AIオプションのベータテストを開始しました |kickflow (キックフロー) | 次世代のクラウドワークフロー
いつもkickflowをご利用いただき、ありがとうございます。2024年10月28日より、AIオプションのベータテストを開始しましたのでお知らせいたします。背景kickflowでは、生成AIを活用した...
https://kickflow.com/update/20241028_ai_option
こんにちは! HR本部 採用チームの小澤です。
年が明けて、早2ヶ月。今回は、新春特別企画の第2弾として、「2024年に行った機能開発のうち一番インパクトがあったものランキング」をお届けします。
2024年に開発、または、アップデートした機能は約100個。この中から、一番インパクトがあったものを、みんなに選んでもらいました。
1位になったのはどの機能だったのでしょうか…? さっそく、ご紹介いたします!
100個もの機能開発orアップデートの中から選んでもらうので、回答がばらばらになってしまうかな、と思ったのですが、意外にも上位3位にかなり集中しました。
1位 AIオプション(AI入力補助、AIフォーム作成補助)
2位 オートメーション機能
3位 パイプラインでチケット申請が可能になった
AIオプションはなんと、社員の約4割に選ばれました。なお、投票したメンバーからは、「便利になりそう」「AIをどうやって組み込むかが市場形成の鍵となるから」「kickflowならではの機能という感じがする」など、かなりポジティブなコメントをいただいています。
せっかくなので、ここで簡単にAIオプションについて説明させていただきますね。
AIオプションとは生成AIを活用したユーザー向けアシスト機能の総称で、現在は以下2つの機能を提供しています。
ユーザーがチケットを申請する際にテキストやファイルを与えることで、AIが自動でフォームへの入力をしてくれる。
ワークフローを作成する際にテキストを与えることで、AIが自動でセクションやフィールドを作成してくれる。
今後も続々とAIオプションを開発する予定なのですが、ここらへんの話はぜひ、AIオプションを開発しているCTOの小林さんにお話をお聞きしたいと思います。
小澤:
そもそもの話なのですが、なぜAIオプション機能を開発することになったのですか?
小林さん(以下、小林):
ワークフローの運用はめんどうなことが多いので、何かしらの形で解決できるブレイクスルーを探していたんです。「探していた」というよりは、今も常に探している、が正しいですね。ひらめきみたいなものはワークフローツール以外から生まれることが多いので、ふだんからいろいろ触ったり作ってみたりするようにはしています。
で、今回のAIオプションはというと、社内用に作ったkickchat(※)を使っているうちに、ワークフローツールにAIがあったらもっと便利になるかなと思って試しに作ってみたというのが経緯になります。他社のSaaSでもいろいろな生成AI連携が導入されていて、使ってみて便利に感じるものもいくつかあったので、やってみようかなと。
※kickchat:生成AIを使ったkickflow版Chat GPT。詳しくはこちらでご紹介しています。
小澤:
kickchatができたのが2024年の夏だったので、たった3ヶ月でkickflowに実装したんですね。フットワーク軽すぎです…!
小林:
ダメだったら、すぐに消そうと思ってましたからね(笑)。ただ、ありがたいことに、第2弾のAIフォーム作成補助(AIでフォームを自動作成できる機能)はかなり反応が良くて。こういう引きのある機能があると、マーケティング的にもいいんじゃないかなと思ってます。
小澤:
AIオプションがどんなものなのか、ここで公開することってできますか? 文章だとなかなか伝わりづらいかなと…。
小林:
もちろん大丈夫ですよ。うちで使っているkickflowの画面を見せながら、実際に入力してみましょうか。
まずはAI入力補助からやってみますね。新規SaaS申請をするとして、簡単に指示を入力します。
「MoreDataSphereの法人プランを契約します。マーケティングの文章作成に使う予定です。料金は1,500円です。セキュリティはISMSを取得しています。」くらいでOKです。これで実行ボタンを押すと…。こんな感じで項目に自動入力してくれます。(赤枠部分がすでに入力された状態で表示されます)
今回は使わなかったのですが、おすすめはPDF、Wordの中身を読んで転記してくれる機能です。取引先の登録申請であれば契約書を読み込ませれば、住所や会社名などファイルの中身に書いてあることをすべて読み取って、コピーして、勝手にフォームに入力してくれます。
小澤:
契約書から該当する項目を見つけてフォームに入力するって、かなりめんどうな作業ですからね…。これがボタンひとつでできるのは、めちゃくちゃ効率的だと思います。全角で入力するとか、カタカナにしなくちゃいけないとか、入力規則にイライラさせられることもないですし(笑)。
小林:
そうですよね。未入力の部分は自分で入れたり、間違っているところの修正は必要ですが、自分ですべて手入力するよりは格段に早くできると思います。
せっかくなのでもうひとつ、AIフォーム作成補助もやってみますね。よくありそうな例でいうと、契約書の内容変更とかですかね。ワークフロー作成画面から作っていきます。
「契約書を相手先の都合で変更したい場合の稟議です」という簡単な文章でも、ワークフローのタイトル、フォームを自動で出してくれるようになってまして。もちろん、説明文も適切に設定してくれます。あとは、文字数制限をつけたり、入力規則を作ったりなど、細かい設定をやるだけで、簡単にそれっぽいフォームが作成できるという機能ですね。
小澤:
フォームの作成って、どんな項目が必要なのかがわからなかったり悩むので、これをAIがしてくれるのはありがたいですよね。僕もけっこう使ってますし、お客さまから好評なのも、うなづけます。
小澤:
第3弾を出すという話も出ているそうですが、この先もどんどんAIオプションを追加していくのですか?
小林:
その予定です。ワークフローツールでAIを積極的に取り入れているところはまだまだ少ないので、ここで差別化していければと。
小澤:
どんな機能ができるのか、すごく楽しみです! 公開できる範囲で構わないので、これから作りたい機能をちょっとだけ教えていただけないですか?
小林:
アイデアベースでよければ。管理者向けの機能だと、フォーム、承認経路、組織図の設定がたいへんなのですが、まだフォームの自動作成しかできていないんですね。そこで次は承認経路に取り組もうと思っているのですが、承認経路は組織図と連動しているのでワークフローツールで反映しようとすると設計がかなり複雑になってしまうんです。
小澤:
組織図は会社ごとに違いますからね。
小林:
そうなんです。「経理に承認してもらう」とひとくちにいっても、その会社の経理を担当しているのが、経理部なのか、経理チームなのか、コーポレート本部なのかはその会社の組織図によるじゃないですか。なので、組織図の情報を全部食わせたうえでAIに出力してもらわないといけないんですね。ここがけっこうむずかしいのですが、いずれは形にしたいです。
あとは、オートメーション機能にもAIを取り入れたいですね。オートメーション機能では、稟議が申請されてそれが完了したら自動的にデータベースにアイテムが登録されたり、申請されたチケットに自動でラベルをつけるといったことができるのですが、このルール(※)をAIで自動生成できたらいいなと。
※ルール:データ等の連携に必要な機能のユースケースをパッケージ化したもの
今はトリガーとアクションが3つずつくらいしかないので、正直、ルールを作るのはむずかしくないんですね。でも、もっと複雑なことをやろうとすると、トリガーとアクションの数が増えて、組み合わせも複雑になります。そうなったときにAIがいい感じに作ってくれれば、使いやすくなるんじゃないかなと思ってます。
小澤:
設定そのものをAIがやってくれるようになったら、最強ですね!
承認者向けには、どんな機能を考えているのですか?
小林:
たとえば、質問項目が100個もあるフォームだと、チェックするのも一苦労ですよね。そんなときに過去に出ていた類似の申請と比較して、「ここが怪しい」というのを教えてくれる機能があったら楽ですよね。
小澤:
見るべきポイントがわかると、チェックがスムーズになりますからね。
小林:
そうですね。あとは、「これは急ぎっぽいから先に見たほうがいいよ」っていう優先度だったり、緊急度が高いものにフラグをつけてくれるとか。忙しい承認者の承認作業の手助けをできるような機能ができたらいいなと考えています。
小澤:
実現した未来を想像したら、ワクワクしてきました!
それにしても、こういう企画がどんどん出てくるって、すごいです…!
小林:
いやぁ、そろそろネタ切れですよ(笑)。僕は作る側なので、どうしても現実的に実装可能な楽に作れる範囲内で考えてしまうし、思いつく限りで簡単にできるものは、だいたい作ってしまったんですね。なので、思考の幅を広げるために、最近入社したデザイナーに企画を考えてもらうことにしました。
アイデアを発散させるのが得意なタイプの方なので、きっと新しい機能の企画がたくさん出てくるんじゃないかと。ぜひ、期待していてください!
小澤:
AIによってkickflowがどんなふうに進化していくのか、今日のお話を聞いてますます楽しみになりました! ありがとうございます。