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COVID-19で変わるコンサルの現場、コミュニケーションツールの今後も考察

新型コロナウイルス感染症の拡大により、今も多くの企業や市民が苦境を強いられています。5月以降、日本国内の新規感染者数や日毎の死亡者数は徐々に減少傾向にあるものの、未だに予断を許さない状況にあります。

また、感染拡大に伴って経済上の問題も多々発生しており、これまでに多くの金融機関やコンサルティング会社によって、業界別のシナリオや市場動向が予測・修正されてきました。しかし、コンサルティング業界自体の変化に関する洞察、特に今現場のコンサルタントたちがCOVID-19に対してどのように対応しているのか、これからジョインする人たちにとってどのような障壁があるのかといったHR視点でのトピックを取り上げているレポートは非常に少ないように感じます。

そこで、今回はパクテラ・コンサルティング・ジャパン(以下、『パクテラ』)に勤務する現場のコンサルタントにヒアリングを行い、直近のコンサルの現場がどのようになっているのか、顕在化している問題を解決するために、テクノロジーやサービスがどのように発展すべきか等について発信していきたいと思います。


<サマリー>

▼COVID-19に伴う在宅勤務の導入により、常駐先のお客様と十分なコミュニケーションが取れないという問題が発生

▼一方で、労働時間に柔軟性が生まれたり同僚と顔を合わせる機会が増えたりするなど、好影響も生まれている

▼コミュニケーション上の問題は現行のツールでは解決が難しい反面、通常業務が滞る可能性は極めて低い

▼現状を踏まえて、今後はオンラインコミュニケーションツールの"視認性"向上が求められる


常駐型コンサルもリモートワークに移行、コンサルの現場で顕在化したオンライン化による好影響と悪影響

パクテラでは在宅勤務での業務遂行を原則としているため、案件にアサインされているコンサルタントも、極力リモートワークを通してお客様の課題解決に努めています。
特に、 弊社の場合はお客様先のオフィスに常駐するプロジェクトが主流であり、これまでの働き方とは180度異なっている状況にあります。

リモートワークに移行したことで、どのような悪影響が発生しているのか?多くのコンサルタントは「お客様の課題を拾いづらくなった」と口を揃えています。プロジェクトやコンサルタントによっては安全確保を徹底した上で週に数日程度出社することもあるそうですが、それでも以前と比べてお客様の現場で起きている課題を把握しづらくなっているという声があがっています。

これまではお客様から気軽に課題を相談してもらったり、コンサルタント側から直接質問できていましたが、そういったコンサルティングサービスの根幹に関わるコミュニケーションが滞っている状況にあります。現状把握の難しさは問題解決の生産性に直結するので、COVID-19に伴う自粛規制が長引けば今後さらに深刻化する可能性があります。

一方で、リモートワークに移行したことによって、日々の業務に好影響も及んでいると言います。例えば、他の案件にアサインされているコンサルタントとのコミュニケーション促進が挙げられます。常駐勤務の場合だと、どうしても同じ案件にアサインされているメンバーとの関わりを優先してしまいがちです。

しかし、パクテラでは「同僚の顔が見える」というコンセプトのもと、業務時間内でも他の案件に携わっているコンサルタントと顔を合わせられるように配慮したり、オンラインでの非公式イベント(飲み会、勉強会など)を定期的に開催しています。

このように、オンラインに移行したからこそ、社内コミュニケーションという観点では開放性が生まれ、「これまで以上にナレッジシェアが強化された」といった二次的な効果も示唆されています。
また、異業種と比べて調査結果や資料などの目に見える成果物を出す作業を伴うので、そういった個人作業を自分のペースで進められるのは、在宅勤務ならではのメリットだと言えます。


COVID-19が及ぼす問題に対して今できることとできないこと

常駐型コンサルもリモートワークに移行したことによって、好影響が及んでいる反面、コンサルタントとしては致命的なコミュニケーション上の問題も発生しています。その上で、現在のテクノロジーや仕組みでどこまで解決できるのか、逆にどのような問題は解決できないのかについてヒアリングしてきました。

コンサルの仕事を「問題の発見」と「問題の解決」の2フェーズに分けた時、後者に関する問題は現行のオンラインツールで代替すれば解決できるという意見が主流でした。

ドキュメンテーションや分析等の作業は全てPCで完結できるようになっており、感染拡大以前の業務フローを根本的に見直す必要はなさそうだということが分かりました。作業の依頼や資料のレビューなどのコミュニケーションが必要不可欠な作業も、大抵はオンラインで完結できるようになっています。
そのため、どうしても常駐先のオフィスに出社しなければならない際は、始業時間の1時間半前に出社して、早朝にカウンターパートのお客様と会話する機会を設ければ、対面で行う作業も最低限に抑えられるそうです。

しかし、前者の「問題の発見」については、各社が提供するビジネスツールを活用したとしても、問題を抱えているお客様の表情や感情を読み取りづらく、課題の把握に限界があるそうです。特に、リモートワーク導入以降に新しい案件にアサインされたコンサルタントは、お客様との関係構築も十分ではないケースが多く、お互いの意図を汲み取ることが難しい状況にあります。

これまで培ってきたやり方やノウハウを受け継いでいくとなると、根本的な解決は非常に困難だと言えます。しかし、理想を追求しすぎるのではなく、ある一定の水準で妥協点を探れば、一見解決できないように見える問題も解消できるかもしれません。

例えば、一案として挙がった改善策として、「双方が共通の画面を見た状態での進行」は有効であると考えられます。ビデオ通話で会議を行う時は、無理に顔を合わせるのではなく、資料を画面共有して同じ資料(=共通の画面)を見ながら会話を行えば、認識の齟齬を最小限に抑えられるそうです。
特にビジネス上のお客様であれば、顔を合わせずに話をしたり聞いたりすることに抵抗を感じるかもしれませんが、お互いがお互いの顔を見合うのではなく、同じ資料や画面を見ながら会話する方が効果的な場面もあるかもしれません。


これからのコミュニケーションツールに関する考察

お客様とのコミュニケーションが難しい現状を踏まえて、現場のコンサルタントに「これからのコミュニケーションツールに求められる特性は何か?」という疑問を投げかけてみました。すると、多くのコンサルタントが共通して課題意識を感じていたのは「視認性(=視覚を通して得られる対象物の特性について、正しく理解できる度合い)」でした。

オンラインコミュニケーションツールに関して、現在の日本ではIT企業やベンチャーなどは元々リモートワークの導入環境が整っているものの、大企業などではセキュリティガバナンスの観点からリモートワーク用のPCが一人一台支給されていなかったり、営業系の仕事の場合はそもそもオンライン化が進んでいない企業もある等、導入環境が整っていないと言います。

そこで、PCに代替するハードデバイスといえばやはり「スマートフォン」になります。しかし、現在スマートフォンで活用できるツールには、視認性に限界があります。例えば、3人以上でビデオ通話を行う場合、画面の大きさの問題から全員の顔を見ながら会話を行うことは非常に難しいと感じるでしょう。また、普段PCで見れている資料をスマートフォンで閲覧した場合、自分の指で拡大・縮小を繰り返さないと、隅々まで目を行き届けられません。
そこで、今後はスマートフォンを中心とした社内外コミュニケーションが前提になると考え、スマホアプリで使用した際に視認性が高まるビジネスツールの需要が拡大していくと予想されます。

しかし、スマートフォンには日常生活で活用する用途が大きく、ビジネス用にどこまで機能を拡張できるか、疑問が残る部分もあります。現段階でハードウェアのR&Dに大きく投資することは難しいかもしれませんが、VR等の新しいハードデバイスの開発とセットで考えなければ、視認性の向上と物理的な距離の知覚的短縮は実現できないかもしれません。

また、オンラインでのコミュニケーションがオフラインを量的・質的に上回ってくると、セキュリティ面での問題もさらに顕在化していく可能性が高まります。そして、デジタルデバイスに抵抗のない若年層と、ITリテラシーが十分ではない高齢層との間に新たな障壁が生まれるかもしれません。今後は、二次的に発生する問題にも対処しながら、ビジネスの現場におけるデジタル化を進めていく必要があると言えるでしょう。

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