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デジタル企業化を目指す経営者勉強会!Digital President Labとは?【取材レポート】

こんにちは。タレントマネジメント室の石毛彩です。
今回は船井総研デジタルが主催する経営者向け勉強会について、ご紹介いたします。

船井総研グループでは、コンサルティングを行う各社が経営者向け勉強会を開催しています。船井総研デジタルも、デジタル企業化を目指す経営者向けの「Digital President Lab」という勉強会を開催しています。

ただ、この経営者向け勉強会って何をやっているのか、イメージしにくいですよね。
私もその一人でした。

そこで、5月26日に、東京本社で行われた「Digital President Lab(以下:DPL)」に潜入してきましたので、どんな内容だったのか、レポートしたいと思います。
長文となりますが、是非最後までお読みいただけると幸いです。

そもそもDigital President Labとは?

DXを進める企業が増える中で、経営者の方から「自社のDXを進めたいが、何から始めたらいいか分からない」、「他の会社はどうしているの?」というお声を多くいただいたことが、全ての始まりでした。

中堅中小企業へのデジタルサポートを得意とする船井総研デジタルだからできる、デジタル企業化推進のアプローチ方法を考えた結果、情報提供(デジタル企業化の推進ノウハウ)、実践サポート、参加される経営者同士でのコミュニティの形成が出来る場として、DPL立ち上げの構想に至りました。

DPLのコンセプトは、以下の3つです。

  • デジタル企業のM&Aという選択肢も含めた、飛躍的なデジタル企業化を学ぶ
  • デジタル化に成功した企業の経営者をゲスト講師に招き、デジタル企業化の実践事例を学ぶ
  • デジタル企業化を志す、次世代経営者が共に学び合うことでの師と友づくり

続いて、実際の1日の様子を、時系列でレポートしていきます!

Digital President Lab 2023年5月26日の開催概要

2023年5月26日(金)の11時~16時30分にて、船井総研デジタル東京本社(丸の内)で行われました。
今回のコンテンツは以下の通りです。

  • 最新デジタル事例:経営者に知ってほしいChatGPTの使い方
  • 船井総研デジタルのデジタル企業化実践事例:事業のデジタルリメイク「リストる」
  • 成熟業種のデジタル企業化成功事例 ゲスト講師:アーリークロス税理士法人 花城代表、株式会社グルーウェブ 西社長
  • デジタル企業化実践講座①M&Aを成功させるためのコツとポイント
  • デジタル企業化実践講座②朝礼・社内広報のデジタル化についての情報交換会

◆開催前(9:00~)

当日の朝、会場に到着すると、既に準備が整っていました。
素敵なWelcomeボードがあり、各テーブルの準備も万端です。

なお、当日のテキストは投影のみならず、DPL会員企業向けのデータベースに格納されており、後日いつでも確認できるようになっています。

また、会員企業の自己紹介シートは、手元ですぐに確認できるように紙で印刷して配布しています。考えてみると当たり前のことかもしれませんが、このような細やかな配慮が出来るのは、グループ全社の経営研究会の運営を一手に担っている、船井総研デジタルのカスタマーサクセス職の力があってこそだと感じます。

関係者スタッフは、前日に設営した会場のスライド投影や音響機器の確認、当日のオペレーションの最終確認を行っています。

◆お試しガイダンス(10:30~)

お試しで初めて参加される経営者の方に、他の参加者との認識や理解度を揃えるために、ガイダンスを実施しています。ガイダンスでは、船井総研デジタルがデジタル企業化した背景や経緯、そして、中堅中小企業がデジタル企業化していく際のポイントをお伝えしています。

私が聞いていて驚いたことは、デジタル企業化の手法に「社名の変更」もあるということです。古くさい社名から、デジタルっぽい社名に変えることで、現場の社員にも本気でデジタル企業化を進めていくのだという想いが浸透し、デジタル化が進みやすくなるそうです。

◆最新デジタル事例:経営者に知ってほしいChatGPTの使い方(11:00~)

講師:船井総研デジタル SaaSコンサルティング事業部 チームリーダー 秋田諭希

ここからは会員の方、初参加の方も全員参加でイベントが進んでいきます。

まずはDPLについて、そして前回の振り返りを行った後に、ChatGPTの講座が始まりました。
ChatGPTの利用事例、利用方法、注意事項をお伝えした後に、実践ワークに移ります。

実践ワークでは、身近なテーマとして「従業員にだらだらと残業して欲しくないときに、経営者からどのように伝えれば良いか」をChatGPTに相談する、ということを行いました。
ChatGPTから上手に回答を引き出すためには、上手な質問(プロンプト)を行う必要があります。「経営者向けChatGPTプロンプト 50 選」という資料も展開し、会社に戻ってからもすぐに実践できるように情報提供をしています。

実践ワーク中は、各テーブルに船井総研デジタルの役員・部長陣が臨席し、会員様の進捗状況に合わせてサポートしています。参加者様も真剣に取り組んでいるのが伝わってきました。

その後、経営者同士で、どのようにChatGPTを使っているか?また、使いこなす工夫は?という情報交換を行っており、お互いに学び合っていました。

私も様子を見ていましたが、簡単に配布されている資料も、それ単独でも有料で販売されている資料ではないのかと思うくらい、実践的で有益な情報が載っています。

弊社は経営者の方と長くお付き合いする事が多いですが、こういったスタッフの配慮が皆さんにも伝わっているのかな、と感じました。参加者様も明日から活用できると思います。


◆船井総研デジタルのデジタル企業化実践事例:事業のデジタルリメイク「リストる」(11:40~)

講師:船井総研デジタル 代表取締役社長 社長執行役員 柳楽仁史

この講座では、船井総研デジタルがどのようにデジタル化企業へと変身したのか?という実践事例を、代表取締役社長の柳楽仁史さんからお話ししています。

今回は、不動産オーナー名簿作成事業である「リストる」がデジタル化し、3年で売上1億円の事業にまで成長した実践事例を紹介しました。

私も経営者向けにお話しされる柳楽さんの講座は初めて聞きましたが、柳楽さんは外部講演の経験も多く、話し慣れています。起承転結のあるストーリー調でお話しをされるので、ビジネス講座を聞いているというよりも、面白い話を聞いていたらデジタル化が進んでいた!という感覚で頭に入ってきました。

「リストる」の事業は、不動産業界のお客様から「営業アプローチ用に、不動産のオーナー情報が一覧で欲しいんだよね」という声を聞いたことがキッカケです。
オーナー名簿の作成代行が商売になると考え、ブルーマップからアパートらしきものを目視で見つけ、登記簿謄本を取り寄せて家主情報を収集しリスト化するという、地道な作業で代行事業を立ち上げました。
しかし、AIでブルーマップからアパートを見つける作業を自動化し、より安価に名簿作成を代行するという競合が現れました。このままではシェアを奪われてしまうため、協業提案を持ちかけたところ、受け入れてもらえました。そして、ついには事業ごとM&Aで譲り受けることとなり、今ではデジタルでリストを自動作成して販売するデジタル事業となっています。


講座の最後で、柳楽さんはデジタル事業開発の進め方について、このようにまとめていました。

  • 社内の共通課題やニーズを可視化すれば、事業の種になる
  • 外販をイメージして社内の課題をデジタル化することが、収益事業づくりの第一歩である
  • 顧客が「工数が掛かりすぎて出来ない」と諦めている業務をデジタル代行することが商売になる

私も講座を聞いていて、新たなことにチャレンジできる素地となる信頼関係も大事だと感じました。

DPLにはリストる事業を担当している中村さん、積山さんも参加していましたが、柳楽さんの話を聞きながら、恥ずかしそうに笑顔でうなずいていました。
事業立ち上げ当時の状況を聞いてみると、「新規立ち上げは大変だったが、楽しかったので全然苦ではなかった」と仰っており、やはり信頼関係が築けており、失敗しても叱責されないという心理的安全性が担保されていたのだと確信しました。

参加者の方の表情も見ていると、皆様笑いながらも真剣に聞き入って下さっているようでした。この様子を見て、私は、具体的な実践事例を聞きながら、考え方のコツを知ることからデジタル企業化は進んでいくのだと感じました。

◆昼食タイム(12:20~)

お昼休憩の時間でも、情報交換会のように各テーブルに船井総研デジタルのメンバーが同席し、一緒にお弁当を食べています。
柳楽さんの講座を聞いた感想や、社内で進めているデジタル企業化の情報交換を行っています。
特に柳楽の参加したテーブルは盛り上がっているように感じました。

◆成熟業種のデジタル企業化成功事例(13:00~)

ゲスト講師:株式会社アーリークロス 代表取締役 花城正也様
      株式会社グルーウェブ 代表取締役 西洋平様

午後は、ゲスト講師によるデジタル企業化の成功事例講座から始まります。

実はこの二社様は、異業種間でM&Aをされた、買い手企業と売り手企業です。
アーリークロスの花城代表が、グルーウェブの西社長にM&Aしないか?とお声掛けされ、西社長が即答で了承したことで、M&Aが成立したそうです。

税理士法人アーリークロスは、いち早く税理士業界のデジタル化に目をつけて、会計のクラウド化を推進してきた弁理士法人です。グルーウェブはWebサイト制作を行う会社です。
両社は元々取引先という関係で、会社間の信頼関係があっただけでなく、プライベートでも仲良くされており、見知った仲でした。先ほどのお誘いも、二人でサウナに行った際にされたそうです。

税理士法人アーリークロスでは、お客様をサポートする上で、Web制作の提案を行うことも多くありました。その都度、グルーウェブを紹介していたそうですが、M&Aによってそのスピードや品質が上がりました。また、グルーウェブ側も、M&Aによって事業拡大が加速しました。現在はM&Aから4年ほど経ちますが、両者ともに順調に成長しているそうです。



講座後に、参加者からの質疑応答があり、下記のポイントも紹介されました。

M&Aの成功のポイントに関して

  • 私たちのM&Aで一番大事だったことは、二社間で信頼関係が構築されていたこと
  • 業種が違うからこそ、お互いの会社にリスペクトがあったこと
  • お互いに業容拡大が出来るため、M&Aを行うメリットが大きかったこと

DXの成功のポイントに関して

  • DXとは変革であり、絶対にトップダウンが必要で、ボトムアップでは不可能であること
  • DXはマインドで7割決まる。変革意識が重要であること(デジタル化はシステム操作の習得で推進できる)
  • DXは従業員が行うのではなく、経営者が従業員のためにDXを進めるべきであること
  • 税理士業界は高齢化が進み、10年後には今の半分の人数になる見通しのため、業界全体でDXが必須であること

私も講座をお聞きしていて、過去・現在・未来予想のストーリーの上で、いまDXに取り組む必要性を分かりやすくお伝えいただいたので、花城社長・西社長が真剣に参加者へ伝えようとしていることがひしひしと伝わってきました。


特に「DXはマインドで7割決まる」という言葉が印象的でした。

そして、質疑応答の後はシェアタイムとして、話を聞いた感想や、これから取り組もうと決めたアクションプランを各テーブルで意見交換しました。
午前から始まった講座の話を受けて、参加者の皆さんは自社でどのように落とし込むのかを考えられており、こういった場合はどうしたらいいのかといったことを、ゲスト講師にも直接質問をしながら理解を深めていました。



◆デジタル企業化実践講座①M&Aを成功させるためのコツとポイント(14:10~)

講師:船井総合研究所 M&A支援部 マネージングディレクター 光田卓司

続いては、M&Aを行う際の実践講座です。
異業種とのM&Aを考えているが、何から始めたらいいのか?その際に必要な事は?売買先は?資金調達は?など様々な疑問に対して、実例と共に丁寧に解説していきます。

この講座で紹介された成功のポイントは下記です。

  • 自社の成長ビジョンを明確にし、そもそもM&Aが本当に必要かを明確にする
  • M&A先とのシナジーを見つけ、将来の事業ポートフォリオを作成し、計画策定を行う(資金調達、投資回収など)
  • M&A候補企業の様々な経営者と、親交を深める

私はこのポイントをお聞きして、本日のゲスト企業はしっかり押さえていることに気が付きました。

今からM&Aを行う会員企業の皆様も、成功事例・失敗事例から裏打ちされた成功のポイントを押さえて実践できることで、最短・最速でM&Aに成功できるのだなと感じました。


◆デジタル企業化実践講座②朝礼・社内広報のデジタル化についての情報交換会(15:20~)

講師:船井総研デジタル 取締役常務執行役員 小平勝也

今回のDPLの開催前に、会員企業に活用しているデジタルツールのアンケートを取得しました。その回答結果を見ると、各社でデジタルツールの導入は進んでいますが、まだまだ活用の余地があるようです。そこで、デジタルツールを活用して、経営を進化させるという具体的な実践事例の一つとして「オンライン朝礼」の取り組みを薦めています。

船井総研デジタルでもオンライン朝礼をしていますが、あらためて整理すると、オンライン朝礼のメリットは、下記の通りです。

  • 「文字、絵」として残るメッセージ性
  • 全員が参加できる環境
  • 後で振り返りができる

私も、毎週木曜日に行われるオンライン朝礼に参加していますが、デメリット以上に、メリットがかなり大きいと感じています。

そして、参加者間での情報交換会を行いましたが、それぞれの会社の色が出ており、聞いていて非常に興味深かったです。
情報交換会では、具体的には、以下のような話が出ました。

  • コロナ禍で全社集会をオンラインにしたところ、参加者が増えた
  • スライドにすることで、言ったかどうかで揉めることがなくなる
  • 動画にして社内でシェアしており、視聴確認代わりに「いいね」を押してもらう



その後に本日のまとめと、次回のご案内を行い、本日の講座は終了しました。

余談ですが、次回のDPLのゲスト講師は、老舗ガラス屋さんの若手新社長をお招きし、新規事業として立ち上げたDX事業についてお話しいただく予定です。
このように、毎回、異なる業種のデジタル企業化事例を聞けるのは、刺激的で楽しいですね!

最後は参加者様をスタッフがお見送りして終了です。

この時に、参加者の皆様の満足そうな笑顔を見ると、運営メンバーはほっと安心しますね。


以上、DPLの開催レポートでした!


編集後記

実際の勉強会の様子を見ていただき、デジタル化を進めようとしている中堅中小企業の経営者の熱意や、船井総研デジタルが提唱しているデジタル企業化の進め方のコツ、そして、DPLの開催を支えるカスタマーサクセスメンバーの細やかな心配りを感じていただければ嬉しいです。

私も初めて参加させていただき、お客様の気持ちにも触れることができました。

中堅中小企業に向けて、実践的なデジタル企業化のための情報提供や、学び合う場を提供できるのは、船井総研デジタルでしかできないものだと感じました。

船井総研デジタルでは、

  • DPLなどでデジタル化推進の提案や、デジタル推進の実行支援を行うDXコンサルタント
  • デジタル新規事業のアプリケーション開発を行うエンジニア
  • このような経営者向けの営業活動のミドルオフィス・バックオフィス業務を担うカスタマーサクセス

の3職種で採用活動を行っています。
(新卒採用は上記3職種、キャリア採用はより細分化されたポジションがあります)

ご興味がある方は、各ポジションに直接ご応募いただくか、カジュアル面談にご応募ください!

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