https://www.kanamekey.com/recruit/blog/6ncb88gxi
要ブログの転記です。
株式会社 要のCTO 松田諒です。
タイトルにあるように要がOSSプロジェクトのスポンサーになぜなったのかということを書きます。
https://www.kanamekey.com/news/550897
おしらせにもあるように要はReact Hook FormのBrown Sponsorです。
この支援はCTOである私個人の考えや気持ちと、それに対して理解をしてもらい支援を許可してくれた弊社代表の田中の協力があり実現しました。
私自身は、この業界で働いてから多くのOSSに助けられてきました。
ただ私はこのOSSに助けられては来ましたが、一度もこちらから貢献したことはありません。
OSSはオープンなコミュニティであり、Github等を見渡せばいつでもいつでも貢献を求めています。調べれば簡単なタイポ修正や翻訳作業等でもいいから気軽にOSSに貢献しよう!という記事やOSS作者の発信があります。
その一方でやはり各OSSコミュニティでのお作法があったりOSS作者とのやりとりが必ずしもうまくいくとは言えず、貢献したい気持ちはありつつも二の足を踏むような状態でした。
その中で起きた「faker.js」の作者のライブラリの改ざんはネットでも話題になり私自身も衝撃でした。
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2201/11/news160.html
OSS「faker.js」と「colors.js」の開発者、自身でライブラリを意図的に改ざん 「ただ働きはもうしない」
2022年01月11日 20時11分 公開
[松浦立樹,ITmedia]
OSSとフリーライダー(タダ乗り)は昔から議論されている問題ではあります。
これを気に私としてはOSSへの貢献をするべきなのか?下手な貢献はかえって邪魔にならないか?などまたしても二の足を踏むような状態になりかけたときにある記事を読みました。
https://zenn.dev/shougo/articles/github-sponsors
vimのプラグイン開発で有名なShougoさんがgithub sponsorsを有効にし、その思いを書いています。
すぐに技術的な貢献はできなくとも小さい額でもお金の支援が一番直接的で必要とされていることだろうと思いgithub sponsorsになりました。
この支援はOSSへの免罪符というわけではありませんが、塵も積もれば山となる精神で積み上げていければなと思っています。
この流れで弊社代表の田中に「OSSの支援を要としてやりたい!」と提案したところ、あっさりと快諾してもらいました。
まずは一番お世話になっていてかつOSSの支援が他よりも少なそうなものをピックアップしました。
- React
- Next.js
- Ruby
- Ruby on Rails
- TypeScript
このあたりはOSSではあるがしっかりとしたスポンサーがついていたり企業が運営しているため、最初に選んだのはReact Hook Formでした。
React Hook Formはバリデーションライブラリであり、要としてはバージョンがv1になる前から利用しており、今後も利用していきたいと考えているので月$50の支援を行っています。
こうした企業のOSS支援が一般化したりして、例えばOSSへの支援が寄付金控除対象等になれば税金対策として企業が積極的にOSS支援をするようになれば最高な世の中になっていくと思っています。
サイボウズさんのように要としても毎年お世話になったOSSの支援や寄付を進めていければと思います。
そしてこの活動を通して世の中にもっと「要」を知ってもらい広まっていければと思っています。
おわり