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社長百景 3「オトナになったとき」 

Aの改革を実現するのは、別の考えBをする人ではなく、
Aの中にいる人である理由

Aの中にいる人は、Aの良い面も悪い面も、
すぐには出来ない事情や、背負っている責任も、全て理解しているから、
かなり力が付いたら、本当の改革が出来る可能性がある。

一方、Aにただ反発して、簡単に外でBをやる人は、
外で初めて、Aがやっていたことさえ出来ないことに愕然とするので、
Aを超えるどころか、結局A以下だった自分を知るだけ。

たとえば、自民党を超えたければ、超自民党になれば、それは可能だろう。
小泉さんはその力があったように思う。
反発して、飛び出した現民主党をつくった面々は、
バラバラになり解党状態であると言えるだろう。
そこからは、本当の改革は生まれないだろう。

そもそもそういった、
人間の歴史や、世の中の構造を理解する「感性」と「活用する力」の弱い、
単なる不平不満の多い子供には、変革など、どだい無理な話。
それを、俗に「基本」と言うのだろう、基本の無い個性が花開くことはない。

私も若い頃は、「オトナは変革を望んでいないのでは?」と思ってた。
それだけ、私が子供だったという事です。
実は、若い人が思っている以上に、オトナは変革を望んでいる、
世界をより良くしたいと日々戦っている。

そして、若い人の中にあるエネルギーが、
「甘え」なのか、「可能性」なのかを、ちゃんと見ていて、
可能性には惜しみなく支援するし、
一方、甘えは容赦なく潰すのが、オトナってものなんだな・・・、
と知った時、私も大人になったのだ。