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振って振られる仕事の話。

こんにちは、(株)ピュア設計部の和智です。新入社員の方は、先輩・上司・教育係の方から一つずつ仕事を任され始めている事と思います。その中であれ?と戸惑う事も多々あるんじゃないでしょうか。そこでちょっと、今日は人に仕事を任せる事・任される事について考えたいと思います。


振られた場合

人が仕事を振る時、それは2パターンの状況が考えられます。①通常自分がやっているけど業務量が増えて手が回らなくなってきたからお願いする仕事と②自分には出来ないから自分の代わりにやってもらいたい仕事です。皆普通に①だと思って引き受けるのですが、ちなみに②も割とどさくさに紛れて投げられています。専門職だと②の割合が増えてくるかと思います。そして、注意したいのは②の場合です。②の場合、仕事が任されるというより、仕事が丸投げされます。ちゃんと仕事を渡してくる人は良いのですが、恐ろしいことに、仕事を引き受けたであろう責任者が他人事なことが多々あります。これの何が問題なのかと言えば、責任者が何もわかっていない事にあります。本来であれば、責任者が可能か不可能かを責任もって判断すべき所を、出来るやつに投げれば良いからと何でもかんでも引き受けてそのまま投げてきます。酷い時には「できなかったお前のせいだから」と責任を押し付けられることすらあります。危険です。しかも、その場合は大抵、その人に相談しても話が全く進みません。最悪です。「これで良いでしょうか?」「良いんじゃないの?」(…!??)という会話になります。そんな仕事は自分に余程の自信がない限り、引き受けないに越したことはないのですが、そうも言ってられない状況もあると思います。つっぱねられなかった時は、自分が何をしないといけないのかの情報集めと整理から1つ1つ始めていくしかありません。現実動き回るのは完全に己のみというつもりでバリバリ動くしかありません。決定権が必要なもの以外、必要な手続き・資料・論理・考え方は全部こちらでやることになるので止まってる暇も文句を言ってる暇もありません。自分の実力と時間勝負になってしまいます。実力勝負が無理なら、実力者を巻き込むことも検討しないといけません。実力者を説得するなら、自分もそれなりに話が出来るようにならないといけないので、ある程度学ぶ必要が出てきます。なんて大変なんだ。

何に注意して仕事を引き受けるのか。

私は基本的に仕事を振られる事の方が多いです。なので、仕事の振り方についてはよく考えさせられるのですが、仕事を教えたことはあまりありません。専ら仕事を引き受けるばかりなのですが、人によって仕事の渡し方もそれぞれです。なので、仕事を振られたらまず、その情報で仕事を進められるのか?を考えるようにしています。何を頼まれているのかを知るのはもちろん、何を使ってどんな風にやればいいのかを把握しないと正しく仕事をすることは難しいです。しかし、全てを教えてもらうのも最初は難しいと思います。忙しい人が多いので、知ってて当たり前の所は省いてきます。それをあえて聞くのはスマートではありません。また、聞きすぎると時に嫌われます。そんな時にはまず様子を見ます。あまり多くを語らず、何かを聞くこともひとまず我慢して、どう進めるかを考えてみます。そして、自分なりにどんな感じで進めるかイメージした後、改めて確認に行きます。この時、どう進めるか見当もつかない場合にはそのまま不明点を相談するべきですが、最初の内はワンクッション置いてから聞く方が良いかと思います。その場で質問すると情報が整理しきれていなかったり、何が言いたいのかわからなくなったりするからです。また、時間が限られていてあまりゆっくり相談できないようなら最低限、「その仕事について誰か詳しい人がいるのか?」「過去にやった時はどうやったのか?」を聞くと、協力者やどんな感じを求めているかをイメージしやすくなります。更に方向性を聞ければベストです。過去と全く違ったやり方でやってほしい場合は過去と同じ事をしても意味がないからです。また、この質問をすることによって、こちらが何を知りたいのか、どうしようとしているのかを相手に予感させることに成功します。下手に沢山聞くより効率が良いと思います。ただ、前例がなくて詳しい人もいない場合もあるので、その時は方法を考えることからスタートします。また、仕事を振る人から「何がわかればこの仕事できる?」と聞かれる場合もあります。その時は担当者と一緒に考えるなり自分で調べるなりしていきます。

*「何がわからないの?」

ただ、要注意なのは、「何がわからないの?」という質問です。ここから予想できるのは、指示する側がわかって当然だよねと考えているか、何を教えればいいか全くわからないと考えているかのどちらかになります。だからここで、「(全部わからないけどひとまずは)これがわかりません」と言ってしまうと、「これだけ教えれば良いのね」と思われる危険があります。後々、わからないことがあって失敗しても、「(わからないと言われたことは)全て教えましたよ?」と後から言われることになるのです。「全て教えた」と言われれば、周りがその言葉を信じて「あの人は一度ひととおり全部教わってるのに仕事できないなんてダメね」と思われても、下の立場ではもうそれを覆すことが難しくなります。ろくなことになりません。こうなると、お互いに不毛です。この場面の最適解はわからないのですが、安易に「コレ」と断定しない方が良いのは間違いありません。一度教えなくていいやと思われたことは基本的に二度と教えてもらえません。例外もあるかもしれませんが中々チャンスは巡ってこないのです。また、客観的に考えて何を教えるかは指示する側が考えるべきことなので、何も知らないうちから安易に答えないのが得策です。指示する側の「忙しい合間に教えてあげるんだから、わからないことはそちらから聞きなさいよ」という気持ちもわかりますが、本来、最初は特に仕事を頼んだり任せたりする側が、ある程度セッティングするなりゲームメイクするべきだと思います。それをしないなら、それは怠慢以外の何物でもありません。ただ必要な事を省略したに過ぎません。何も言わないのに、待てば仕事が完璧に完成してるなんてことは早々あり得ません。もしそんなことがあるとしたら、引き受けた側の有能さに感謝しないといけないんじゃないかなと思います。

振る場合

仕事を振るのにも、上手い下手があります。誰かに仕事を振る経験はあまりないのですが、強いて言えば営業の時、仕事を依頼することは多くありました。私はもちろん下手くそだったので最初はボロクソ言われていました。50人に仕事を振れば9割文句言われるレベルです。残りの1割はどんな風に仕事を振っても上手くやってくれる人たちでした。でも、その後続けていく中でだいぶましになったのか、3カ月後には指示の出し方について文句を言われることも無くなりました。そして、可能な限り仕事を丸投げしないクセがつきました。仕事を依頼する時、当時は新米だったのでどう考えても相手がベテランでこちらをなめていると感じることは多々あったのですが、丸投げするとそれこそ当人の好き放題やられてしまうので可能な限り具体的に仕事をお願いするよう細心の注意を払っていました。信頼できる相手ならいいですが、よくわからない相手に仕事を丸投げするほど怖い事はありません。面倒や手間が倍増するからです。ある程度実際にやってみる場合を想定して、プランを組み立てた上で仕事を渡し、渡した後は起こるかもしれないハプニングを洗い出して先回りしてつぶします。よくわかっていないことについて適当にそれっぽい指示を出しても、進捗管理が上手くいかないので、やはりある程度は物事の把握が必要になります。この手間を省くと、進めているプランがレールから大きく外れた時に軌道修正が効かなくなるので、重要です。たまに、全てを語らずとも全部くみ取って上手くやってくれる方がいるので、必要な情報を共有した後、その時だけはやり方についてはあれこれ細かく言わず、むしろ好きにやって下さい、信用していますので!と伝えていました。結局、それが一番パフォーマンスが良いんですよね。頑張って指示を細かく出しても必ずしも上手くいかないし、でも、何も言わないと確実にやってもらえないしで、そこにお互いのパワーバランスと信頼感、個々の能力も関係してくるので、指示出しは難しいなと思います。

見えていることと見えていないこと

会社員になったら、まず最初に掴むべきことは人間関係、備品の位置、それぞれの立場ではないでしょうか。どういう仕組みで成り立っているのか、どんなスタンスでの話なのか、自分が使えるものはどこにあるのか?こういったことを把握するのは社内で自由に動く為に大切な事だと思います。ある程度周辺知識を把握することで立ち回りにおける失敗を減らせるのではないでしょうか。最初に教えてくれる人がいない場合もあると思うので、その時はさりげなく周りの話を聞きながら、ひたすら観察するのが1番良いです。

私には過去1度だけ、それも1週間だけ後輩がいました。前職の後輩だったのですが、当時営業だった私から仕事を引き継ぎましたが、そんなもんどこ吹く風で引継ぎ初日から休むという暴挙に出ました。強い。その後引き継ぐのは、まぁ大変でした。全てを実地で教え込むのは無理だったので結局引継ぎノートを作成して渡しました。最初は「いらないですよ、そんなの(笑)」と言っていましたが、半年後には「あれがあって良かったです、もうあのノートが無いと、とある営業先が全然わかんないです」と言われました。ちなみに、なんでそこまで言うのかと言えば、似たようなビルの作りの営業先がいくつもあったからです。

この時思ったことは、後輩には見えていないけど先輩には見えているものがある、という事です。例えば、後輩はノートを要らないと最初思っていましたが、私は全て教えるには時間が足りないことをわかっていました。後輩は余裕だと言っていましたが、私は後輩が全部を一度で覚えられるとは思いませんでした。私は先輩として、後輩に見えていない部分を見せないといけないと思っていたし、引き継いだ後も自分で確認できるような形に残さないといけないと考えました。時間を考えた時に、後輩がメモを取っている暇はおそらくないと考えたので、逆にノートをこちらで用意してそれを軸に話をすることにしました。実際に会ってみると後輩はそもそもメモなんか取るタイプではありませんでしたが。危なかった。今思えば後輩は仕事が出来るし上司ともウマが合うタイプなのでそこらへんは心配していませんでしたが、それでも知らないことは色々ありました。仕事を頼む場合に、知っとくと仕事がスムーズな内容について出来る限り把握させた方が上手く立ち回ってくれます。自分に何が見えて話をしているのかを共有することが成功のカギになります。仕事の成功確率を上げたいなら、ここの手間を惜しんではいけないのです。基本的に知っていることについては全て丁寧に教えます。これをしておけば、後は軽いサポートで済みます。ただ、やり方の自由度は残しておかないと本人が窮屈になってしまうので、「いいやり方があればそっちに切り替えて」と伝えていました。もし、先輩や上司、指示側が普通に考えてわかることと少し違うことを言っていたら、「何言ってんの?」と思う気持ちをこらえて「何かあるんだな」と理解する方が賢明かなと思います。どんな相手でも、自分には見えていない部分を見つめながら話をしていることがあると念頭に置いておかないといけません。案外、後々蓋を開けてみたら「そういうことだったの!」となることも有ります。社会人は多くを語ってくれないので、学生の頃より一筋縄ではいきませんが、ある意味そこが醍醐味とも言えます。

振って振られる仕事の話。

色々考えてみましたが、結局どんな仕事を引き受けるにしても誰かに頼むにしても、最初が肝心だと思います。ベストなスタートを切れるように、対応の仕方に工夫をすると多少仕事がスムーズになります。ただ、相手が仕事を振るのが上手くないとか、仕事を引き受けるのが上手くない事も考えられるので、その時はその後のアプローチを丁寧にすることでカバーすると良いかと思います。仕事を振るのが上手いなと思う人や仕事の引き受け方が丁寧な人を見ると、その人から学んで上手く仕事をできるようになりたいと思うばかりです。できれば気持ちよく仕事をしたいですよね!

社会人、何年経っても日々学びです。


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