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歴史に残る仕事がしたい。データサイエンティストの私がOLTAで働く理由


深澤 優太(ふかさわゆうた)/ データサイエンティスト

長野県出身。長野県立上田高校から東京大学に進学。同大学院を卒業後、データ・フォアビジョン(株)に新卒で入社し、データ分析および予測モデルの構築検証業務に従事。金融機関の信用リスク管理(内部格付け制度)の検証のほか、非金融事業者による与信ビジネス参入のための審査モデルの開発や、マーケティングのための予測モデルや推薦モデルの構築プロジェクトを担当。2022年6月、OLTAに入社。

物理学の世界に憧れ東大へ

小学生の頃は活発に動き回るというよりは図書館で本を読んでいるようなタイプでした。エジソンなどの偉人の伝記を読むのが好きで、自分も歴史に名前が刻まれるような人間になりたいと思うようになりました。

高校は長野県内の上田高校に進学しました。上田高校は旧上田藩時代からの歴史を有する由緒ある学校で、正門の「古城の門」は学校のシンボルになっています。ミーハーな私は上田高校に対する憧れから、受験勉強の際には机の上に「古城の門」の写真を飾り自らを鼓舞していました。長野の高校ではいわゆる部活のことを”班活”と呼ぶのですが、私は天文気象班という班員数名の班に所属して、SFの本を読んだり星を眺めたりしてのんびり過ごしました。

大学進学の際には、高校時代に読んだ物理学者の佐藤勝彦先生や小柴昌俊先生の本、SF本の世界への憧れから、物理学を学びたいと思っていました。そして進路指導で先生から「日本トップだから」と東大を受けてみるように唆されてその気になってしまい、東大を受験することに。しかし、点数が足りず残念ながら浪人することになってしまいました。地元には大手の予備校などもなかったため、どうやって一年間勉強しようか考えていたところ、春休みに先生に呼び出され「東京の河合塾の寮を抑えたから東京で勉強しろ!俺は河合塾を説得したからお前は親を説得しろ!」と言われました(笑)

そのおかげもあって、1年間の浪人の末に無事に東大に進学することになりました。しかし、大学に入ってみると物理学が数学っぽくなってしまい合わないと感じてしまい・・・そんなときに統計学と出会いました。非常にロジカルな学問であると同時に、結論がある意味曖昧であくまで受け手・送り手の意思決定によるという人間的な部分も有しているという点で統計学に魅力を感じました。また当時は統計ブームで、学内に「論より統計」というポスターが貼ってあったりもしました。こうして流行りにも乗る形でデータ・サイエンティストとしての道を歩み始めました。


(高校時代の友人と東京で再会したときの思い出(写真右))

自分自身のキャリアと向き合って

就活が始まると、学科の同期の大半はITもしくは金融業界の大手企業への就職を決めていきました。しかし就職後も優秀な東大の同期と競争し続けるのは大変だなと感じ、また大企業で働くよりも比較的小さい企業で裁量をもって働くほうが自分には向いていると考えるようになりました。そんな折、学内の企業説明会で出会ったデータ・フォアビジョンという会社に魅了され入社を決めました。データ・フォアビジョンを選んだのは、ITx金融xデータ分析を強みとした会社で、学科の同期とも似たような業界にいられることと、私が入社した当時の同社は新卒採用が始まったばかりで、新卒で入る自分達に会社を変えてほしいという会社からの強い期待を感じ、ここなら裁量をもって働けると思ったからです。

大学や大学院では専門性が高いことに取り組んでいたこともあり、ハードスキルを磨くことが重要だと考えていました。しかしデータ・フォアビジョンでは、尊敬できる人たちとの出会いを通じてソフトスキルの大切さを思い知りました。

その一人は配属されたデータサイエンス本部の本部長の方です。その人にキャリア相談をした際に「他の人の10倍や20倍の成果を一人で出せるなら一生プレイヤーでもいいが、それが可能なのはごく一握りであって多くの人は精々2倍や3倍の成果しか出せない。なので圧倒的な成果をあげるためにはどこかでチームや組織で成果を出せるようにならないといけない」という話をされました。マネジメント能力が高ければ、組織全体でレバレッジをかけることで個人技を磨く以上のインパクトを出すことが可能だと思います。個人技だけでなくマネジメント能力を始めとするソフトスキルやその裏付けとなる人間力が大切だと実感しました。ハードスキルは陳腐化して行くのに対してソフトスキルは一生物として蓄積していけるものであるとも思います。

30歳になった頃に自分自身も副部長としてマネジメントロールを担うようになりました。ソフトスキルが大事だと認識はしながらも、部員の不満を聞いたり人事評価をしたり組織内の根回しをしたりといった業務が増えていくことに疑問を感じ、またハードスキルが陳腐化する恐怖もあり、自分にはまだマネジメントロール中心になるのは早いと感じました。

そのような相反する問題意識を抱えつつ、帰省した際に父とキャリアについて語り合いました。そのときに父に言われた言葉が「仕事の盛りは30代後半から40代前半だ」ということでした。その意味は、「30代後半からはそれまでに培った実力を発揮して勝負をかけていく時期であり、その手前の30代前半は新しい領域に挑戦したりハードスキルを磨くことで実力を向上できる最後の期間である」ということです。この言葉を受けて、30代前半の自分は現時点でマネジメントの方向に進むのではなく、スタートアップという新しい世界に飛び込んでみようと決めました。


(東京大学修了式にて赤門前で家族と記念撮影)

事業の成長に直接的に貢献したいとの思いからOLTAへ

前職では主に受託でのプロジェクト業務を行っていましたが、転職するなら次は事業会社で働きたいと考えていました。もちろん受託でのプロジェクト業務だからこそのよさもありますが、私としては以下のような理由で事業会社を魅力的に感じました。1つ目に「もっと自分ごととして責任感を持って働きたい」と思ったからです。受託のクライアントワークではスコープを決めることで仕事の責任範囲を限定することが重要ですが、一方でそれがクライアントに対して無責任に感じてしまう局面もあり、もどかしく思うことがありました。2つ目に、ビジネスの現場への手触り感を持って仕事をしたいと思ったことです。会社の外部から関わる形では情報開示に制約があることもあり、エンドユーザーに対する理解を深めることが難しいと感じていました。3つ目に、受託というビジネスモデルの性質上、工数ビジネスになり自分が会社にできる利益の貢献が自分が働いた量の足し算にしかならないことに限界を感じていたことです。

そのような思いを抱きつつ転職活動を開始したところ、転職エージェントからOLTAを紹介され、面接を繰り返す中でOLTAへの入社を決めました。面接では長い時間をかけてファクタリング事業の展望を説明してもらったのですが、その話がとても論理的でかつ客観的な裏付けもあったので事業の将来性があると感じました。資金調達手段が限定的な中小企業に対し新たな資金調達手段を提供するOLTAの事業は社会的にも意義があることだとわかりました。そしてなにより面接の際にOLTAのメンバーがすごく正直で誠実で、会社のミッションの実現に対して熱意をもっていると感じられたことが一番の決め手でした。



OLTAに入社してみると、入社前のイメージとのギャップがほとんどなくて正直驚きました。OLTAはとても優秀で個性的な人が多く、しっかりとした知識と経験をもったメンバーが揃っているので日々勉強になります。すごく活躍している人がまだ入社して半年だったり、自分とほぼ同時に入社したメンバーがすぐに最前線で活躍して成果を出していたりというのも刺激になっています。強いてネガティブなことを言うと、会社が描いているビジョンと足元の現状とのギャップについては想像していたより少し大きかったように思います。ただここはやりがいというか、今後の伸びしろであって面白い部分なので楽しみながらやりたいと思っています。特にデータの量や種類によって今はまだできていないこともありますが、どうやってデータを集めるかも含めて考えるべきことはたくさんあるしデータが集まればできることがどんどん増えるので、その実現に向けて楽しみな気持ちが強いです。

SMB向け与信の歴史を変えるために

OLTAでは主に①クラウドファクタリング事業のスコアリングモデルの開発 ②同事業の審査企画(ポートフォリオのリスクウェイト適正化など) ③会社全体のデータ活用の推進(様々な企画の効果検証など)の3つに取り組んでいます。

研究的な要素があるものから現場からの声に応えるもの、長期的な業務から短期的な業務、エンジニアっぽいものからプロジェクトっぽいものまで、幅広いことができているので飽きません。

データを使った業務の効率化やレポーティングといった仕事は、機械学習エンジニアみたいなクールさはないですが、自分がやった仕事がすぐ近くの誰かの負担を軽減したり気付きを与えたりするのはすごく温かみがあります。その相手から直接「ありがとう、助かった!」というような声を聞くことができるのは、事業会社に来てよかったと感じる部分です。また審査やリスク管理に真正面から向き合う仕事はどんなに考えても答えがないように感じられる一方で、間違えてはいけない仕事でもあって緊張感や責任感を感じます。

スコアリングモデルはOLTAの事業にとってのコア中のコアであり、ミッションの実現にはなくてはならないものです。なのでデータサイエンティストとしてこのコア部分の高度化をしていきたいです。

さらには、自分の仕事が働いた量の足し算ではなく、成果によって掛け算でビジネスを大きくする、そんなインパクトが大きい仕事をしたいと考えています。業務の効率化や成約率の向上、デフォルト率の低減などはまさにその例だと思うので、まずはそこに注力したいと考えています。

究極的には、改善の連続という線形的な世界を超えて、SMB向け与信の歴史に刻まれるような非線形な変化をもたらす仕事をしたいと思っています。そのためにはムーンショットを狙って、頭が沸騰するまで考え抜いて、優秀なメンバーと協力して大きなスケールで仕事をすることが必要になると思います。データサイエンティストとしての貢献に留まらず、事業全体に責任をもって会社の成長に貢献していきたいです。

こんな人と働きたい

以上のような目標を実現していくために、①好奇心が強く ②多様なバックグラウンドを兼ね備えていて ③議論ができる人 と一緒に働きたいと思っています。



①データサイエンティストなどのエンジニアには学びや遊びが必要というか、日々が学びであり遊びなので、仕事以外でも学びや遊びに熱中している好奇心の強い人と働きたいです。

②自分との差分が大きい人と働きたいと思います。一人ひとりがしっかりとした人格とプロフェッショナリティを持っている前提ではありますが、それぞれの強みや価値観、バックグラウンドなどに多様性があればあるほどチームとして厚みが出て大きな仕事ができると考えます。

③しっかり議論ができる人と働きたいです。私は話し出すと1時間2時間はすぐに経ってしまうこともあるくらい話好きで、OLTAにはそういう人が多いと思います。議論をするためには論理的なスキルや前提知識、自分の頭を白紙にして相手の立場になって聞く能力、人に流されない自分の中でのしっかりとした軸、そしてみんなが幸せになる結論を出すためにはアイデア力とバランス感覚も必要になってくると思います。

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