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【シリーズBで2.2億調達のM&Aベンチャーのメンバー紹介】共同代表 CEO及川 COO前川 「M&Aクラウド開始2年。今だから語れるサービス誕生の軌跡」

【シリーズBで2.2億調達のM&Aベンチャーのメンバー紹介シリーズ】M&Aクラウドの社員を紹介していきます
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シリーズ第5弾は、M&Aクラウドの共同代表である及川と前川の特別対談をお届けます。
「M&Aクラウド」の生みの親である2人に、「いまだからこそ」語れるサービス誕生秘話を語っていただきました。

「M&Aクラウド」開始2年。今だから語れるサービス誕生の軌跡

M&Aマッチングプラットフォーム「M&Aクラウド」のローンチから丸2年を迎えたのを期に、共同代表を務めるCEOの及川 厚博とCOOの前川 拓也が、2人の偶然の出会いから会社設立に至る流れ、現「M&Aクラウド」ができるまでの苦闘の日々、そして今後の事業展開に向けた思いを語り合いました。
(聞き手:弊社ライター)

「会社売却経験」と「事業承継問題」。2人の共通のキーワードからすべてが始まった

――2人はいつ、どこで出会ったのですか?

及川:2015年、場所は渋谷のコワーキングスペースです。たまたま僕も前川さんもそこのオーナーと知り合いで、たまたま居合わせて。前川さんは、東京に出てきたばかりの頃?

前川:僕は前の年に数年間やっていたEC事業を売った後、お金も入ったし、しばらく北海道の実家でゲームざんまいしてたんです。半年くらいそれをやってたら、さすがに何かやりたい、人と会話したいと思うようになって、それなら人がいっぱいいるところに行こうみたいな。東京に来てからは、それこそ毎晩違う人と飲みまくって、昼は知り合いの会社を手伝ったりしながら、「これから何をやろうかな」と漠然と考えていた時期だった。

及川はあの頃、もうマクロパス(学生起業で立ち上げた会社)を売っていたの?

及川:契約はしたんですが、1年くらいは辞めきれなくて、関わり続けていた時期ですね。

前川:僕がオーナーに会いに、そのコワーキングスペースに遊びに行ったら、そこにマクロパスが入っていて、及川もいた。及川も札幌出身なので、オーナーが「同じ北海道人だよ」と言って引き合わせてくれたんです。

及川:最初「バリバリ」って言われたんですよ(笑)。

――え?

前川:これは北海道人しか分かんない(笑)。

及川:「バリバリ夕張」というローカルCMがあって、「バリバリ」って言われたから「夕張」で返した(笑)。

前川:こいつは北海道人だって(笑)。

そこから始まって、自己紹介していくうちに、お互い会社を売ったことがあるんだ、かつ事業承継問題があるんだ、と。お父さんがどっちも社長なんで。うちは僕が継ぐのを断って、そのときはもう廃業しちゃってたんだけど、それもM&Aを活用していれば存続できていたかもしれないという後悔があった。その後、自分がECの会社を売るときも、M&Aの世界は売り手と業者の情報格差が大きいことを痛感していたから、たぶんそんな話をしたと思う。

及川:僕もベンチャー創業して、自分でM&Aをしたときに、「価格ってどうやって出すの?」「買い手ってどうやって見つけるの?」とかいっぱい疑問があった。IT化が進んでいないと言われる不動産業界でさえポータルサイトがあるのに、M&Aはブラックボックスが大きすぎるなぁと。

前川:じゃあ、たまたま2人に共通するキーワードが2個あって、それらを解決できるのがM&Aであれば、M&Aの世界を変えていく何かを一緒にやりたいね、と。

及川:そこからのスタートですね。


「アイデアが面白い」。周囲の期待を受けて、“ふわっと”会社スタート

及川:2015年12月に合同会社を設立したんですけど、当時、僕はマクロパスの方でも自社サービスを立ち上げたばかりでした。ちょうど1年後に株式会社化するまでは、2人ともM&Aクラウドにはゆるく関わってた感じですね。

前川:ふわっと始まって、どっちもフルコミットはしていないんだけど、いろんな人からアイディアは面白いとめっちゃ言われてたの。といっても、アイディアも実はあんまりなくて、M&Aという領域にテクノロジーを入れる、ほぼこれだけ。

及川:でもその期待値で、2016年春には国からものづくり補助金が下りた。

前川:とりあえずプロダクトは作るかと言って、補助金が下りてからは、1日3時間ぐらいは2人とも本気を出していたかな。

及川:一応、AIのバリュエーションモデルも作ったし、中身はぼろぼろでスタートしたけど、仲介業者と売り手のマッチングサービスの張りぼても作りましたね。

前川:「IVS LaunchPad」に出たのもその頃だよね。

及川:そのときの一番の旬なスタートアップを決める大会みたいなところで、ファイナリストまで残った。

前川:当時、僕は東京のベンチャーも何もよく分からない状態で、そういうイベントがあることも知らなかったんだけど、及川は詳しいから。とにかく初めてのことをやってみたいという気持ちで出てみたら、トントン拍子に進んだ。

だから、まだちゃんとしたプロダクトにはなっていなかったものの、いい波には乗っている、今、スタートアップ10選には選ばれているメンバーだと。その勢いで勧誘して、入ってきたのがCTOのアラジン(荒井)。ちょうど株式会社化したくらいのタイミングかな。

及川:そのとき僕は1カ月半くらいかけて、CTOを探す旅をしたんです。「100人に会う」と言って、会った人たちに次々と知り合いを紹介してもらって。いいベンチャーっぽくなっていたし、それだけCTO探しに賭けているということは、技術的に頑張ろうとしている会社なんだと思ってもらえるから、結構実績のあるエンジニアとも会いましたね。

アラジンは、僕の大学時代、起業サークルで一緒だったメンバーです。そのとき会ったCTO候補の中では若かったんですが、「M&A業界をテクノロジーで変えたい」という話にすごく共感してくれて。「もちろんプログラムも書くし、何なら営業のためのテレアポもするんで」と言ってくれた。

前川:そう、最後の決め手はそこだったね(笑)。


まずは売り手を集めよう。仲介業者と売り手をつなぐ、旧「M&Aクラウド」ローンチ

及川:当時のメンバーは、前川さんと僕、アラジンと、フリーランスのデザイナーとエンジニアの5人。M&Aクラウドのロゴを作ったり、「企業価値最大主義」を決めたのもその頃です。仲介業者と売り手のマッチングプラットフォームも、もう張りぼては卒業して、アラジンが一から作り直しました。

――それが旧「M&Aクラウド」ですね。今のような買い手と売り手を直接つなぐプラットフォームを最初から考えていたわけではなかった?

前川:考えてはいましたよ。ただ、当時買い手を集めるのは、営業担当の僕の仕事なんだけど、まだ売り手が全く集まってない状態で、そこにお金を出して掲載してくれる買い手を見つけるのは難しすぎる。かと言って、プロダクト側でも、買い手が全然掲載されていないプラットフォームに誘導してきたところで、売り手は登録してくれない。結局、これは作れないね、という話にもなりかけたんだけど。そのときに、買い手は無理でも、仲介業者だったら掲載してくれるところがあるんじゃないかと。まずはそこから始めて、売り手を集める作戦になった。

及川:あと、買い手を集めてプラットフォームを成立させようと思ったら、最初に相当の社数を集めてこないといけないじゃないですか。でも、仲介業者なら数社あれば、売り手は各業者を通して、いろんな買い手につながっていけるから。

前川:2017年の夏にローンチして、仲介業者が1年で40社、売り手は100社ぐらい集まったのかな。

及川:1件成約しましたもんね。

前川:人材紹介とかHRテックの会社がうちのプラットフォーム上で大崎の仲介業者さんにつながって、一部上場会社が買ってくれた。これはみんなで取りにいった成約料だったからうれしかったよね。


手を尽くしても伸びないユーザー数。売り手にアピールするサービスの形とは?

及川:でも、旧「M&Aクラウド」では、売り手の登録数が思うように伸びなくて……。登録してくれた売り手には、無料で1日以内に企業価値算定レポートを出します、というサービスをやったりもしたんだけど。

前川:やったね。AIが算定しますと言いつつ、かなり人力で(笑)。

及川:気合いで(笑)。それでも売り手が集まらないから、これはもう終わったと思って。

前川:700万ぐらいかけて企業評価算定のAIを作って、リリースして、全然当たらない。あれはちょっとつらかった。

及川:だからそもそも想定が間違っていた、もっと売り手にアピールするインセンティブって何だろうと。旧「M&Aクラウド」をローンチして割とすぐに、サービスコンセプトの見直しを始めてます。

前川:いろいろ案出しをして、デザインまでは作ったサービスもあったね。リリースには至らなかったけど。

及川:たぶん売り手にとっては、企業価値算定レポートが出てきたところでピンと来ないのかなと思って、もっと手触り感の得られそうなサービスを考えてみたんだけど…。あれも結局、実際に売り手の声を聴いて考えたわけじゃなく、想像でコンセプトを作ったという意味では、旧「M&Aクラウド」と変わらなかったんですよね。


「売りたい人」ではなく「売った人」に聞く。ようやく見えた現「M&Aクラウド」の形

――サービスのデザインまで作って、どうして途中で止めたんですか?

及川:箱根で合宿したとき、確かあそこで「やっぱり売り手にヒアリングしましょう」ってことになった。

前川:あのときだっけ。

――なぜそのタイミングで?

前川:売り手へのヒアリングは、もちろんできるならした方がいいんだけど、そもそもできないと思ってやってきてたんです。要は、会社を売ろうとしている人を見つけること自体が難しいから。仮に売りたいと思っている人に出会えたとして、その人にただヒアリングをさせてもらうのはもったいなくて、自分たちが仲介して買い手を見つけて、手数料をもらった方が売り上げになる。でも、その合宿で及川が、「いや、売ろうとしてる人じゃなくて、すでに売った人に聞けばいいんじゃないの?」と。

及川:やっぱり起業の教科書なんか読んでも、ユーザーにヒアリングをしてモノを作れって書いてあるじゃないですか。あと、サービスを実際に作っていたアラジンにも、「見切り発車でデザインは作りましたけど、これが当たるという確信もないのに、俺はこれ以上プログラムを書けない」と言われまして。

――それはそう思いますよね(笑)。

及川:はい(笑)。それで僕の友達の中で会社を売ったことのある人、10人くらいに声をかけて、2017年の末頃からヒアリングを始めました。10人に3回ずつくらい聴いたから、合計30回くらいかな。

最初、会社を売った経緯を詳しく聞いたときに分かったのは、買ってほしい先は、実は初めから決まっていた人が多かった。ただ、直接当たろうにも当たり方が分からないから、仲介業者につないでもらったと。やっぱり売り手と買い手が直接つながれる場所が求められているんだというのは、そこで確信しましたね。

ヒアリングと並行して、サービス案をデザイン部分だけ、5パターンくらい作り、後半はそれも見せながら意見を聞いていきました。最後まで残ったのが、今の「M&Aクラウド」です。今の「M&Aクラウド」を始めるときは、まずはトライアルで知り合いの会社1社に掲載してもらい、Facebook広告を打ってみました。そこですぐ売り手からの問い合わせがパラパラ入ってきたので、今度こそ本当に行けそうだねということで、本格的に仕組みを作って。2018年4月、掲載買い手企業5社でローンチしました。

――ついに現「M&Aクラウド」のスタートですね。その後、最初の成約が出たのが……

及川:約半年後の9月ですね。しかも9億円超の大型ディール。

前川:あれは今思うと、ちょっと調子に乗っちゃいましたね。こんなディールがバンバン決まっていくものだと思っちゃったから(笑)。

及川:そんなに甘くはないということは、その後学ばせていただきましたね(笑)。


社内コミュニケーションの危機を経て生まれたバリュー「One Team」

――当時の社内体制は?

前川:ローンチ時点ではまだ4人です。フリーランスの人たちはもういなくなり、社員が1人増えただけ。営業、マーケティング、開発、バックオフィスをそれぞれ担当して、掲載記事のライティングなんかは全員でやってました。

――社員を増やし始めたのはいつ頃からですか?

及川:2018年の夏からです。営業、開発、ディレクター、デザイナー、バックオフィス、ライターと採用していって、2018年末には11人になりました。

――そのメンバーで、2019年初めに湘南合宿に行きましたね。

及川:急激に人を増やしすぎて、組織作りが追いついてなかった頃ですね。社内コミュニケーションの問題も起きたりした中で、合宿をして、みんなのベクトルを合わせていければという思いもあって……。

――ああ、なるほど。

及川:だからあの合宿はちょっとつらい思い出でもありますけど、あそこでM&Aクラウドのバリューについて、みんなで話し合えたことは大きかったですね。

前川:バリューは、本当はもっと早いタイミングで作れていればよかったんだけど……。社員10人以上に増えてからみんなで決めるといってもなかなかまとまるものじゃないし、だからといって経営陣だけで作ってしまうと、「自分はそのバリューに共感して入ったわけじゃない」と思う人が出るだろうし。どっちで行くかはかなり迷って、現に経営陣だけでたたきの案を作ってみたりもしました。結果、それは一個も残らなかったんだけど(笑)。

及川:バリューは作るだけじゃなく、浸透させないと意味がないから、最後は合議にしたいと思った。今、振り返っても、合議にしてよかったなと思います。3つのバリューのうち、「勝つべくして勝つ」と「全員UX」がどれだけ体現されているかは分からないけど、少なくとも「One Team」感はある組織になっている。ただ、今「One Team」というと、社外の人からはラグビー日本代表の真似だと思われちゃうところがなんなんだけど(笑)。

前川:合宿でいろんな意見が出た中で、「One Team」だけは奇跡的に、みんながすとんと腹落ちした言葉だったと僕は思っているんだよね。よくよく考えるとやっぱりすごい言葉で、スタートアップってこの人はこれだけをやればいいというのがない。営業なら営業はもちろんやりつつ、他のチームが困っていたら助けに行くとか、まさに一つのチームで動いていくのがスタートアップだから。今のM&Aクラウドに「One Team」が浸透しているのはすごくうれしいし、会社の力になっているなと感じています。


M&Aのプロを迎え、メンバーもサービスもパワーアップを目指す

――合宿の後、2019年3月には、五反田から今の八丁堀オフィスに移ってきました。引っ越し直前の五反田オフィスはぎゅうぎゅう状態でしたから、一気に広くなりましたね(笑)。

前川:僕はここに引っ越してきて初めて、M&Aクラウドという会社をやっているんだと実感しましたね。それまでは、前のECの会社のときも含めて、事業をやっているという認識しかなかった。この広いオフィスに机が入り、みんなが座っているのを見て、「あ、これが会社なんだ。会社になったんだ」と。

及川:僕は引っ越しのときの感慨はそこまでなかったかな……。それより、五反田の最後の方、オフラインでM&A仲介を行うアドバイザリー事業部を立ち上げるときに、「これから大変になるな」という思いがありました。プラットフォームと別に売上の立つ仕組みが必要とはいっても、プラットフォームもまだ軌道に乗るところまではいってなかったし。前のマクロパスのときも、メインの受託開発事業を回しながら、新しく自社サービスを立ち上げるのは結構しんどかったので。

でも、あのときにアドバイザリー事業をスタートさせて、売上の面だけじゃなく、FA経験者が入ったおかげで、社内にM&Aのノウハウがぐんと増えた。プラットフォームを進化させていくためにもメンバーのスキルアップは不可欠なので、その意味でもすごくプラスになったと思っています。


「M&Aクラウドを使えば誰でも成約できる」世界を作っていく

――今後の展開に向けた思いを聞かせてください。

及川:今、プラットフォームでマッチングは順調に生み出せるようになりましたが、初回面談の後、成約に至るまでのフォローに関しては、まだ手薄になっていることが課題です。これからはそこをフォローする体制と機能を開発して、「M&Aクラウド」を使えば誰でも成約できるといえるサービスを目指していきます。

組織面に関しては、前川さん、お願いします。

前川:僕も最初はサラリーマンだったから分かるんだけど、「月曜の朝は憂鬱」みたいなのが普通の組織でしょう? そうはしたくないと思っているし、これからもその思いは大切にしたいですね。みんながワクワクしながら働いている会社であり続けられるように、マネジメントしていきます。

――最後に、M&Aクラウドへの入社を検討されている方に向けて、一言お願いします。

前川:何かを変えたいという思いを持った人が僕は好きですし、そういう方にはぜひ、M&Aクラウドで活躍いただきたいと思います。別に「M&A業界を変えたい」じゃなくても、何か現状に疑問を持って、変えていこうと思っている人のパワーはすごく強いと思っているので。

及川:いい意味で想定を裏切る人、僕が想像できないくらいのスキルとか熱量を持っている人と出会えたらうれしいです。今のM&Aクラウドは「イケてるベンチャー風」にはなってますが、これで終わらず、メルカリとかSansanのように、「本当にイケてるベンチャー」になっていきたい。そこに向けて、一緒に戦ってくれる人をお待ちしています!

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