月は、progateやドットインストールなどで、まずはプログラミングというものに触れてみることにしました。
プログラミングは一切触ったことはなく、完全に未知なる領域だったのですが、難しさを実感しつつも勉強自体は続ける事ができたので「肌に合わないことはないんだな」ということを確認できました。
最初はHTMLやCSSを学び、LPの模写などに取り組みました。
学習を始めて2週間ほどで最初の模写は完成できたのですが、難しさを感じる一方で作り終えることができた達成感もあり、さらに「プログラミングについて学びたい」という気持ちが強くなったことを今でも覚えています。
Rubyを学ぶ
学習を始めたのは2020年9月頃なのですが、その当時はエンジニアになるならバックエンドを学びましょう、という情報がたくさん出回っており「そういうものなのか」という感じで、2ヶ月目からはとりあえずRubyの勉強を始めました。
その際も、前述したprogateやドットインストールを使って学習を進めていたのですが、Rubyに入ってからぐっとプログラミングらしくなり難易度も上がったように感じます。
スクールで学んだ方がいい?
ある程度自分で学習を進めたところで、転職に必要となるポートフォリオを作成に取り組み始めたのですが、これが思うように進まずこのあたりで”スクールに通うこと”を検討し始めました。
いくつかスクールを検討した中で、T社のカリキュラムや転職支援制度が今の自分には必要かな?と考え体験入学をしてみることにしました。
スクール&バックエンドは違うかも
プログラミング学習を始めて3ヶ月ほど経った頃に、前述のスクールに体験入学をしてみたのですが、2週間ほど学習してみて「これだったら独学でもいいかも」と思うようになり、そのスクールへの入学は辞めることにしました。
また、その頃からバックエンドよりもフロントエンドに興味を抱くようにもなりました。
フロントエンドへシフトチェンジ
プログラミング学習を始めて半年ほど経った頃、フロントエンドの領域に進もうと決意を新たにしました。そこで今まで勉強していたRubyを辞め、JavaScriptやReactなどの言語を学び始めました。
バックエンドの勉強も楽しかったのですが、なかなか理解が難しいところがあり、かつフロントエンドの”目に見える変化”を実装できるところが純粋に楽しい、と思うようになったことがフロントエンドを学び始めたきっかけです。
とはいえ、フロントエンドも普通に難しく、エラーに詰まってしまう毎日。日々挫折を味わっていたのですが、前職の退職時期も決めていたため「さすがにこのまま独学はきついな」と感じ、改めてオンラインで完結できるスクールを探し始めました。
あべちゃんのフロントエンド塾
2021年の5月頃、Youtubeでも動画をアップしている"あべちゃんのフロントエンド塾"というスクールを発見しました。
この頃すでに、プログラミング学習を始めて9ヶ月ほど経っており、ネット上では一般的に半年ほどでエンジニア転職・就職できるという情報も目にしていたことから、結構焦りを感じていたように思います。
あべちゃんのフロントエンド塾はフロントエンドの言語に特化しており、また「ポートフォリオなどを作りたいけど、何をどのように作っていったらいいか分からない」といった人を対象としていて、そのときの自分のレベルにぴったりだったため、試しに入塾してみることにしました。
カリキュラムは6ヶ月で修了することを目標に組まれており、毎月1つずつ作成するサービスが与えられる、といった内容になっています。
分からない箇所は共有のSlackで質問することができ、独学で勉強していたときには解決できなかった問題なども、あべちゃんや自分より進んでいる人からヒントを得ることができ、学習スピードが上がったように思います。
転職活動
同年8月、いまだに正式なポートフォリオはまだ完成できていなかったのですが、ひとまず転職活動を始めてみることにしました。
当然ですが、最初のうちは応募しても全く反応なし、といった状態がつづきます。
詳細に数を数えていたわけではないですが、20件ほど応募して4,5件オンラインで面談していただけたぐらいだったと思います。
3. SIMULA Labsに応募したきっかけ
転職活動をする中で、「採用されるために、自分には何が足りないのか」ということを日々考えていました。
もちろん技術力がまだまだ足りないことは承知の上だったのですが、それ以外にも「なぜエンジニアを選んだのか」だったり「エンジニアとしてどのように成長していきたいのか」といったところがまだまだ自分の中で突き詰められていない、ということに気づきました。
そこで自分なりに考えた結果として、「プログラミングを教えられるエンジニアになりたい」という一つの答えに辿り着きます。
そこから、そういった事業を展開している企業を主にWantedlyで検索するようになり、SIMULA Labsの募集を発見しました。
ちなみに、募集を探す媒体としてはGreenやIndeed、転職エージェントなどを利用しました。
インターン採用
Wantedlyのプロフィールなどをあらためて書き直し、先述のSIMULA Labsの募集にを応募したところ、ありがたいことに、インターンとして採用していただけることになりました。
そのときの募集内容が「インターンとして、自社開発のCoadmapで学習しそのレビューを行う」のようなもので、ちょうどその対象者として自分がマッチしていたため採用に繋がったみたいです。
インターンとしてやったこと
- Coadmapを使用して学習、そのレビュー
- 実務で開発しているサービスの簡単なバグ修正
- Twitterなどでの広報活動
- Figmaでのデザイン体験
- 各種事務作業・オフィスの掃除
インターンは半年間の契約で、エンジニアに関することから事務的なことまで様々なことを体験させていただきました。
実際に実務をこなすエンジニアのスピード感や知識の量を目の当たりにし、あらためてエンジニアとして働いている人達のすごさを実感できたことは、非常に有意義な体験だったように思います。
エンジニアとして採用
SIMULA Labsでは3ヶ月に一度1on1が実施されるのですが、その段階で「インターンが終わったあとは採用の方向で進めましょう」と言っていただけていました。
会社の雰囲気や、目指す姿に魅了を感じていて僕自身「ここで働きたい」と思っていたので、とてもありがたかったです。
しかし、インターンの契約も終わりに近づいた頃、あまりにも自分に理解力がなく、さらにプログラミングの出来なさにも絶望し、「こんなレベルでは何も役に立てないし、足をひっぱるだけだ」と思うようになり、代表に採用を辞退する旨を伝えました。
採用を辞退したあとは、正直エンジニアの道を諦めるつもりだったのですが、最後の1on1で「うちで働いてみませんか?」とまさかのお誘いをいただき、「そう言っていただけるなら、頑張ってみます」と引き続きSIMULA Labsで働かせていただくことにしました。
採用された理由としては「エンジニアリングに惹かれるか?そしてそこに向かって頑張るかどうかの自分の意志」が確認できたから、ということです。
SIMULAには「Webエンジニアに特別な素養は必要ない」という方針があり、「誰しもエンジニアを目指す人がそこにたどりつけるための道を敷く」というミッションがあります。
その方針の正しさを証明し、ミッションの達成に近づけるためにも、さらに一層努力していこうと思います。
また、今回の採用においては「人柄」という点も多分に評価していただいたみたいです。
現在実力不足で「エンジニアの道は厳しいかも」と思っていても、そこだけが評価基準というわけではないはずなので、ぜひ諦めずに頑張ってほしいです。
今後の展望
まずは少しでも早く実務に慣れて、先輩エンジニアの仕事を引き受けていけるようになりたいと思っています。
その後は、SIMULA Labsに利益をもたらせるようなエンジニアに成長しつつ、自分がエンジニアとしてやっていきたいことの一つである「後進にプログラミングを教える」といった領域にも挑戦していきたいです。
採用されたことに関して、ただただ感謝しかありません。
感謝の気持ちを忘れず、早く一人前になれるように頑張っていこうと思います。