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【気になる話題】OMOってどういうことだろう? ──”アパレル業界の課題”を聞いて感じたこと

最前線で活躍するビジネスパーソンにインタビューする機会が多い
フリーライター・ゴウトが、気になる話題をピックアップしてお届けします。

アパレル業界に深い関わりを持つ企業家とお話する機会がありました。
コロナ禍でアパレルの店舗売上が大幅に減り、そこを補うためにECでの売上をさらに伸ばしたい。でも、方法がわからない。そんな相談が多く寄せられているそうです。

O2O → オムニチャネル → OMO という発展形らしい

経済産業省が2020年7月に発表したEC市場についての調査結果を見ると、衣類・服飾雑貨等のEC市場は2018年に1.77兆円で前年比7.7%増、EC化率は約13%。2019年には1.91兆円で前年比7.7%増、EC化率は約14%となっており、洋服を買うのにECを利用する人は年々増えています。
そうは言っても、店舗で試着したい!という人は変わらずいますし、オシャレ販売員さんのアドバイスが欲しい人もいますよね。

アパレル企業としてはEC強化が必須だけど、消費者ニーズやアフターコロナを考えると実店舗の存在も無視できない。

なので、O2O(Online to Offline / ネット上からネット外での購買行動を促す施策)であったり、オムニチャネル(店舗やECサイトはもちろん、SNS・ネット広告等あらゆる顧客接点を連動して売上を上げる施策)であったりが重要だと、マーケターの方々が口を揃えるのもわかります。

さらに進化して、ネットとか実店舗とかすら意識しないで買い物できちゃったり、素敵な顧客体験を得られちゃったりするOMO(Online Merges with Offline/ネット上とネット以外をシームレスに融合する概念)が今後は重要になるとか。

そして、オムニチャネルの成功とOMOの実現にはデジタルマーケティングが必須です。
(デジタルマーケティングについて、こちらの記事も参考にさせていただきました~)

ダンディーなオーナー創業者とデジタルマーケティングは遠そう

しかし、です。アパレル業界では、デジタルマーケティングがきちんとできている企業は実は少ないそうです。EC化・オムニチャネル化はそこそこ進んでいても、せっかく取れたデータを分析できていなかったり、そもそも財産であるデータをちゃんと取れていなかったりする企業も多いとか。もったいない!

もっと言ってしまえば、デジタルマーケティング以前にマーケティングに対する意識が高くない経営層が案外多いそうです。

特にスモールビジネスでアパレルブランドを立ち上げて、成長させていったオーナー創業者によくみられる傾向だとか。
出店を計画する時も、集客や商圏の分析をしないで「最初に場所ありき」だったり。今時そんなんある!?って思いますが、本当にあるそうです。

でもお話を聞いていると、なんとなくわかる気もします。
仕立てのいい自社ジャケットを粋に着こなすダンディーな紳士(あくまでも勝手なイメージ)。ファッションの歴史に造詣が深く、自社の服作りやブランドに並々ならぬ誇りを持っている。そんなオーナー創業者を取り巻く、同じくダンディーな経営層の面々。
どう考えても、「複数のKPIを立ててデジタルツールを駆使して効果を測り、データドリブンにPDCAサイクルを回して」なんていう話にはならないだろうなと思いました。

アパレル業界が抱える課題は日本企業でDXが進まない理由と通じてる!?

そんな中でもOMOを成功させているアパレル企業はあります。そうした企業は、経営層が外部の知見・意見を抵抗なく(かどうかはわかりませんが)取り入れて、素早く意思決定して実行に移したことが成功要因になっているようです。逆に経営層の判断が遅ければ、進まないのは自明です。

話を聞いていて感じたのですが、経営層がデジタルマーケティングの意義を理解できていないという課題は、アパレル業界だけじゃなく、日本全体でDXが遅々として進まない理由と通じる部分がありませんか?

過去の成功体験に捉われがちな経営層にDXの意義を解き、意識改革するのは簡単ではなさそう。意識改革までいかなくても、これまでにない概念や発想だけに理解しづらい経営層は多そう。

KeepAliveが『>>switch』という変革のフレームワークを独自に設定して、「次なる段階」へ進む様子を実践しながら見せているのは、そのためなのでしょう。

パワポの資料をたくさん作って説明するより、「DXってこういうことですよ」と具体的な姿を示し、受け手に見て・触れて・体験してもらった方がわかりやすいですよね。

デジタルとアナログの世界をシームレスにしてDXの突破口を示す

KeepAliveが新たに立ち上げた革小物を中心にしたブランドOnemiler & Detransも、DXのモデルケースにするために開始したプロジェクトです。
※CEO成田氏のnote記事に企画の背景やブランドコンセプト等が詳しく書かれています。(前編後編)。
テクノロジーを深く理解する成田氏の構想のもと、アナログとデジタルを融合したファッションを通じて新しい世界観を示そうとしています。
アナログとデジタルの世界をシームレスに行き来するのが難しい老舗のアパレル企業オーナーでは、絶対に生み出せない発想だろうなと思いました。

DXでは、マーケットに浸食して破壊的な成長をする存在を「デジタル・ディスラプター(破壊的イノベーター)」なんて言うそうです。

でも『Onemiler & Detrans』の穏やかで新しい日常を感じさせるブランドコンセプトには、そんなおどろおどろしいワードは似合いません。

コロナ禍で変化した私たちのライフスタイルに寄り添う『Onemiler & Detrans』が立ち上がったタイミングで、思いがけず既存のアパレル業界が抱える課題に触れた筆者。
『Onemiler & Detrans』が古き良きアパレル業界に刺激をもたらすブランドになってアパレル業界が活況すれば、今まで以上に選択肢が増えそう。イチ消費者として期待しています!

『Onemiler & Detrans』
https://www.onemiler.com/

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ごうと なお(ライター)
エンタプライズサーバ導入&システムサポートで長らくIT業界で勤務後、専業ライターに転身。最前線で活躍するビジネスパーソンへのインタビューを数多く行う。アートとおつまみと銭湯が好き。小学生二児のおかん。

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