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こどもワークショップのコンテンツの作り方

 現在、当社の主業務はこども向けの体験イベント・ワークショップのコンテンツを企画し、実際にご提供するところまでをオールインワンで行なっている(業界的には代理店がクライアントへ営業し、運営は別会社、コンテンツを提供するだけの会社がまたある、というのが一般的です)という結構珍しい会社である事は既にお話しした通りと思いますが、特に商談して言われるのが、どうやってコンテンツを作っているのか?という質問です。

 商品開発については、日々ご協力いただいている様々な企業様のバックアップを受け、「またこんなこと思いついたんですけど、可能でしょうか?」みたいな投げかけから始まるパターンが多いです。ネットで様々なものが手に入る世の中になっている為、まず考えるのは「家では体験出来ない事」である事を重要視します。自宅での実施が難しい(めんどくさい)・集団でやらないと面白くない・技術的に専門的な機材やノウハウが必要など、イベントの目的は集客で、まずこの場所に来なければ体験出来ないと思ってもらえるものでないと、という点に重きを置いて企画します。自宅でやるのが難しければ難しいほど、コンテンツとしての魅力は強まり、提案時の訴求力が強くなります。反対に自宅での再現性が容易だと、これ家でも簡単にできるじゃん、となってわざわざイベントをやりに来る理由にならず、コンテンツとしての訴求力が弱くなります。

 思いつく→専門的な企業・メーカー・アーティストへ相談(周囲にいなければ探して聞きに行く)→費用面や現実性を踏まえて最短1日である程度の体験人数が担保できるコンテンツになるかを設計→実際にやって(作って)みる→テストイベントの実施(懇意にしている施設にて実施)→商品化の可否判断→製品化

 まあこうやって書いてみると結構ふつーの商品開発プロセスですねw

 実際渾身の力作でテストしてみるとこどもの反応が薄かったり、こどもの反応は抜群なんですが実際にクライアントへ持っていくとコンテンツとしてはちょっと地味だね、と販売ラインに乗らなかったり、と色々あります。今ご案内している中にはお蔵入りしているコンテンツが多々ありますが、そこはあまり気にせずどんどん量産して新しいものを生み出せる事そのものを楽しんでいたりします。

 画像は現在力を入れている、2月末の展示会にて発表予定の化石(宝石)発掘体験ができるプレートの試作画像です。実際に掘ってみて、1人あたり何分くらいの発掘時間かを確認しています。プレートの硬さがあまりに硬いと発掘時間がかかりすぎ、柔らかすぎるとあっという間に発掘できてしまったり、輸送面で破損の恐れがあるなどの問題をどうやってクリアするかなどを話しながら進めます。1枚の50cm×50cmのプレートに化石が何個はいるのか、4方から掘ってみて掘れるのか?などとにかく世の中に無いものを作っている(まあ誰も作らないと思いますが)ので、トライ&エラーを繰り返しながら製品化をします。

 他のイベント会社をみると、割と大掛かりな機材を使って年間通して共通のパッケージを提供するコンテンツメーカーさんが多い中、弊社は現在20くらいのコンテンツを持ちながらも更にカスタマイズにも対応するのでオンデマンド的なイメージですね。企画から運営までをオールインワンでやっているので、細かい変更などにも対応できる点も強みかと思います。

 あとはイベントコンテンツを作る会社とは基本組まず、前職の繋がりから主に玩具メーカーさんとのコラボが多い点もあります。ほぼ相談に行くと「うちこういうイベントの機材とか作った事ないんですけど」って言われますが、それが良いんです。やった事ない会社とやるのが面白いのと、だいたい皆さん結構良い球持っている。いかに乗らせて隠し球を出させるか?も交渉のポイントです。「実は昔、こんなの作ったんですけど見てもらえます?」とか、「実はこれ、まだ商品化していないものなんですけど・・・」っていうフレーズが出たらやった!っていう感じです。皆さんプロダクトメーカーさんなんで、基本的にものづくりしたい人たちなので、相手に面白い仕事なんだと思われるような提案を心がけています。

 一番の強みは、企画については特に仕事と思っていない点ですかね。こういうのを生み出して発信したいと思い、継続的にする為に趣味ではなく事業化しマネタイズしているので、仕事は手段で目的では無い、というところでしょうか。悪くいうと仕事と趣味の縁引きが無い、常に仕事している感じですがこちらはそれがしたいので何のストレスも無い。

 これを書いている三連休も、フツーに新コンテンツのPOP作りや提案資料、プレゼンボードなど4つくらいのタスクをやってますが、仕事という認識はないんですよね。365日使えるのはもしかしたら最大のメリットかもしれません。ブラックなんでしょうかねある意味・・・でも趣味だからなあ・・・・

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