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越境したものづくりに挑戦。プロダクトデザイン専攻だった私がUIデザイナーとして働く理由

今回は、グッドパッチに新卒として入社したUIデザイナー 鈴木のインタビュー記事をお届けします!プロダクトデザイン専攻だった鈴木がUIデザイナーを選択した理由やデザインの力に気づいた経験、地方でデザインをやる意義についてなどの話を聞いてみました。

プロフィール

Goodpatch Design Div. UIデザイナー 鈴木 美沙紀(すずき みさき)

2016年4月新卒入社。福島県いわき市出身、東北芸術工科大学 デザイン工学部 プロダクトデザイン学科を卒業後、UIデザイナーとしてグッドパッチへ入社。クライアントワークに従事し、UIデザイナーとして1年半携わったリンクアンドモチベーション社の組織改善システム「モチベーションクラウド」は2018年度グッドデザイン賞受賞「グッドデザイン・ベスト100」に選出される。

自分が好きなデザインで正しく魅力を伝えたい

小さい頃から手を動かしてものをつくることが好きでした。保育園の頃は、自分が描いた絵を人に見せてすごいと言ってもらうことが嬉しかったり、中学の技術の授業では木の板一枚からベッド横に置く収納棚をつくり賞をもらったり、ものづくりが好きだったんです。高校を卒業するときもやりたいと思えることが美術だけだったので、美大に進学することを決めました。

私は日用品や雑貨が好きでプロダクトデザインに挑戦したいと思っていたので、大学選びでは、全国の美大の資料を請求し「自分が目指す姿がそこにあるか」「そこで何を吸収できるのか」「在学生がどのようにものづくりに向き合っているのか」という観点で選びました。東北芸術工科大学が地元福島からも近い山形にあることを知り、第一志望に決め無事に入学しました。

大学に入学してからは課題に追われて徹夜する日も珍しくありませんでしたが、いま振り返っても充実した大学生活でした。同じ価値観を持つ同級生に多く出会うことができたり、物事を本質から捉える授業が多かったり、環境に恵まれました。そんな大学生活では、自己表現を通して社会に問いを投げるような「アーティスト」ではなく、課題に対して具体的な解決策を打ち出す「デザイナー」という働き方が自分に合っていると気づきました。

大学生活での一番の転機は、デザインの力で地域が変わっていく姿を目にしたことです。山形では、みちのおくの芸術祭 山形ビエンナーレという現代アートフェスティバルを開催しており、私は市民参加型のいちプロジェクトである「FOOD LABO」のメンバーとしてイベント内で提供する山形ならではの保存食を生かしたメニューづくりなどを担当しました。

山形ビエンナーレに向けた「FOOD LABO」のプロジェクト報告会の様子

地域に住む人たちをおざなりにせず、県内外のゲストアーティストが市民や学生を巻き込み、一緒にその地域に眠っている価値を混ぜ合わせたアートフェスティバルを立ち上げる過程を目にしました。また、山形ビエンナーレのようなアートプロジェクトだけではなく、地域の魅力を伝えるためのものづくりや場づくり、グラフィックがもたらす効果をすぐ近くに感じられる環境にありました。「デザインでこんなことができるんだ。私は魅力が正しく伝わっていない"良いもの"を、デザインに力によって世の中に伝えていきたい」と考えるようになりました。

「やっぱりデザインがやりたい」気持ち

グッドパッチとの出会いは、大学4年生だった就活中に「グッドパッチのサマーインターンに応募してみては?」というゼミの先生からの推薦でした。UIデザインの演習を受けていたこともあり、勉強になりそうだなと思い参加しました。実はそれよりも前から『Prott』を大学の授業で使っていたのですが、グッドパッチの存在は知りませんでした。

サマーインターンは3名1チーム、計4チームのコンペ形式でした。雑誌の読者数が減っているなかユーザー増に繋げるためにはどんな新しいアプリやコンテンツをつくるべきかという課題に取り組み、私たちのチームは当初インスタグラムのような写真アプリを考えていました。決めきれないアイディアが2つあり、どちらも進めていこうかと悩んでいた時に、グッドパッチのメンターから「2つの案を進めて3人の力を力を分散させるのではなく、1つに案を絞り3人の力を集約させた方がいいのでは?」と的確なアドバイスをもらったことが心に残っています。

実は、サマーインターンを受けている段階で企画職とWEB系デザイン職の内定があったんです。当時デザインはいいものを伝えるための手段の一つだと考えていたため、デザイナー職に限らず就職活動をしていました。ただ、サマーインターンでグッドパッチのデザイナーから、Whyを5回繰り返す思考法を教えていただいたときは「そんなに…!!」と驚き、つくり出すことへの想いが胸に響きました。また、多忙を極めるプロジェクトを抱えながらいち学生と真摯に向き合い相談の時間を割いてくださるなど、全社的にインターンに関わり、且つフランクに話しをしてくださる人の魅力に触れました。グッドパッチの「デザインの力を証明する」というミッションは、私の価値観と重なったこともあり「やっぱり私はデザインがやりたい、ここだ!」とグッドパッチでデザイナーとして働くことに心を惹かれました。サマーインターンのプレゼンで優勝した後に、当時の採用担当の方に「グッドパッチを受けてみない?」と声をかけていただいたことも背中を押し、2社の内定を辞退しグッドパッチの選考に進みました。

私が進んだのは、2週間の選考インターンでした。

選考インターンは、実際にクライアントのミーティングに同行し議事録を取るなど実務のサポートをしたり、自分でテーマを設定しリサーチしたものまとめるといった課題を行うものでした。クライアントと接する先輩の姿を見ることができたり、ものづくりに対する議論を間近でみることができたりと緊張感と責任感の連続でした。最終日には、代表土屋とメンターとの3人の最終面談があり、その場で内定をもらった時は嬉しかったですね。

1人のデザイナーとして問われる価値

2016年にUIデザイナーとしてグッドパッチに入社しましたが、先輩のスキルレベルの高さに無力さを感じ、最初はもがき苦しむことが多かったです。ちょうど私が入社したタイミングはグッドパッチとして、研修やメンターをつけるなど新卒を育てることに注力するタイミングだったこともあり、2ヶ月に1回、メンターやゼネラルマネージャーとなりたい姿をすり合わせたり、悩みを共有する場もあり恵まれていました。しかし、私は自分ができないことに向き合うということ自体が苦しくいっぱいいっぱいでしたね。

これまで関わった中でも特に印象的だったプロジェクトは、リンクアンドモチベーション社が提供する組織改善システム「モチベーションクラウド」のリニューアルプロジェクトです。このプロジェクトチームは、経験豊富なシニア層のメンバーがアサインされており、いいものづくりをするために少しの妥協も許さないチームでした。

組織の改善サイクルを加速させるサービス「モチベーションクラウド」サービス画面

アサインされる際に「このプロジェクトが自分のターニングポイントだと言えるものにしよう」と、当時のUXデザイナーに声をかけてもらいましたが、これは現実になりました。

それまで携わってきたプロジェクトでは、主にUXデザイナーがコミュニケーションをとり、UIデザイナーがデザインをつくりながら並走することが多かったのですが、このプロジェクトではUIデザイナーがプロダクトオーナーと1対1で仕様やデザインを決めていくことが当たり前の環境でした。Goodpatchの1チームとしてでではなく、常に「あなたはどう思うの?」と1人のデザイナーとしてのアウトプットや動き、コミュニケーションが求められます。クライアントさんに成長を期待してもらい、それに応えたいプレッシャーも、焦りも緊張感もありましたが、とにかく先を行くメンバーの背中を追いかけていました。プロダクトオーナーは多忙なため、声を掛けるタイミングを計る暇があったら動かないと遅い、「あの時こうしていれば」と思う経験を重ね、体でプロジェクトの進め方を覚えました。

「モチベーションクラウド」は2018年度グッドデザイン賞受賞対象の中から、審査委員会により特に高い評価を得た100件「グッドデザイン・ベスト100」に選出。(当時のプロジェクトメンバーが参加した、2018年度グッドデザイン賞授賞式にて撮影)

最初はクライアントとのコミュニケーションも何もできず自信もなくて弱気だった私でしたが、プロジェクトに関わり1年半経過すると、「できなかったらどうしよう」という考え方から「やるしかない」というように自分の思考にも変化がありました。クライアントからも「自信がついたよね、話し方も変わった」と言っていただけたのは嬉しかったです。

越境したものづくりに挑戦したい

これから2つのことに挑戦したいです。

1つは、地方でデザインの力を証明することです。私は大学に入る前に東日本大震災を経験しています。その後、山形でデザインを学んだこともあり、地方でデザインをやる意義を強く感じています。日本を前進させるためには、地方を動かす方が効果は高いと考えています。

グッドパッチに依頼していただく企業はそもそもデザインの必要性を感じている人が多いのが実情です。私は、そもそもデザインの可能性に気が付いていない、課題の解決の糸口が見えずもがき苦しんでいる地方の人にデザイナーとして手を差し伸べたいんです。

最近のグッドパッチは、山口市 経済産業部 ふるさと産業振興課 協賛で「地方創生実現に向けたデザイン思考ワークショップ」を開催したり、小豆島でリモートワークで働くメンバーがいたり、グッドパッチがデザインの力で地方を前進させることは近い未来に現実になりうると思っています。

山口市にて地方創生実現に向けたデザイン思考ワークショップの様子

もう1つの挑戦としては、画面を超えた体験をつくりたいです。今、グッドパッチがブランドエクスペリエンス(BX)に力を入れていますが、UIだけでなく企業など周辺にあるものでそこをつなぐ手段として画面に捉われないものをつくったり、提案することに関心があります。

今はアプリが課題解決の中心になっていても、モノやその企業、社会をより良くするために画面を超えてその周辺の体験に手を伸ばしていく必要が今後必ず出てきます。そんな時にも私は「いいもの」をつくり、そして伝えていけるデザイナーでありたいと思います。

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