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まだまだ駆け出しのベンチャーが人事担当を採用したワケ。組織の『成長痛』を乗り越え飛躍せよ!

こんにちは、採用広報担当の紙谷です。フクロウラボは創業から丸5年を迎え、現在、従業員数は約40名。正社員、業務委託、アルバイト・パート、インターン。国籍も日本だけにはとどまらず、働き方も考え方も多様化が進んでいます。働く人が多様化すれば当然、組織としての伸びしろも幅も広がります。その『成長痛』とも言える課題に会社としてどう向き合っているのか、まだまだ道は始まったばかりではありますが、少しご紹介していきます。

■『30人の壁』ってなんだ?

みなさんは『30人の壁』という言葉を聞いたことがありますか?ベンチャー企業で起こりがちな、急成長組織に立ちはだかる障壁です。

一般的にベンチャー企業は数名の創業者で事業を立ち上げ、人手が足りなくなると最初は資金がないので知人に声をかけ仲間を増やしていきます。そこから組織が大きくなるにつれ、求人媒体などからの入社割合が大きくなり始め、バックグラウンドやカルチャーが異なる人々が増えていきます

そうなってくると、根本の考え方の違いや個々の関わりが希薄化していくことから、コミュニケーションエラーが起き、セクショナリズムが生まれがちです。他部署との距離は少しずつ遠のき、個々の業務は次第に不透明に。それが引き金となって創業期の団結力はいつの間にか弱まり、全員のエネルギーを事業推進に集中させるべきフェーズにも関わらず、処置すべき組織課題ばかりが大きく膨らんでいく...。というパターンは珍しくありません。

その結果、どうなると思いますか...??個々の向いている方向はバラバラになり、事業成長はおろか、ともすれば組織が崩壊しかねない。そんな事態を招いてしまうのです。

今から1年ほど前、フクロウラボではこの『30人の壁』を超え事業を成長させていくために、人事ポジションを募集することにしました。当時の従業員数はまだ20名、その内コーポレートチームは2名。経理担当者もいない状況でした。エンジニアも営業もまだまだ足りない状況で、利益を直接生まない人事の採用は、未来に立ちはだかるであろう壁に対してかなり早めの決断と言えるのではないでしょうか。

一般的に人事の仕事というと、採用のPDCAをひたすら回すとか、入退社の手続き、給与計算などの労務対応があると思います。しかし、それらの業務をこなすだけでは『30人の壁』は越えられません。具体的な組織課題と課題に対する取り組みを通して、代表の清水さんが『人』に対してどのように考えているのかを聞いてみました。

■1年で従業員数を倍にするために必要だったもの

紙谷:まずは、人事ポジションを募集し始めた頃の状況から教えてください。当時まだ20名の会社規模で、人事を採用計画に組み込んだ理由はなんだったのでしょうか?

清水さん:はい。以前から半年に1度のペースで、未来の組織図の引き直しをしていました。その中で採用計画を達成するためには、当時のリソースでは追いつかないと判断したためです。

紙谷:採用まわりはもともと、清水さんが1人で書類選考から日程調整、面接まで全てやっていたんですもんね。人事ポジションの募集開始と、採用代行会社を利用し始めたのが昨年の2月と聞いています。

清水さん:そうですね。1年で従業員数を倍にするという採用計画に対し、圧倒的にアクション数が足りていませんでした。私が旗振り役となり推進していましたが、経営やその他実務に追われて、採用業務に割く時間の確保や打ち手の整理が弱いというのが課題でした。

紙谷:それでまずは採用関連業務をアウトソースしたのですね。おかげで採用フローの構築〜運用までがかなり体系化されました。では、人事担当者に期待していたことは、主に採用の社内的なフロント業務だったのでしょうか。

清水さん:それもあります。単に人を増やせばいいとは考えておらず、採用要件として『カルチャーフィットする人』『大切にしているバリューや価値観に共感してくれる人』を掲げています。企業文化に共感してもらうためには、カルチャーやバリューを紹介するコンテンツの作成や、企業の魅力を可視化し採用力を強化するなど、社外に向けて対応すべき課題も多いです。

ただ、どちらかというと従業員が30人ほどに増えた段階で、人に付随する組織課題が発生することが予想できたので、先回りして『社内に向き合う人事』を採用し、組織課題を予防することが目的でした。

■従業員数が増えると何が起きる?

紙谷:いわゆる『30人の壁』というやつですね。昨年2月時点で従業員数は約20名、現在が約40名ですから、計画通り1年で倍増しています。創業当初の『熱量』や、サービスを試行錯誤して今に至る『歴史』を肌で感じたことがない人、以前ほどベンチャー思考に馴染みがない人も増えていきますから、当然エラーは起き得ますよね。

清水さん:多様なバックグラウンドのメンバーが増えてきたため、付随して組織課題が顕在化するのではないかと仮説立てしました。そして、従業員がより『顧客に対する価値提供』『プロダクトの成長に集中』するための課題を、予防/早期発見/改善することが重要と判断しました。組織課題、人数が増えることによるコミュニケーションの最適化を推し進めることが、結果的に顧客への価値提供に強く寄与するのではないかと考えたためです

紙谷:私が人事担当として昨年6月に入社した前日がちょうど新オフィスへの引っ越しで、勤怠システムの導入と就業規則の策定が終わった頃でした。4~6月だけで約10名が入社したので、ドタバタだったのではと思います。

清水さん:従業員が増えてくると当然ながら、会社としてあるべき環境の構築も急務になってきます。無駄なルールを作らず運用していたので、それまでは自己申告だった勤怠管理をシステム移行したり、規則の整備、契約周りの見直しなど、不足していることはたくさんありました。

紙谷:私、人事ポジションの一次面接で、清水さんに「正直、今のフェーズで本当に人事が必要か分からない、迷っている。この求人をクローズすることもありえます」って言われた時、ホントに目が点になりましたよ...。色々お話を聞いて入社したいなと思った矢先だったので。

でも率直に包み隠さず現状を伝えていただいて、そしてこれから起こるであろう課題を予防・改善したいという熱意を感じて、この会社で求められているのは手先さえ動かせばいい担当者ではないのだなと理解しました。それと同時に、ここまで従業員を大切にし、働きやすさ・働きがいを尊重する会社に出会ったのは初めてで。そこにきちんと資金・時間・工数をかけていることに、静かに感動したことを覚えています。

では実際に、未来に起こるであろう課題としては、当時どのようものを想定していましたか?

清水さん:会社のステージに合わせて、あるべき制度・ルール・文化の構築を考えていました。入社メンバーの受け入れを例に挙げると、入社オリエンテーションや会社を知ってもらうための資料、業務マニュアル・研修プロセスが整っていませんでした。新メンバーを戦力化し会社を好きになってもらうために、オンボーディングプロセスを整備する必要性を感じていました。

紙谷:潜在的な問題に気付くのはなかなか難しいものですが、可能な限り事前に予測し、対処する必要がありますね。オンボーディングプロセスはなくても大きな問題にはなりませんが、導入したことで新メンバーが業務やカルチャーに慣れるのが早まり、パフォーマンスが上がったと思います。

■気持ちよく働けて、生産性も上がる秘訣は『性善説』!?

紙谷:今後、フクロウラボを『人』という観点からどのような会社にしていきたいですか?

清水さん:従業員が会社を退職して卒業する際、「この会社で働いて良かったな」と思って卒業してもらいたいと思っています。『成長できた』『働く環境や人々が好きだった』など、何かしらポジティブな気持ちを持って卒業してもらえるような環境・文化形成がテーマです

紙谷:よく採用関連の取引先担当者さんなどに弊社のカルチャーを説明すると「フクロウラボさんは人を大切にしている会社ですね~」と言っていただくのですが、清水さんのポリシーとかってあるんですか?

清水さん:特別なことは設けていないです。基本的に性善説で、個人と会社の双方にとってハッピーになる意思決定やルールであれば、やるべきこととして実行しています。採用戦略や組織作りにおいては個人だけが気持ちよくなるような、迎合するようなことはせず、双方にとって良いかどうかを意識しています。メンバー個々が気持ちよく、生産性高く自分の役割に集中できる環境を作ることで、結果的に提供できる価値の総量が増えるのではないかと考えています

紙谷:ありがとうございます。『性善説運用』でルールを極力減らすことで、個々のフットワークが軽くなり、結果的に『働きやすさ』と『顧客へのより良い価値提供』に繋がっているなと感じます。

オンボーディングその他、人事施策の具体的な取り組みについては、また改めて記事にまとめてご紹介したいと思います。1年ほどトライ&エラーを繰り返しながら、うまくいっていること、軌道修正が必要なこと、徐々に効果が出始めたものもあります。今後も、働くメンバーそれぞれが向き合うべきものに向き合い、成果が出せる環境作りにチャレンジし続けたいと思います。

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