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TYPE-MOON展と、マル秘展 ーー「制作の過程」に触れること。 #ContentsDay #17

※本記事はPulitが月1で行っているコンテンツリサーチ「#ContentsDay」の紹介記事になります(1000文字程度)。

今回は「制作の過程」に触れられる2つの展示を鑑賞。
1つ目の展示は、TYPE-MOON展 Fate/stay night -15年の軌跡

「TYPE-MOON」と「Fate/stay night」の歴史と世界観、そしてクリエイターの制作過程を体感できる展覧会である。
 本展示では、「Fate/stay night」原作の3つのルートをテーマに3回に分けて展示を展開。
・“Fate” 2019年12月20日〜2020年1月20日
・“Unlimited Blade Works” 2020年1月23日~2月24日
・“Heaven's Feel”2020年2月27日~4月5日

最初のエリアでは、歴代のTYPE-MOON作品を時系列順に確認できる「TYPE-MOON PRODUCTS」、
そしてエントランスに入ってからは原寸大のセイバー(アルトリア)が待ち受けている。

その後は、設定資料集やイラストは勿論、「Fate/stay night」の舞台でもある冬木市の全景を巨大なプロジェクションマッピングとジオラマで映像を楽しむことができるアトラクションや、TYPE-MOONのオフィス、メンバーの机の様子などもみることができる。
特にシナリオライター奈須きのこ氏が実際に作業を行ったデスク、それを元にイメージ再現した仕事場は、高校生時代にルーズリーフに書いたオリジナル版Fateと、武内崇氏の当時のイラスト、本棚やメモを確認することで、当時「Fate/stay night」を作る上で参考にしたであろう「制作の過程」を確認できる。

これは、2つ目に鑑賞した展示である『21_21 DESIGN SIGHT 企画展「㊙︎展 めったに見られないデザイナー達の原画」』にも通じる。
本展は、日本デザインコミッティーメンバーに所属する、佐藤卓氏、隈研吾氏、原研哉氏、山中俊治氏らをはじめとした、幅広い世代の26名のデザイナーたちの「制作の過程」をみることができる展示だ。
原研哉氏の東京オリンピック・パラリンピックのエンブレム案、隈研吾氏の高輪ゲートウェイ駅のスケッチ、佐藤卓氏の普段使っている道具をみれるが、鑑賞できるのはイラストやスケッチ、メモなど、静的な「制作の過程」だけではない。なんと、映像作品『原画が生まれるところ』では、参加作家が手を動かして、制作をどう進めているかの様子も鑑賞できる。

本展ディレクターの田川氏は、展覧会へのメッセージとして
彼らが何気なく描くスケッチや、プロジェクトの中で絶え間なく生み出される資料には、最終形には現れない思考プロセスやデザインのクオリティが詰まっていました。
と記している。

完成された成果物であるほど、その「制作の過程」をみる機会は滅多にない。
両展示は、非常に優れた成果物のスケッチ、図面、模型、道具、参照したであろう本などの「制作の過程」を惜しむ事なく鑑賞できる。そして、クリエイターたちの「制作の過程」を覗き見ることは、彼らのクリエーションに間接的に触れるということだ。何かを作る、アイデアを想像する、その「制作の過程」を見学したいクリエイターやデザイナーには必見の展示である。






おまけ : 赤坂のみんなで食べたカオマンガイ

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