- フロントエンド
- Ops Manager
- 建築・プロジェクトマネージャー
- Other occupations (17)
- Development
- Business
- Other
北軽井沢の雄大な森に佇む「NOT A HOTEL KITAKARUIZAWA」。創業初期から開発が進むこのエリアは、ヴィラに加え、共用棟やアクティビティを拡張する「KITAKARUIZAWA 2.0」として、いま新たなリトリートビレッジへと生まれ変わろうとしている。
この進化は、フラッグシップモデル「IRORI」のアップデート(IRORI 2.0)を含め、エリア全体の価値を飛躍的に高める「体験起点のデザイン」に貫かれている。
このコアプロジェクトを牽引するのが、アーキテクト(デザイナー)の永島明典とプロジェクトマネージャーの佐々木志帆。若くしてNOT A HOTELのコアプロジェクトを牽引する二人に、建築と自然、チームの力を信じて次のKITAKARUIZAWAを形づくる構想の裏側を聞いた。
━━━ まずは、KITAKARUIZAWA 2.0がどのようなプロジェクトなのか、その概要を改めて教えていただけますでしょうか。
佐々木:北軽井沢は、NOT A HOTELのなかでも初期から開発が進み、最も物件数が多いエリアです。約14万坪という広大な敷地の一部を使い、これまで「BASE(S・M・L)」や「IRORI」、レストラン「石朴」などが誕生し、オーナーから愛されてきました。
今回のKITAKARUIZAWA 2.0は、その上に位置する区画を使ったさらなるアップグレードです。「BASE」のL3・L4・L5、「MASU」の1〜4などの宿泊棟が増えることに加え、一番のポイントは「ヴィラの外の体験」を拡張する共用棟の追加です。
NOT A HOTEL KITAKARUIZAWA MASU
永島:NOT A HOTELは個別ヴィラでの「超プライベート空間」が代名詞でしたが、2.0ではヴィラの外に飛び出し、アクティビティ体験まで拡張できるという点で、キッズパークとカフェダイニングという2つの共用部を計画しています。泊まるだけでなく、「食」や「お子さまのアクティビティ」といった宿泊以外の体験価値をアップグレードしていくのが、KITAKARUIZAWA 2.0の核です。
永島明典: 芝浦工業大学大学院修了。清水建設株式会社にて研究所、大学等の設計に従事。2024年5月NOT A HOTEL参画。主にKITAKARUIZAWA IRORI2.0/CAFE&DINING等の設計を担当。一級建築士。
━━━KITAKARUIZAWA 2.0がリリースされて約1ヶ月が経ちましたが、率直な反響はいかがですか?
永島:一番反響が大きかったのはキッズパークですね。やはり「子どもが遊べる場所が欲しかった」という要望が多かったようです。これまでは少し大人のリトリート、秘密基地のような立ち位置もあったのですが、家族全員で楽しめることへの期待感が、このキッズパークに集まっていると感じました。
佐々木:先日、購入検討者さま向けのオンラインセミナーを実施しました。 参加者の方々からは「エリアとして成長を遂げてきたNOT A HOTEL KITAKARUIZAWAなら検討したい」という声をいただき、これまで築いてきた土地への安心感と期待感が、2.0でさらに高まっていることを実感しました。
多様な世代やグループが楽しめる共用エリア KIDS PARK
新たに新設される CAFE & DINING
佐々木:あと個人的な話ですが、自分が携わったプロジェクトの完成予定図が公開され、親族や友人から反応をもらえたのがとても嬉しかったです。特に印象的だったのは、自治体運営に関わる友人から連絡をもらったこと。彼女はキッズパークに強い関心を示し、「こういう子どもが遊べる施設は、地方ではなかなか投資されにくいんだよ」と話していました。
その言葉を聞いたとき、NOT A HOTELが地方の再開発や観光需要に貢献できる可能性を、間接的ではありますが実感することができました。
━━━それは嬉しいですね。多くのプロダクトが点在するKITAKARUIZAWAですが、今後3.0、4.0と進化が見込まれるなかで、このエリアはどういう位置づけの場所になっていくのでしょうか。
佐々木:KITAKARUIZAWAは、プロダクトの種類が最も点在しているエリアです。BASE、IRORI、MASUなど、個性の異なる物件がコンパクトに集まり、一つの拠点でNOT A HOTELの多様な世界観を味わえるのが最大の魅力だと思います。
佐々木志帆:筑波大学社会国際学群社会学類卒。シービーアールイー株式会社にて企業のオフィス移転・改修等のプロジェクトマネジメントを行う。2024年3月、NOT A HOTELに参画。主にKITAKARUIZAWAエリア全体のプロジェクトマネジメントを担当。
永島:建築や運営のメンバーは、KITAKARUIZAWAに対する理解の深さと経験の積み重ねがあります。みなさん、成熟度が高い。だからこそ、新たなプロダクトができた時に「KITAKARUIZAWAで試してみよう」という、ある種のチャレンジができる場所だと感じています。
BASEもIRORIも、最初は挑戦だったはず。その個々の挑戦が集まった「チャレンジの余白」があるプレイスであることが、NOT A HOTEL初のキッズパークや共用部を持つことにも繋がっていると思います。
挑戦と成長が交わる、二つのプロジェクト
━━━KITAKARUIZAWAでは多くのユニークなプロジェクトが進行していますが、印象的なものを一つ挙げるとすれば、二人にとってはどのプロジェクトでしょうか?
永島:僕はやはりIRORI 2.0です。苦労としては、まずIRORI 1.0という素晴らしいフラッグシップモデルがすでに存在しているというプレッシャーがありました。
それを増棟として「アップデート」させる際に、社員やオーナーさんから寄せられる、愛ゆえの「こうしたい」という熱量ある意見をいかに集約し、デザインに落とし込むか、という点に苦悩しました。
運営チームやライフサイクルマネジメント(施設管理)チームからのフィードバックも含め、実現可能な限り取り入れたうえで、全員が納得できる「IRORI 2.0」として形にしていく作業が、最も力を注いだポイントです。
NOT A HOTEL KITAKARUIZAWA IRORI 2.0
NOT A HOTEL KITAKARUIZAWA IRORI 2.0
━━━IRORI 2.0は、永島さんが正式にアサインされる前に、ご自身のアイデアからスタートしたと伺っています。アーキテクトとして成長を感じたターニングポイントはありましたか?
永島:IRORI 2.0の議論が始まった当初は、まだ担当者が決まっていませんでした。プールを増設する際の法整理を進めるなかでプール位置の検討を始め、チームオフサイトでプール付きのIRORIのパースを提案したんです。
そのとき、「IRORIの完成形はこれかもしれない」と言ってもらえたのが、大きなターニングポイントでした。 自らアイデアを形にし、それがガチッとハマったという経験は、大きな自信につながりましたね。
佐々木:永島さんは、とにかくロジカルでいながらも、パースや図面が非常に綺麗なんですよ。動線の美しさや、多様なフィードバックをどう着地させるかの整理の仕方が「IRORI 2.0」では完璧でした。プロジェクトマネージャーとしては「永島さんがいる」という安心感が非常に大きかったです。
━━━では一方、佐々木さんが特に注力したプロジェクトは何でしょうか。
佐々木:NOT A HOTEL初となる国際コンペティションの最優秀賞作品「NATURE WITHIN」です。
これは社内設計ではないため、プロジェクトマネージャーとしてスケジュールやコスト、関係者との取りまとめを行うだけでなく、「デザインはどうあるべきか」という部分まで、意識的に領域を広げて取り組んだプロジェクトでした。基本計画の見直しから実施設計まで一緒に伴走できた、初めての案件でもあります。
NOT A HOTEL KITAKARUIZAWA NATURE WITHIN
NOT A HOTEL KITAKARUIZAWA NATURE WITHIN
佐々木:特に大変だったのは、あの美しい曲線を持つ建築を実現するための行政との調整です。実現できるか定かではないコンペの作品を、コンセプトを崩さずに現実のものにするというプレッシャーは相当なものでした。
もし曲線が実現できなければ、コンセプトから全て変わってしまうので、何としてでもデザインを手がけたHassanさんとNahedさんの素晴らしい作品を実現させようと、奔走しました。
永島:(佐々木さんは)設計経験がないなかで、あの難易度の建物を成立させようと四苦八苦している姿は、横で見ていて本当にすごいなと。分からないことはすぐに誰かに聞いて、日々奔走している姿を見ていましたね。
佐々木:外部の建築家と協働する際、本来は建築家が担うサンプルの取得や仕上げの統一といったデザイン的な業務も、プロジェクトマネージャーとして主体的にやらせてもらいました。
仕上げの質感や色味を一緒に決めていくなかで、建築家の大変さを初めて理解しました。そのおかげで、「NATURE WITHIN」に関しては、他の案件に比べて建築家と対等に話せるぐらいの理解度が少しずつ身につけられていると思っています。
━━━プロジェクトマネージャーとして、自分の領域ではない「デザイン」の部分まで深く関わることで、新たな成長を遂げられたのですね。
佐々木:NOT A HOTELのプロジェクトマネージャーは、「プロジェクトの経営者」だとよく言われます。コスト、クオリティ、スケジュールなど、全てに責任を持ち、誰よりも物件を愛することが求められる。
プロジェクトマネージャーは絵も描けないし、施工もできない「お願いし続ける人」だからこそ、周囲の人々が心地よく、高いモチベーションで動けるよう、コミュニケーションと人間関係を構築する力が不可欠だと感じます。
永島:佐々木さんは人を動かす、人を巻き込む力が抜群で、施工者さんとの関係性も非常に良い。それは、周りを心地よくするコミュニケーションが根源にあるのだと思っています。
NOT A HOTELで磨かれる、速さと意志
━━━KITAKARUIZAWA 2.0の話から若干アングルを変えて、二人がNOT A HOTELに入社を決めた理由を聞かせてください。
永島:最初の動機は、MASTERPIECE - NOT A HOTEL NASUを建築雑誌で見た衝撃です。資材高騰などの厳しい状況を知るなかで、この時代に、個人住宅ではなくこのデザインを事業として実現していることに感銘を受けました。
NOT A HOTEL NASU MASTERPIECE
永島:「デザインを突き詰められる場所」を求めて入社しましたが、入社後は、デザインだけでなく「事業性」まで見据えて考える視点を持つようになりました。 事業性とデザインを両立させることで、IRORI 2.0では“最高の体験を実現する”という目標に一歩近づけた手応えがあります。
佐々木:私はもともと、前職で企業のオフィス移転などのプロジェクトマネジメントを経験してきましたが、不動産や建築業界を目指した根源は、「誰かの暮らしや事業に必要なハード面を適切に整えるサポートをしたい」という強い想いでした。
いまはNOT A HOTELのプロジェクトマネージャーとして、スピードやクオリティを維持しながら複数のプロダクトを管理していくなかで、「プロジェクトの経営者」としての自律性が強く求められているのを感じています。
━━━NOT A HOTEL ARCHITECTS(建築チーム)の一員として、チームの雰囲気やカルチャーについてはいかがですか。
永島:NOT A HOTEL ARCHITECTSの一番の強みは、デザインや意思決定の速さです。入社当初も早いと感じましたが、1年半経って僕自身も速くなっているのに、周りはまだ速いと感じる。
これは、チームとして加速度的に成長している証拠だと思います。新しいことに即挑戦し、違えばすぐに戻る。アーキテクトとしてベストの環境をつくるために、みんなが挑戦と検証を繰り返している環境が非常に良いと感じています。
佐々木:わかります。その「速さ」を支えているのは、メンバー一人ひとりの“意志の強さ”だと思います。プロジェクトマネージャーとして感じるのは、常に「佐々木さんはどうしたいか?」と、自分の意志を問われること。
この“意志のレベルの高さ”こそが、スピードと意思決定の速さにつながっていると感じます。プロジェクトを誰よりも愛し、自律したプロジェクトマネージャーとして成長できる。そんな環境に本当に支えられています。
それぞれの夢が、次の土地へ向かう
━━━最後に、二人の今後の展望を教えてください。
永島:僕には、いつか「ここに建てたい」と心に描いている場所があります。その土地でプロジェクトが立ち上がるときには、アーキテクトとして手を挙げ、責任を持って取り組みたいと思っています。
また、デザインチームが掲げる「世界最強のアーキテクトチーム」という目標に少しでも近づけるよう、自分の力を磨き続けたい。数年後には、その中心でチームを支えられるような存在になっていたいです。そしていつか、アーキテクトとして胸を張って「世界で通用する」と言えるようになりたいと思っています。
佐々木:私が建築・不動産業界を志した原点は、東日本大震災の被災地で育った経験にあります。建物が失われ、街が再生していく姿を見て、「建てたい人を支えたい」と思うようになりました。
いまでは、KITAKARUIZAWAでのプロジェクトを通じて、建築の初動から完成までを一貫して支えられるようになり、当時描いた目標の一つは形になりました。これからは、復興の本質である“街の将来性と事業性の両立”を見据えた開発に取り組みたいと思っています。
最終的な目標は、地元・東北でNOT A HOTELを実現し、土地全体の価値を高めることです。 その挑戦を通じて、「日本の価値を上げる」というNOT A HOTELのミッションを、自分の手で体現していきたいと思っています。
イベント情報
現在、NOT A HOTELの建築チームでは採用イベントを開催中です。どうぞ、お気軽にご参加ください。