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【キュレーター本部 小堀弘樹】ラグビーのスクラムのように、チームで力を合わせる

他の人がやりたがらないものを武器に。

ものづくりやメーカーが、僕のルーツ。

ピュアな人に囲まれれば、躊躇なく熱くなれる。

――小堀弘樹(プランナー)

ラグビーではタックルを得意とするポジション

学生時代はスポーツに明け暮れていました。柔道やバレーボールなどいろいろ並行していましたが、最も長く続けたのがラグビーです。小学3年の頃から大学まで13年間続けていましたね。ラグビーは、一人ひとり体型や役割が違うスポーツで、それぞれのカラーを出していくもの。僕は身体が大きいわけでもなかったし、足がすごく速いわけでもないから、他の人が好んでやりたがらないタックルを武器としていました。

タックルとは、ボールを持つ相手の足元に頭から身体をぶつけて食い止めるプレーです。脳震とうを起こすことは珍しくないし、下手すれば大怪我ですが、体格や能力に恵まれた人たちに対抗し、生き残るためにその技術を伸ばしました。

最初はもちろん恐怖心がありましたが、「こうすればうまくいく」という成功体験が増えてくると、恐怖心が無くなりましたね。自分よりも身体が大きな相手や、対戦相手のエースを食い止めた瞬間の「観客のどよめき」は快感で病みつきになるんです(笑)。

自主的に広告やマーケティングの勉強に

ラグビーを社会人で継続する道も考えましたが、首を怪我し続けていたこともあり、最終的にラグビー部の無い家電メーカーへ就職しました。親がメーカーだったのも影響しているかもしれません。入社した企業は業界での売上規模が当時7~8番目くらいでしたが、前衛的でユニークな商品で、独自のポジションを確立しているのが魅力的でした。重厚長大な競合にアイデアや創意工夫で戦っていくところが自分のプレースタイルに通ずるものを感じたんです。

毎朝唱和する「誠意と創意」という社是も好きでしたね。

入社して3年は大阪で太陽光関連の業務をしていましたが、ちょうど会社の経営不振も重なり、もっとビジネスマンとして生き残るスキルを身に着けたいと思っていました。ビジネスというグラウンドで、自分はタックルのような武器を持っていないと感じたんです。そこで、週末に学生時代から興味があった広告やマーケティングの勉強をしようと考え、スクールやハッカソンなどに参加するようになったんです。

その後、幸いにも東京の宣伝部へ異動できることになり、スマートフォンやロボット電話のプロモーションを担当しました。とてもやりがいのある毎日でした。

自分の想いにしっくりくるMISに出会う

東京へ異動して1年も経たない頃、マクアケの北原がイベントで登壇しているのをたまたま聞きました。同い年で実績を残して、すごく生き生きとプレゼンしていたんですよね。それを見て、彼にとても興味がわいて自分から声をかけました。共通の知人がいたり、僕が通っていた広告学校へ彼が入学してきたことなどから、ときどき飲みに行く仲になりました。

僕は入社から5年が経っていましたが、ずっと転職を迷っている状況でした。希望していたプロモーションの仕事に就けたものの、常にジレンマがありましたね。商品の魅力を世の中に伝える仕事なのに、商品企画の人たちと物理的にも精神的にも距離があったのです。彼らの想いや過程を直接聞くことなしに宣伝・広告していると、ゆがみが生じると感じていました。本当は、商品企画者や技術者の想いを汲み取って商品企画自体やその後のプロモーションもクリエイティブに作りたい。そんな思いが募っていたんです。

転職先には広告代理店やWeb制作会社なども考えましたが、どうもしっくりこない。その時は自覚していなかったんですが、それはやはり、ものづくりやメーカーに思い入れがあったからだと思います。そんなとき、北原が所属するマクアケの新規事業部門であるMIS(Makuake Incubation Studio)で採用を進めていると聞いたんです。僕たちは同じ広告学校で同じ師匠のもとで勉強をしてきて共通言語も多いし、メーカーの研究開発技術から商品を生み出し、事業を作っていくMISのコンセプトにはメーカーの人間として強く惹かれました。

僕を信頼して任せてくれる

MISの役目は、端的に言うとメーカーの中に埋もれているユニークな技術や企画を世に出していくということ。そのためにメーカーの方と一緒にその会社の技術を紐解きながら、事業につなげられる商品を開発し、出口戦略としてMakuakeを実施します。僕の立場はプランナーですが、営業から商品企画、事業戦略立案、クリエイティブ制作、Makuake掲載と、すべての流れを担当します。また、それだけでなく、プロジェクトが終了した後も事業にならなければ企業としては意味がないので、その後も一緒に戦略を描いていくパートナーとして動いていきます。

お客様が僕に任せてくださる理由の一つは、前職での社是「誠意と創意」のようなマインドなんじゃないかと思います。お客様もメーカーの方がほとんどですし、ものづくりに対する裏表無いマインドは双方で通ずるところがあると感じています。ラグビーに例えてもそれは近しくて、目の前の自分より大きな相手に身体を張ってタックルし、ゲームの流れを変え、チームを鼓舞する、誤魔化しや裏表の無いプレースタイル。器用なプレーヤーでは全くないので、クレバーに振る舞うより、「こいつなら嘘をつかずに身体を張りそうだと」僕を信じていただいて、一緒にゲームを作っていくという戦い方が仕事にも出てきているのだと思っています。

密なスクラムを組み、執念で厳しい局面を変える

振り返ってみて、自分を大きく成長させてもらったプロジェクトがいくつかあります。そのうちの一つが、富士通デザインさんと協業したIoTメジャー「hakaruno」です。採寸したら同時にスマホへ数値を送れるというメジャーで、最初はBtoB向けの企画として生まれました。ただ、フリマアプリなどの流行から、採寸習慣のあるニーズがあるだろうと踏み、BtoC向けにMakuakeを開始しました。ところが、目標額に対してなかなか応援購入額が伸びません。

そこで、お客様と何度も連絡を取り合って、ターゲットをBtoBへと定めます。幸いにもMakuakeを開始したことで90以上のメディアへ取り上げられ、多くの企業から問い合わせが相次いでいる状態だったのです。そのうえで、さまざまな企業へ営業していただき、目標額に達成したのは、なんとプロジェクト終了日の数日前。Makuakeを見てお問い合わせを下さったとある紳士・婦人服メーカーへ大量導入が決まったのでした。その後、このプロジェクトは社内事業化が決定し、グッドデザイン賞も受賞に至りました。

もうひとつ印象に残っているのは、キングジムさんの「カクミル」。社内企画会議でボツになった「アラームを設定できる手書きのデジタルメモ」をMakuakeで1000万円調達できれば商品化するというプロジェクトでした。富士通デザインさんの経験も活かしながら事前にキングジムさんのご担当者と綿密に計画を立ててスタートしたところ、集まり具合はスムーズに行き、無事プロジェクトは成功。商品化が決定いたしました。ご担当者と密に連携し合い、最後まで諦めずに取り組むことが結果に繋がるということを両プロジェクトから学ばせていただきました。

僕は、お客様と同じ目線で「スクラムを組む」ことが大切だと思っています。スクラムとは、ラグビーの試合中に相手と組み合ってボールの取り合いをすること。スクラムにも良し悪しがあり、良いスクラムは、チームメンバーがしっかりと密着していること、息やタイミングが合って、強い姿勢を取れていることなど、いくつかの条件があります。それらが揃うと、いいスクラムが組める。今の仕事も同じで、お客様と同じ目線の高さでいいスクラムを組めば、成功に向かえるのだと思っています。

腐らずピュアに、熱くあり続ける

MISが目指すのは、日本のメーカーの研究開発技術を世に出すこと。僕のルーツと共通点が多いので、想いを実績に変えていきたいと思っています。そのためには、もっと世の中にMISの存在を知ってもらわなくてはならない。結局は「お客様と同じ目線で逃げずにスクラムを組み続け、結果を出し続けていくこと」に尽きると考えています。

マクアケのメンバーは、ピュアな人ばかりで、ピュアであることは、推進力になります。実のところ僕は大学1年生の時、「大学体育会」という新しい環境に馴染めず、ラグビーに対してピュアでいられなかった時期がありました。いろんなことが上手くいかない理由を人のせいにして、辞めようとも考えました。つまり、「腐って」いたんです。気持ちが腐っていると、いいプレーはできないんですよね。当時は結局、同期や先輩に助けられて4年間を全うできましたが、今でも当時の腐った時の気持ちは覚えています。なので、今の仕事においても「他責になっていないか?」「ピュアさが失われていないか?」と社内のピュアなメンバーを見渡しながら自問することがあります。

腐っている人がいなくて、全員がピュアであるなら、熱くなることができます。恥ずかしいくらい熱いことを言っても馬鹿にされない、正面から受け止めてもらえる、そんな文化がマクアケにはある。これからもピュアであり、冷静に熱くタックルを続けたいですね。




取材・執筆:栃尾江美 Website


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