こんにちは! 株式会社osechiでインターンをしているぽちょと申します。
「人々の拠り所を創出する」というビジョンに掲げ、寺社の体験予約サイトや寺社に関するメディアを運営しているosechi。創業2年目のスタートアップであり、経営陣は全員現役の学生という異色の企業です。
そんな学生ベンチャーの内実を知っていただきたく、3週にわたって弊社経営陣にインタビューをすることにしました!
第2弾となる今回は、学生CMOの野阪に、osechiに入った理由やメディアの魅力などを聞いてきました!
第1弾のCEO藤岡の記事はこちら。
【学生CEOにインタビューした】世にも珍しい「寺社ビジネス」を立ち上げた理由とは?
※2017/12/31 野阪はosechiを退職しました。
ブログに刺激をうけまくった青春時代
――まずは簡単な自己紹介からお願いします!
株式会社osechiのCMOの野阪と申します。「CMOって何をしているの?」って感じだと思うのですが、僕は主に寺社体験サイト「kadunoko」の運用や寺社に関するメディア「DATEMAKI」の立ち上げ、採用などを担当しています。
――osechiに入る前はどんなことをされていたんですか?
大学では意識高い系なことばかりやっていました。議員事務所でインターンしたり、キャンプスタッフのボランティアに参加したり、せどりに取り組んでみたり。あとは、1年休学して、東京のベンチャー企業で長期のインターンもしていました。
――休学して、長期インターンした理由は何だったのでしょう?
いくつか理由はあるのですが、一番はメディアの勉強をしたかったからですね。「自分が本当にやりたいことって何だろう?」と考えたときに、真っ先に出た答えがメディアだったんです。
僕は高校生の頃、軽音楽部に入ってバンドを組んでいたのですが、当時バンドでHPを作るのが流行っていたんですよね。それで、そのHPでブログを毎日更新していたのですが、次第にたくさんコメントが来るようになり、文章で自分の考えや意見を伝えることの面白さを知りました。
それ以外にも、浪人生の頃まで僕は結構病んでいたんですけど、とあるブログを見て、自分や世の中に対する見方が180度変わり、前向きに生きられるようになった経験もあります。
メディアには、色んな人に情報を伝達し、ものの見方や人生を大きく変える力があると思い、メディアの立ち上げをするインターンに参加しました。
3度目、勝手に作られていた名刺
左)野阪 右)藤岡
――休学後、大学に戻ってくるわけですが、osechiへはどういう経緯で入ったのでしょう?
休学後、しばらくはライターや営業の仕事をしながら、大学に通っていました。あるとき、知り合いの起業家の方に呼ばれ、何人かの起業家の方と飲むことになったんですけど、そこにCEOの藤岡も居たんです。その場では名刺交換するだけで、特に何かを話したわけでもなかったのですが、翌日に「会いたいです」とメッセージが来て、1対1で会うことになりました。
そのときはマーケティングの相談に乗って、普通に別れたのですが、後から「また会いたいです」というメッセージ来ていて。めんどくさいなと思いつつ、次に会ってみたら、なぜか自分の名刺が用意されていました(笑)。
ーーー名刺?! すごいですね(笑)
おかしいですよね(笑)。
正直に言うと、最初はほとんど魅力を感じなかったんですよ。ただ、ちょうど何かやりたいと思っていたタイミングだったことと、僕に足りない部分・藤岡に足りない部分を相互補完できるかと思ったこともあって、ひとまず様子見で入ってみることにしました。
――学生にして経営幹部というわけですが、正直どんな感じなんでしょう?
「CMO」と言われるのは、正直まんざらでもないですね(笑)。でも、仕事する上では経営幹部かどうかはあまり関係無いような気がします。個人個人が目の前の仕事をしっかりこなしていくだけなので。
ただ、裁量があるというのは良いことですね。前職では自身の力不足やポジションの関係で思うようなメディア運営ができなかったので、メディア全般を任せてもらえる立場になれて嬉しく思っています。
「自由」と「ビジョナリー」がosechiの魅力
――CMOの立場から見て、osechiってどんな会社でしょう?
とにかく自由ですね。「これをやりたい」ときちん順序立てて言えば、大体のことはやらせてくれる会社です。自分で責任をもって、動ける人にはもってこいの会社だと思います。
――osechiには「kadunoko」と「DATEMAKI」がありますが、寺社を起点とする事業の魅力って何なんでしょうか?
ある意味で、ビジョナリーでいられることだと思います。僕たちの取引先は宗教法人である寺社です。寺社は基本的には布教していく立場なので、あまり金銭的な利益は気にされていないんですよね。むしろ、「宗教法人がお金儲けなんてするべきじゃない!」とビジネスを嫌う人もいらっしゃいます。
そこで僕らが、単純な利益追求ではなく、社会貢献としてのビジネスをやっていきたいことを伝えていくと、賛同してくれる人が多くいらっしゃいます。ここは信頼関係が大事になってくるため、新参者の僕らは苦戦している部分もあるのですが、ソーシャルビジネスとしての在り方を考えさせられる、とても面白い部分でもあります。
また、寺社はコンビニの3倍ほどの数があるので、寺社を人々の拠り所にできたら、色んな社会問題は解決するだろうし、新たなつながりや文化も生まれていくだろうと考えています。
――人々の拠り所が今後重要になってくる理由って何だと思いますか?
核家族化やITの発達による、人々の「つながり」の希薄化、あとは変化の激しい時代に対する不安ですね。そういう状況においては、物理的な意味での「拠り所」も必要ですし、それ以上に精神的な意味での「拠り所」も必要になってくると思います。
恐らく今後、宗教がその心の拠り所の役割を担ってくれるんじゃないかなと。グローバル化が加速していくと、日本に色んな宗教を持つ人々が入ってくるので、宗教に対するハードルが徐々に下がっていくと思うんですよね。
寺社や宗教に対する誤解をなくしたい
――あまり触れられていない、触れてはいけないような領域だからこそ、可能性は大きそうですね。次に、野阪さんが編集長をされているDATEMAKIについて、教えていただいてもよろしいでしょうか。
DATEMAKIは「寺社をもっと楽しくするメディア」をコンセプトに、寺社でのユニークな体験や神主さん・お坊さんのリアルな声、日本文化に関する豆知識などを紹介しているメディアです。
現在ネット上にある寺社関連の情報って、事実と違っていたり、一般の人にとってわかりづらかったりするものが多いんです。DATEMAKIでは、そういうことがないように、取材して生の現場を見てきたり、寺社の専門家の方に記事を確認していただいたり、わかりやすい表現を使用したりしています。
正確、かつ面白く、わかりやすい情報を掲載していくことで、寺社に対してより興味を持っていただいたり、寺社や宗教に対する誤解をなくしていったり、そんなメディアにしていきたいと考えています。
――野阪さんはDATEMAKIの運用を通して、寺社へのイメージが変わったこととかありますか?
元々、僕は仏教・神道に限らず、宗教全般に対して、あまり良いイメージを持っていませんでした。でも、お坊さんや神主さんのお話を伺っているうちに「仏教・神道って意味があるんだな」と思うようになりました。
例えば、仏教の根本的な考え方は「苦しみからどう逃れるか」というものなんですけど、その逃れ方が理にかなっているんですよ。今、マインドフルネスや瞑想が注目を集めていますけど、仏教では科学的根拠が見つかる前から座禅を組んでいました。
他にも『嫌われる勇気』で有名になった、アドラー心理学に近い考え方もあったりして、そういう方法や考え方を知ることは、現代の生活においても充分に役に立つなぁと感じました。
――実際に触れると印象って大きく変わりますからね。DATEMAKIは今後、どのように展開していくのですか?
今後の方針として、DATEMAKIは大きく2つのことに注力していきます。
1つは、検索エンジンから入ってくる人のための記事を増やすこと(SEO対策)です。先程も申し上げましたが、ネット上には寺社・日本文化に関する誤った情報がたくさんあります。DATEMAKIの記事を検索上位に表示させることで、多くの人々に正しい(あるいは、一定の質が担保された)情報を知っていただければなと思っています。
もう1つは、寺社関係者への取材記事や専門家のコラムなど、DATEMAKIならではの記事を増やしていくことです。やっぱり、実際に取材に行ってみて初めて感じることや、専門家しか知り得ない情報も多くあります。そういう貴重な情報を、面白いと思う形で発信していくことで、他のメディアに出せないワクワク感を出していきたいと思っています。
ライター・編集者の魅力とは?
――野阪さんにとって、ライター・編集者の魅力とは何でしょうか?
まだまだ未熟な僕がライター・編集者について語るのは大変おこがましいのですが、取り上げて紹介したい魅力としては3点あります。
1点目は普段会えない人に会えること。この仕事やっていなかったら、お坊さん・神主さんに話聞きに行く機会なんて、まずないですから(笑)。自分の価値観を大きく変えてくれるような人と出会い、お話を伺えることはライターの最大の魅力といえます。
2点目は多くの人に影響を与えられることです。現在はネットが発達していて、多くの人が情報を得ることに貪欲になっています。SNSで記事が拡散されれば、寺社に興味がない人にも、記事を読んでもらえることもあります。もしかしたら、その記事からその人の価値観や考え方が変わるかもしれません。そんな可能性を生み出せるのはライターの魅力ではないでしょうか。
3点目はシンプルに書くのが楽しいことですね。僕は喋ることが苦手で、喋っていると自分が思っていることの10%くらいしか伝えられなかったりするんですけど、文章だと50%くらいまで伝えられるかなと(笑)。喋るのが苦手な人は向いていると思います。
――喋るのが苦手とは意外です(笑)。文章を書くときに気を付けられていることはありますか?
大前提として、「怖い」と思いながら情報を発信していますね。間違った情報を発信することによって、多くの人々に迷惑が掛かるかもしれない。でも、じゃあそこで責任を取れるのかと問われても、何もできないんですよ。だから、情報を発信する際に、どんな影響を与える可能性があるか、ということは常に考えています。
あとは、至極当然のことですが、誰に向けて届けるかは常に意識してます。DATEMAKIでいえば、寺社に興味がない人にも届ける必要がありますので、単に正確な情報を羅列しているだけじゃなく、面白く、興味が出るような書き方をしなければならないんです。例えば、多くの人たちが興味を持っているテーマとして「幸せ」について、お坊さんにお話しを聞いてみるとか。導入が本質的でなくても、徐々に本質を知ってもらえるように心がけています。
情報を発信することに恐怖を感じられる人、Wanted!
――今、osechiではどんなライター・編集者を求めていますか?
やはり、自分が発信する情報がどんな影響を与えるか、しっかり想像できる人ですね。かなり大きな責任が伴う仕事ですので、自分が書いた記事に対して「本当にこれで良いのか、間違いはないだろうか?」と自己内省できると良いです。
あとは、どんどんトライしていける人ですかね。たくさん朱入れをしても、凹まず、次に生かしてガンガン書いてほしいです。
――今日は長い時間ありがとうございました! 最後にここまで読んでくださった方にメッセージをお願いします!
こちらこそありがとうございました!
osechiは自由な会社なので、責任をもってやりたいことをやれる人や、向上心のある人は、ぜひお話を聞いていただければと思います。
関西にはWebメディアが少ないこともありますので、DATEMAKIを関西のライターさんが活躍できる場にしていきましょう!
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